#完全ノープラン艦これ与太話 【レッド・インセイン・オンスロート】　#3～#4

春魔解丼 @vespiking

1隻の艦艇が、艦載機を貪っている。晴嵐の残骸や、アバドン爆撃機を。その艦影は、以前見た装甲空母鬼のそれとは大きく異なっていた。他に艦影はない。あれがこの艤装の主であることは明白。だが、あの艦影はまるで、深海棲艦ではなく…… #KZNPLN

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「うぴょ？」艦影がこちらに気付く。奈落の王が、齧りさしの己が手駒を放り捨て、赤黒く塗られた血の口紅を拭い、ゆらりと立ち上がる。目の覚めるような原色の髪が風になびく。服についた血は目立たない。服自体の濃紺色に溶け込んでいるのだ。「おっきゃくさぁーん？めずらしぃなア」 #KZNPLN

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奈落の王はこちらを凝視し、ギョホギョホと不快な笑みを湛えた。「うっぴょぴょ～っ！ちょうーどっヒマしてたんだピョンッ！ゲッゲッゲッ……あっそぼうよ～っ、プップクプゥ～っ」ニタニタと笑うその艦影を、一同は知っている。当然だ。彼女らは、これを探しにここへ来たのだから。 #KZNPLN

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装甲空母鬼の超大型艤装。その遥か天上甲板の上。駆逐艦『卯月』の艦霊が、そこにいた。 #KZNPLN

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#完全ノープラン艦これ与太話 【レッド・インセイン・オンスロート】#4終わり。 #5へ続く。 #KZNPLN