【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】

雑誌『科学』2014年2月号の 「特集:科学と行政の間」掲載の 平川秀幸氏の文章について、 宗教学者 島薗進氏が連続ツイートで紹介した第1弾です。
科学 パラダイムシフト
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島薗進 @Shimazono
1【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】『科学』2月号(特集:科学と行政のあいだ)。平川論文は有益至極。「科学的助言」とは「科学技術が関わる問題や施策について、政府や企業、個人に有益な専門的情報や知見、判断を提供する」こと。これについての考え方が大きく変わりつつあると。
島薗進 @Shimazono
2【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】科学者が一致した見解をまとめて政府や企業等に専門的見解を提示する「科学技術顧問」(英国の「主席科学顧問(CSA)」など)の制度が各国に広がってきており日本も導入を測っているが、それだけでは「科学的助言」の重要な問題に対処できない。
島薗進 @Shimazono
3【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】そこで平川氏は3つの側面からパラダイム・シフトの方向性を見通そうとしている。1)「責任あるイノベーション(RI)」への拡張:「これからの科学的助言は、科学技術の研究開発とその成果の普及、経済的・社会的な利益の創出を志向する」
島薗進 @Shimazono
4【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】「科学的助言」は「「イノベーション」のためのものであっても―というより、そのためだからこそ―イノベーションに伴うリスク(公衆衛生、環境、安全保障等)や事故対応、倫理問題など様々な問題に備え対処する「レギュレーション」や」
島薗進 @Shimazono
5【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】「多様な人々・組織・集団間で様々なチャンネルと様々な形式で行われる「コミュニケーション」の活動と一体でなければならないということだ。」開発の萌芽的な段階から将来的な正負の影響について評価し修正するTAを漸進的に繰り返す必要。
島薗進 @Shimazono
6【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】TAとは「テクノロジーアセスメント」。ある程度まで進めてしまうと戻ることができないので、早い段階から予想していかなくてはならない。しかもそうした影響評価の結果をどう施策に反映させるか、多様な関与者(諸分野の専門家、市民)が
島薗進 @Shimazono
7【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】評価と討議のプロセスに参加するようにしなくてはならない。「そこでは、経済や人々の健康、自然環境へのインパクトだけでなく、社会制度、生活慣習、仕事、価値観などへの影響も評価されるし、そもそもの研究開発を進める意図、動機」
島薗進 @Shimazono
8【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム…」】「背景にある社会的期待、価値観など、技術の中身のデザインに関わる社会的・文化的前提の妥当性を多様な人々の目で吟味することも行われる」「従来、研究開発を進める目的や意図というものは、研究者や事業者、政策立案者たちの専管事項だったことから」
島薗進 @Shimazono
9【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト】「このような社会に開かれた吟味は「意図の民主的ガバナンス」と呼ばれることもある」「TAは特定の技術や研究分野を対象とするものだが、これとは別に、より広いコンテクストにおける社会と技術の可能性、将来展望を探り、そこから現在進めるべき」
島薗進 @Shimazono
10【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】「研究開発課題の創案や優先順位付け、関連政策の形成につなげる「フォーサイト」のような活動もある」。これらを含み「レギュレーション」「コミュニケーション」を格段に強化したイノベーションが「責任あるイノベーション:RI」とされる。
島薗進 @Shimazono
11【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】科学技術の開発に際しては、それがひきおこす倫理的・法的・社会的諸問題(ELSI)に十分な配慮を行うという従来のあり方から、影響評価に基づく技術革新を大きく重視することになるだろう。TAもずっと複雑なプロセスになることになる。
島薗進 @Shimazono
12【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】スティルゴーらはRIを「現在の科学技術の責任ある管理運営を通じて未来を大事にすること」と定義し、起こり得る帰結を先見的に評価し、不確実性を意識し、熟議しつつ進めていく技術革新とする。以上、3つのパラダイム・シフトの1)の紹介終。
島薗進 @Shimazono
13【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】以下、島薗の感想。RI(Resposible Inovation)理念は歓迎だが、どこまで具体化できるか疑問。科学技術のガバナンス全体のシステム転換が必要となるだろう。具体化が困難である理由は、国際的な科学技術開発競争の下で、
島薗進 @Shimazono
14【平川秀幸氏「科学的助言のパラダイム・シフト」】先見的な評価を行い、それをフィードバックして研究開発を進めていくのでは競争に遅れてしまう。つまり、「未来を大事にする」ことと現在の国際経済競争の条件下で研究開発を進めることには、原理的に合わないところがあるのではないか?続

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