お玉さんのほぼ日刊御手洗潔レビュー(3)

お玉さんによるほぼ日刊御手洗潔レビュー。 『ある騎士の物語』、『舞踏病』、『近況報告』、 『暗闇坂の人喰いの木』、『IgE』の5本を収録。 続きを読む
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、ほぼ日刊御手洗潔レビューその11『ある騎士の物語』です。 小説宝石・1987年7月号9月号掲載。 うーん、これもvery BEST10に選ばれていたが……、うーん、コレは僕的にはちょっと点数低いかなぁ〜(>人<;) うーん。『最後のディナー』を抑えて4位なのが納得できない

2014-02-16 00:19:39
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『ある騎士の物語』は、推理クイズのようなお話なのです! としか言い様がないよ。警察が犯人特定できなかったという事柄が、無理があるよなぁ〜(>人<;) クズ女に見返りもなく尽くす男の話と言っちゃってもいいんだけど、あまりに女のアタマの中がアレなので……、素敵なお話には思えなかったの

2014-02-16 00:20:32
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『ある騎士の物語』 クイックサービスの躍進のお話はなかなか雰囲気あるし、暴力団にアッサリ殺されてしまう主要人物とその裏にあったアレコレまではボルテージが上がるんだけど、……ああ、雪〜(>人<;) ああ、都合の良過ぎるタイムリミット(>人<;)

2014-02-16 00:20:53
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

殺人を完遂するための可能性がガンガン削がれて、どんどん条件が厳しくなっていく様子が、逆に萎えたのですよ(>人<;) アレもあんなに上手に行くかしら? なまじっか生っぽい深刻な雰囲気で進行するので、そこに水と油のような、あのトリックを投下されても……。

2014-02-16 00:22:52
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『ある騎士の物語』が好きな人にはゴメンナサイ(>人<;) 物語成分の強い島田荘司作品は他にも数多く存在するわけだし……、『異邦の騎士』の後の発表されたということも考えると、 これは心に響かなかったわ……。

2014-02-16 00:25:50
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、ほぼ日刊御手洗潔レビューその12『舞踏病』です。 EQ・1990年1月号3月号掲載。 今回のレビューの中ではトップ3級の難物。パスが使用可能ならば、とっとこパスして次に行きたい一作です。 かなりネタバレですので、未読ならば、ここからの一連のツイートはすっ飛ばして下さいね

2014-02-18 00:10:50
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『ギリシャの犬』や『切り裂きジャック・百年の孤独』あたりでは、「いや〜、それはムリがあるのじゃないのかな?」くらいだった力技度合いが、この『舞踏病』では「いや、それはムリだってΣ(゚д゚lll)」レベルまで引き上がっているわけで……、

2014-02-18 00:11:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

例の三作(『暗闇坂の人喰い木』→『水晶のピラミッド』→『眩暈』)で顕著に見られる、いかにもな島田荘司らしさ 「本格作品と自負しながら、その実、その時代の読者が支持いた新本格様式とはズレのある、(魅力的な)謎を秘めた長大な物語」 その兆候は、この『舞踏病』から芽生えてきたのよ?

2014-02-18 00:12:40
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

たぶん、多くの人が面食らうのは、ラストで明かされる、あの舞踏病の原因だろう。伏線らしき伏線がほとんどなく、いきなりの唐突でアレが登場し、御手洗潔が熱弁を奮う。 浅草を舞台にした浪漫の薫り溢れる都市のファンタジーを内包した謎物語が、トンデモない終幕を迎えてしまうわけじゃん!

2014-02-18 00:14:44
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

この『舞踏病』を書いていた頃、雑誌フライデーの『世紀末日本紀行』ってすでに連載始まってたのかしら?(『眩暈』での前半部分のネタ元を取材しまくった社会派ノンフィクションエッセイですね。オススメ) けど、アレの効用ってそこそこ有名だと思うけど、舞踏病みたいな症例って本当にあるのかな?

2014-02-18 00:15:46
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「謎の舞踏を行う老人を、100万近いお金を出して改築を行い、短期間だけ浅草の古い家の2階に下宿させた」という謎が冒頭で提示され、僕らはそれを一つのお盆に乗せいろいろ推理しながら読むのだが、 「舞踏病」と「大金をかけた老人の下宿」はほとんど関係がないんだよね。

2014-02-18 00:16:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「舞踏病の老人を下宿させた」お話ではなく、「舞踏病の老人」のお話と、「老人を下宿させた」お話を、力技で引っ付けてるだけなんよね。 舞踏病の原因がアレだとすると、そこから老人の属性が確定、その老人の属性が故に大金をかけた下宿を行わなけばならなかった、と一応の関連性は導き出せるが…

