- motidukisigeru
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なぜ自意識はセカイ系として名指されたのか? おお、ここはすごい。「セカイ系は、若者の自意識を焦点としている」「……でも、若者向け作品で、若者の自意識が焦点なのは当たり前じゃん!」 この当たり前のツッコミに、ちゃんと答えている! #sekaikeitoha
2010-02-18 03:13:45“「むしろ、。なぜこれらの古い物語、ごく普遍的なテーマが、「なぜ新しいものとして名指されたのか?」という問いを立てることが必要だ。” ここ確かに重要。 #sekaikeitoha
2010-02-18 03:14:39@MAEZIMAS ツッコミばかりで申し訳ありませんが、著書は本当に楽しませていただいております。全部読み終わった時点で、全体についても書こうと思いますが、本当に丁寧で、面白い評論です。
2010-02-18 03:36:20前島は、エヴァ以前の作品が、物語消費や、元ネタ、パロディ等の暗号解読などを前提として奇形化しており、「ほしのこえ」や「最終兵器彼女」「イリヤ」といった素朴な物語を普通に楽しむ態度が新鮮であったからとする。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:33:41さてさて、たとえば、ナディアやトップは、元ネタだのパロディだの裏設定だのが沢山詰まっているわけだが、見る側にとって、それはどうだっただろうか? それらの作品は、知らない人は知らないなりに、普通のお話として素朴に楽しめるはずだ。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:35:25サークルのうるさい先輩とかが、設定やら元ネタやらを逐一解説し、「こんなこともわからんのか」的に迫ってくる環境とかでなければ、別に、普通の物語として素朴に楽しむことが難しい環境だったとは思えない。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:37:15そもそも、エヴァンゲリオンがセカイ系のきっかけだったというなら、エヴァこそが、元ネタ、パロディ、裏設定まみれの作品だったというのと矛盾する。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:38:27またそもそも、エヴァ以前とて、ガイナックスみたいに、根っからのオタク気質で、これみよがしに、オタ臭いパロディを仕込みまくるような作り方をするところばかりではなかっただろう。そういうのは、むしろ少数派ではあるまいか。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:40:06まぁ、そもそもセカイ系云々の用語が流通したのは、一部のオタの範囲なので、一部のオタにとって、エヴァが新鮮に感じられた理由であればよいのか。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:45:10ガイナックス作品で思い出すのは、ネオ皇帝とコンセントである。生き別れの兄との感動・緊張のクライマックスで、ガーゴイルが引っこ抜くコンセント。感動しながらも、これ、笑うとこなのか、と思う部分がある。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:47:25思うにあれは、シリアスなシーンを作る時の作り手の「テレ」なんだと思う。そういうテレは、トップにもあったし、オタク向きとされる作品の多くに、存在する。オタである自意識、視聴者との共犯感覚が、そういう「テレ」を生み出す。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:49:27そういうテレのあるオタ作品も良いものだが、エヴァには、そういうテレが比較的少なかった、と、考える。「笑えばいいと思うよ」のシーンに、緊張を壊すようなギャグは(私の知る限り)入っていない。よくも悪くも真剣だった。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:50:45そういう意味で、ガイナクオリティでありながら、徹頭徹尾、真剣な視線で、少年の心の壊れやすい部分を、ひたすらに追っていたエヴァは、確かに、オタク的な文法、適度なギャグやメタやお約束に慣れていたものにとって新鮮だったと思う。 #sekaikeitoha
2010-02-18 22:55:15ここで、データベース消費論が入り、世界観が消滅した中で、小さなドラマのみが再生産されるという東浩紀の史観が入る。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:02:43本の前の部分で、前島自身が「アニメはエヴァのセカイ系を受け継がなかった」と言っているように、アニメもそうだし、アニメに限らず、セカイ系の作品ばかりではない。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:03:29重厚な世界観がある作品群も、そうでない作品群も、普通に存在している。「フルメタル・パニック」しかり、Type-Moonの諸作品しかり。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:04:58オタク的消費ばかりしてると、素朴な作品に新鮮さを感じる、と前島が書いたこと自体は正しい。これは逆もあり、素朴な作品が広まったあとには、オタク的な作品も現れて好評を博す。流行の移り変わりには揺り戻しがある。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:06:15そうした短いスパンでの流行り廃りを、ソ連邦崩壊からのポストモダンという大きな流れの中で、不可逆な変化としてデータベース消費を位置づける東の史観は、ありていに言って無理があると考える。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:10:38ファウスト方面に方向を転じて、清涼院流水、佐藤友哉 、舞城王太郎の紹介。推理小説やサブカルのコード(元ネタ、パロ)を過剰に引き受けつつ、逸脱する……それって、前島の言うところの、ポストセカイ系の岡田的な分析的視点の産物じゃね? #sekaikeitoha
2010-02-18 23:18:20キャラの名前の元ネタやら、推理小説のお約束やらを、フルに知っているからこそ、そのパロディをフルに楽しめる、というのは、まさしく、オタク的な分析的な楽しみだろう。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:20:18もちろん、この3人をいっぺんにまとめてくくるのは無理があるが、ミステリというジャンルは、多かれ少なかれ、過去作の知識が前提となりやすい。それを嫌って、ぶっ壊そうとする場合もあるが、それはそれでアンチとして、前提を必要とする。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:24:06さておき、ここで、前島は、セカイ系と呼ばれることが多かった西尾維新に注目し、「一人語りが激しい」こと、身近な問題を、やたら「世界がどうとか」と言いたがることを、セカイ系の条件として抽出する。 #sekaikeitoha
2010-02-18 23:27:49