村松尚登さんのスペインの「フットボール」と日本の「サッカー」の差に関する連続ツイート

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村松尚登 @naotomuramatsu

録画したサラゴサ対バルサを見ながら、フットボールとサッカーの違いに関する連続ツイートを書いて行こうと思います

2010-10-24 13:58:08
村松尚登 @naotomuramatsu

差(1)日本の携帯電話は「ガラパゴス化」していると言われています。日本国内市場にあまりにも適応し過ぎてしまい、国外市場では通用しない独特の「進化」を遂げてしまったのです。

2010-10-24 14:05:26
村松尚登 @naotomuramatsu

差(2)それと同じことが日本のサッカーに起こっているような気が僕はしています。少なくとも、僕がよく知っているスペインの「フットボール」と日本の「サッカー」の間には、「もしかしたら違うスポーツなのでは?」と思ってしまうくらいの「進化の差」があるように思います。

2010-10-24 14:07:26
村松尚登 @naotomuramatsu

差(3)そしてこの「進化の差」を生んでいるのは、決して単なるテクニックや戦術の差ではなくて、もっと多くの、もっと広い範囲の影響要素の差だと思います。「フットボール」と「サッカー」を取り囲む社会的背景の差とでもいいましょうか。

2010-10-24 14:16:09
村松尚登 @naotomuramatsu

差(4)では、どんな要素が差を生んでいるのでしょうか? 思いつくまま書き出して行ってみましょう。

2010-10-24 14:20:25
村松尚登 @naotomuramatsu

差(5) ・スペインでは小学生でも長期リーグ戦を戦っている。しかも、レベルが拮抗したチーム同士でリーグが構成されている。よって、拮抗した試合とう経験値を毎週末に誰もが積み重ねている。

2010-10-24 14:23:25
村松尚登 @naotomuramatsu

差(6) ・スペインでは民放のゴールデンタイムにリーがエスパニョーラとチャンピオンズリーグが放送されているため、経済力に関係なく老若男女がレベルの高いフットボールを継続的に見ている。嫌でも見ている。日本の民放ではほとんど放送がない。

2010-10-24 14:26:02
村松尚登 @naotomuramatsu

差(7) ・日本では、子どもだけでなく、レベルの高いフットボールをコンスタントに見ている指導者や保護者も極端に少ないと思われる。事実、日本に帰って来た僕でさえもWOWOWとスカパーを持っていてもフットボールをほとんど見ずにいる。見る時間がないし、見るタイミングもない。

2010-10-24 14:30:39
村松尚登 @naotomuramatsu

差(8) ・逆にスペインでは、子どもだけでなく保護者も指導者も嫌というほどレベルの高いフットボールを毎週のように見ている。そうすれば、見る眼も肥える。見る眼が肥えると、子どものプレーを見る時に出てくるリアクションも変わる。応援の仕方も変わる。

2010-10-24 14:32:53
村松尚登 @naotomuramatsu

差(9) ・練習や試合のグラウンドに行けば、自分の前後に自分と違う年齢のチームの練習や試合が行われている。年上であれば、ほとんどの場合、自分よりもいいプレーをしているであろう。それが、嫌が上でも自分の眼に入ってくる

2010-10-24 14:34:17
村松尚登 @naotomuramatsu

差(10) ・基本、大人のレベルの高いフットボールを誰もが見慣れているため、目指すフットボールも、自分たちの年齢やレベルに関係なく無意識的にリーガエスパニョーラやチャンピオンズリーグで繰り広げられているプレーとなる。

2010-10-24 14:36:37
村松尚登 @naotomuramatsu

差(11) ・それは決してテクニックや戦術の話だけでなく、メンタリティーの部分でも大人のフットボールを誰もが目指すようになる。それは、ミラーニューロンの仕業かもしれない。

2010-10-24 14:38:08
村松尚登 @naotomuramatsu

差(12) ・大人が勝利を目指して真剣にフットボールを楽しんでいる(=満喫している)のだとしたら、子どもも同じようにフットボールを楽しむ(=満喫する)ようになる。それは決して、ニコニコ笑顔が溢れ出る楽しみ方ではなく、真剣な眼差しと共に「フットボールで戦うことを楽しむ」方法だ。