2014-02-18 00:18:33
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

……とある陰謀が進行されている、その企みを御手洗潔が気づかせるためだけのちょっとしたキッカケ程度にしか、物語的には役に立ってないのよね、舞踏病というファクターは。 そう。 陰謀の渦中にある中心人物が、何と「偶然にも」舞踏病であった! そういうお話なの……、コレ(>人<;)

2014-02-18 00:19:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そして考えると、「大金を投じた短期間の下宿」と「コスプレして老人の下に訪れるお客さん」というミステリーがちゃんと仕込まれてるので、舞踏病という要素が無くてもお話は全然成り立つの。 むしろ舞踏病の謎があまりにも強烈すぎるので、物語へ向けるべき視線がミスリードを犯しがちになるんよ

2014-02-18 00:20:22
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「舞踏病」と「老人の生活」を無理くりくっ付ける小説の構成における力技。まさにハードウェアの力技。 けど、小説内の展開=ソフトウェアのほうでキッチリ処理できていないので、ラストでの舞踏病の説明に唐突感と「だから、何なの?」感が湧き上がり、戸惑うのさ。 天の啓示って……(>人<;)

2014-02-18 00:20:45
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そしてハードウェアの無茶を力技でまとめ上げているため、ソフトウェアの部分に神経が行き届いていない。 御手洗潔が「煎餅」の件を警察に調べさすのは……、正直、アカンやろ。下宿での老人の説明部分や御手洗が老人に会いに行ったとき、さりげなく描写に入れとかなくちゃ……(>人<;)

2014-02-18 00:21:53
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そこを考えると、前半の下宿のくだりもあんなにコソコソとしなくても。 「おじいさんの思い出の場所なんだよ」とか適当にウソを交えて、大家さんにある程度事情を伝えた状態で計画実行すればヨカッたのに……。 少なくとも舞踏病の症状を大家さんに対して説明不足で放置しておくのは杜撰すぎるわ。

2014-02-18 00:23:15
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

で、歯医者殺し……ね。 そうなのよ。 『舞踏病』は前半部分だけだったら、ただの老人虐待。警察が介入する必要性が全くなかったりするんよ……。民事事件すらもアヤシイ。 そして、前半部分の下宿でアレだけ用意周到なんだから、あの歯医者に対するアプローチもシッカリしておこうよ、ネ、ネ。

2014-02-18 00:24:10
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

歯医者殺しも、別に無くてもいいんだよね……。ちょっぴりお話の矛先は変わるけど……、老人の部屋のアレと浮浪者からの祭りのお話から、御手洗潔の神がかった頭脳ならあの計画の全貌は推理できるはず。 なら、次のターゲットは歯医者ということも推理可能で、未然の事件としての対応という展開も。

2014-02-18 00:24:34
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

妄想 候補となる歯医者へ乗り込む御手洗潔と石岡クン。 今、まさにアレをしようとする瞬間、老人は舞踏病の症状に襲われる。 ここで手が滑ったりして、アレを排水口へでもアレしちゃう。 ポカーン、呆然とする犯人。そこで始めて事件構造を説明する御手洗潔。 うん、こういう流れとか……

2014-02-18 00:25:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そして、あんな愉快なことをしていた犯人よ、どこで銃なんてものをGETしたんだよ〜(>人<;) 歯医者だってね、作り話とかでのせて、自発的な協力を申し出るよう仕向けなくちゃ。 あんなことしたら計画が成功しても、後で指名手配じゃん。というか、アレどうさばくつもりなん? 質屋?

2014-02-18 00:26:10
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『本格ミステリー宣言』で島田流本格ミステリを定義したのはいいけれど、それを実践しようと思ったら、すごい枷になってしまった。『舞踏病』に関してはそんな印象。 前年の『奇想、天を動かす』は上手に成立でき、著者の最高傑作の一つとなったが……。 謎のスケールが、小説の闊達さを殺してるのよ

2014-02-18 00:26:27
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『舞踏病』での収穫は、御手洗潔の特技の一つに声帯模写がある、ということくらいか。 また舞踏病の扱いにキレを出せなかったので、続く『IgE』や『アトポス』での同種の傾向の扱いが、やたらやたら上手くなっている、ということかな。

2014-02-18 00:26:51
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、ほぼ日刊御手洗潔レビューその13『近況報告』ですよ。 短編集『御手洗潔のダンス』刊行のための書き下ろし小説。 1990年7月発表! 近況報告という名の、ハイハイ新規追加設定を発表するよ〜、みんな集まれ〜短編だよ

2014-02-18 00:33:45
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『近況報告』は御手洗潔の同人誌のお話から始まるんやけど、まさか、このエピソードが、その後のシリーズ展開においての一番の伏線だったとは、……当時は微塵も思い巡らさなかったなぁ……(>人<;)

2014-02-18 00:34:03