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無名の大罪大戦:失陣営第二交流フェイズ

Twitter創作企画『無名の大罪大戦』第二交流フェイズのログ
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嫉妬 @noname_envy

なのに、 …望んだのが先か渇いたのが先か、そんなの覚えていないけど。渇きを癒したくて、でもずっと望んでいたものが手に入ることはなくて、それでも望み続けて嫉妬になって、そしたら尚更、望んだものは遠くなって。永劫癒えない渇きを抱えて。 なのに、なんで。 ねえ、 なんで、

2014-02-18 00:35:17
嫉妬 @noname_envy

あんたは、 僕に、ふれたの、 記憶の中で抱いていた想いを。 傷つくって、渇くって、わかってたんでしょう、 なのに、なんで、僕に、ふれたの、 ねえ、答えてよ、トレランス、 過去の記憶、直接は呼ばなかった彼女の名を、心中で呼んだ記憶で、自分を呼んだ彼方からではない声に応えた。

2014-02-18 00:39:33
寛容トレランス @nnm_tolerance

返ってきた反応に目は丸く。小さく笑みをこぼし、問いには穏やかな声が返す。 「触れない優しさを知っているあなただから、私は触れたいと思いました。」 狭間で対峙した彼の必死な声を、姿を、はっきりと覚えている。 その中で『渇き』とその奥にある『願い』を知ってしまったから。

2014-02-18 14:50:31
寛容トレランス @nnm_tolerance

元より触れる事しか知らない手。その手は自分が傷つこうと引けるものではなかった。 「あなたの渇きがマシになるかもしれないなら、躊躇う理由なんて無かったんです。」 結局はおせっかいなんですけど、と。寛容は肩を竦めながら笑んだ。

2014-02-18 14:51:08
嫉妬 @noname_envy

…それで、 帰れなくなって、しまっても、良かったの? 僕は、帰りたかったよ、 何故そうまでして、受け入れるのか。消える疑問を浮かべて、そうだ、と思い返す。狭間で聞いたその宣言を思い出す。 『私は貴方を――』 …それが。受け入れる美徳の、寛容の、在り方だったのか。

2014-02-18 17:34:14
嫉妬 @noname_envy

問うたけれど、彼女にはもう何も思えないなと、終わりのときのように思う。 だってもう、受け入れられてしまっている。 だから、最後にひとつ。 …この、おせっかい、 苦し紛れみたいな悪態にも届かない、冷たさだけではなく、まるでしょうがないやとでも言いたげに、親しみめいた情を混ぜて。

2014-02-18 17:40:41
嫉妬 @noname_envy

それをひとつ最後に想って。 ……扉の開く音。 彼方からのそれらが朧な中で、その音だけはやけにはっきり響いた。 …結局、聞こえた声は四つで。 レイジ、 グラットニー、 絶対、帰って、きてって、約束、したじゃない。 それは、帰れなかった自分が、言えることじゃなかったけれど。

2014-02-18 17:45:50
嫉妬 @noname_envy

…傷つかないで。帰ってきて。……もう、欠けないで。 彼方へ望む。最初から望むことしかできなかったけれど、だから望む。ただ、望む。…そして。 ……開いたときよりも、幾分か重々しい、扉の閉まる音が、聞こえた。

2014-02-18 17:49:38
『分別(Prudence)』 @noname_prudence

「……【■■■、■■■、■■■■■】」 呟いた声は、一つたりとて意味をなさず雑音に飲まれゆく。男の言葉の一切が、記憶の空に弾けて無に帰していく。 険しい顔つきは、この時をして最たる苛立を表していた。 「だから、何だというのだ」 敗北した。失われた。亡くした物は還らず、消えるのみ。

2014-02-18 18:46:23
『分別(Prudence)』 @noname_prudence

──だから、諦めろと? 「認めん。断じて、決して」 否。違う。《勇気》はそんな事を言っている訳ではない。やがて時が巡り、来たるべき機において再開を果たすという確約。 いつか。そう──『いつか』。 「そんな理など、私は認めない」 そんなものなど、私は待てはしない。

2014-02-18 19:06:02
『分別(Prudence)』 @noname_prudence

解っている。これは私の我儘だ。道理を前にそれを否定するのは、自身の美徳にすら反する恥ずべき行い。ああそれは、なんという傲慢さ。 それでも── 「私は、お前達を……っ」 ──私は、私を信じる者を二度と失いたくないのだ。

2014-02-18 19:12:46
勇気fortitude @fortitude_nonam

俺は反論をしなかった。いつだって、《勇気》は《分別》に反論などしない。言いたいことは、もう言ったあとだから。 俺の形は触れあうことのできない手を伸ばし、《分別》の頭の形に沿って数度、撫で下ろした。俺は時々みんなを、こんな風に、うんと年下の子供のように扱うことがあった。

2014-02-18 22:12:33