2010-10-24 14:41:12
村松尚登 @naotomuramatsu

差(13) ・スペインでは、すべての行動が勝ちたいがために存在する。勝ちたいから、適切な状況判断をする。勝ちたいから、仲間に指示を出す。勝ちたいから、仲間のミスを指摘する。勝ちたいから、ミスした仲間を激励する。勝ちたいから、チーム戦術を重要視する。

2010-10-24 14:44:28
村松尚登 @naotomuramatsu

差(14) ・勝ちたいから、試合前の戦術ミーティングに真剣に取り組む。勝ちたいから、自分がやりたいポジションではなく、自分が出来るポジションでプレーする。勝ちたいから、相手のチーム戦術を分析する。勝ちたいから、激しくディフェンスをする。

2010-10-24 14:46:05
村松尚登 @naotomuramatsu

差(15) ・勝ちたいから、下がったソックスを直す前にディフェンスのポジションに戻る。勝ちたいから、ボールを常に見ながら動く。勝ちたいから、ボールをもらう前に周りを見る。勝ちたいから、苦しくても走る。勝ちたいから、多くのアドバイスを必要とする。

2010-10-24 14:48:28
村松尚登 @naotomuramatsu

差(16) ・勝ちたいから、多くのアドバイスを参考にしながらその瞬間に最も適切だと思われる状況判断を自ら下すようになる。勝ちたいから、慣れないポジションでも必死でいいプレーを出来るように適応する。勝ちたいから、他のポジションの動きも学ぶ。勝ちたいから、眼がギラギラしている。

2010-10-24 14:53:29
村松尚登 @naotomuramatsu

差(17) ・勝ちたいから、ミスを悔しがる。勝ちたいから、吠える。勝ちたいから、ミスを恐れても恐れない。勝ちたいから、戦う。勝ちたいから、必死になる。勝ちたいから、負けを悔しがる。勝ちたいから、ミスから学ぶ。勝ちたいから、表情が引き締まる。勝ちたいから、負けても立ち上がる。

2010-10-24 14:58:25
村松尚登 @naotomuramatsu

差(18) ・勝ちたいから、チーム戦術やプレーモデル(=プレースタイル)を大切にする。勝ちたいから、対戦相手によってチーム戦術をアレンジする。勝ちたいから、試合の流れによってチーム戦術をアレンジする。

2010-10-24 15:02:36
村松尚登 @naotomuramatsu

差(19) ・勝ちたいから、試合と同じように練習も真剣に「真顔」で楽しむ。

2010-10-24 15:04:56
村松尚登 @naotomuramatsu

差(20) ・勝ちたいから、ドラクエやオーケストラのように、様々なキャラクターの選手を適材適所に置き、勝ちに行くチームを構成する。

2010-10-24 15:09:44
村松尚登 @naotomuramatsu

差(21) ・試合に勝ちたいから、目の前の1対1にこだわるが、かといって1対1だけにこだわるわけではない。試合に勝ちたいから、ドリブルにこだわるが、ドリブルだけにこだわるわけではない。試合に勝ちたいから、テクニックにこだわるが、テクニックだけにこだわるだけではない。

2010-10-24 15:12:09
村松尚登 @naotomuramatsu

差(22) ・自分が試合をプレーするときに勝ちたいから、プロや年上のプレーを見たときに、より多くのモノを無意識のうちに吸収してしまう。次の試合を勝ちたいから、1試合負けてもめげずに未来を見つめる。

2010-10-24 15:15:40
村松尚登 @naotomuramatsu

差(23) ・勝ちたいから、真剣になる術を学ぶ。勝ちたいから、気持ちを切り替える術を学ぶ。勝ちたいから、勝ちにこだわる過程を楽しめる。勝ちたいから、へらへらとした表情と共に楽しむことを嫌う。

2010-10-24 15:22:49
村松尚登 @naotomuramatsu

差(24) ・勝ちたいから、勝ちにこだわらないことを知らない。勝ちにこだわらないのであれば、フットボールをじゃない。勝ちにこだわらなければ、フットボールをする意味がない。勝ちたいから、フットボールをする。勝ちたいから、勝ちにこだわるから、フットボールは楽しい。

2010-10-24 15:24:26