LDさんが提唱する「物語における『祭壇』」の変遷について

祭壇についてのLDさんの記事は、ここ。( http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/632ed729550ceacd9cb808b542b01648) まとめてみました。
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ash @blue_ash_brown

祭壇」は、「その作品における外部を代表するキャラクター(例えば神)と主人公(もしくは主人公の仲間)との対話である」・・・と僕は思ってます。

2010-10-31 00:47:09
LD @LDmanken

@blue_ash_brown 最近、『十戒』=『未知との遭遇』の話をひっかけたりしましたが、古代の物語において『祭壇』は一方的な神託/預言の場であった事に対して、近代の物語は、神=上位存在あるいは悪魔=敵との“対話”になっている事に注目しています。

2010-10-31 01:06:26
ash @blue_ash_brown

@LDmanken 古代は台風やら地震やらの災害を受け入れることしか出来なかった人類が、神からみたらちょっぴりでも「物申す」ことができるようになった、ってこととリンクしてそうですねー。

2010-10-31 01:15:26
LD @LDmanken

@blue_ash_brown そうですね。ここらへんの分岐は産業革命前と後あたりで線をひけそうなんですが、そのレンジはちょっと僕の手に余るものがあります。日本のマンガ・アニメ界隈の話なら公害問題~ベトナム戦争などがあった60年代後半~70年代前半あたりに線が見出せそうです。

2010-10-31 01:21:26
ウチダ @_danwaneji

「コントロールを得たことによって問われる倫理観」ってレベルまで抽象化すると、長門理論 http://bit.ly/b3aYIb の周辺とか、あとは「祭壇」に関連する話なんかにもリンクしそう。

2010-10-31 01:57:13
ウチダ @_danwaneji

先日に「世界史」(著 ウィリアム・H・マクニール) で読んだ話にもリンクしそうやね。科学の発見/産業革命後におとずれた、神に対する認識の転換。

2010-10-31 01:59:37
ウチダ @_danwaneji

あった。世界史 (著 ウィリアム・H・マクニール) 143ページ。ちょっと長いけど引用「宇宙が、ひじょうに活動的で人間的な神によって支配されていると考えるように教育された人間にとって、しかもその神がいついかなる状況においても介入して転換の奇跡をおこない、」→ つづく

2010-10-31 02:07:09
ウチダ @_danwaneji

@_danwaneji つづき→「過去の過ちを許してくれるような性格を持っている、とした場合、ニュートンの宇宙観は、開放的であると同時に、恐ろしいものだと感ぜられた。神は数学者であり、それにしたがって宇宙を創造するように定めた、という意見のように思われたのである。」→つづく2

2010-10-31 02:09:19
ウチダ @_danwaneji

@_danwaneji づつき2→「そのような宇宙においては、奇跡をなすことは、ほとんど神の威厳にそぐわないもののように思われた。なぜなら、そうすれば神が自分自身で命令したことを局地的、一時的に破棄することになり(中略)自然法則が不適当なものであることを告白することになるからだ

2010-10-31 02:12:40
ウチダ @_danwaneji

@_danwaneji ということで、このあたりで「神と対話すること」「神のせいにすること」が許されなくなって、自分の持つコントロールにたいする責任・と説明の必要性がズシリと重くなってるのかなと。

2010-10-31 02:14:29
LD @LDmanken

@_danwaneji 科学の発見はそれでしょうね。産業革命の話はおそらく、それまでずっと人間は「一代では終わらない物語」をやり続けてきた、一代で成す物語は選ばれた英雄の特権みたいなものだったのが、普通の人が一代で成す物語を体感しはじめる事によるシフトだと思っています。

2010-10-31 02:21:40
LD @LDmanken

@_danwaneji ある土地を開拓しようとした時「ちょwwこれ俺の代では絶対終わらんわ~wwウケるww」って話だったのが、重機の登場でそれが一代で可能になった。それは息子が後を継ぐ物語から解放される事なんだけど、その自由は恐ろしく個人を剥き出しにしてしまったんですね。

2010-10-31 02:29:22
ウチダ @_danwaneji

@LDmanken 英雄が「神の意思によって選ばれたもの」から「自ら選んでなった者」にシフトして、自己弁明をもとめられるように時勢が移っていった、といったイメージでしょうか。欧米の成功者が「紳士たれ」「慈善活動をせよ」と要請してくることも連想。

2010-10-31 02:31:20
ウチダ @_danwaneji

@LDmanken 世代を経ることで丸くされる「個人の思想性」が、機械による時間の短縮で、次第にむき出しになっていったということですね。自分の正しさを証明し続けなければいけない。

2010-10-31 02:34:27
LD @LDmanken

@_danwaneji 今、英雄の特権と語りましたけど、単なる神官/貴族(上位者)も一代でそこそこ行けるんですよね。他人を使役できるから。産業革命で、そのパワーが凡てにシェアされた時、何が起こるか?という話だとは思います。

2010-10-31 02:34:42
LD @LDmanken

@_danwaneji 習慣や倫理の、一代で終わらない物語のために用意されていた部分は解体と再構築を余儀なくされているのでしょうね。…いやレンジが広くって流れを掴む程度しかできませんが(汗)『祭壇』そのものは、もうちょっと近代物語視点に落としこんで観ようと思っていますw

2010-10-31 02:40:21
ウチダ @_danwaneji

@LDmanken 既存の権益者は「神が求めておられる」(上位者の言葉) でとおしてきたのに対して、産業革命後の成功者たちはみずからのことばで自分の正しさを説明する必要をもとめられた、ってイメージにもなりそう。(エマの劇中を連想) 範囲が広すぎてちょっと捉えきれないですね… (汗

2010-10-31 02:43:10
ウチダ @_danwaneji

@LDmanken 時代と物語のダイナミズムをすごく感じますね・・・! とても興味深いお話です!

2010-10-31 02:45:26
ウチダ @_danwaneji

@blue_ash_brown 確認いたしました!こうして見ると、自己内省を「発話」するための他者、って印象も受けますね。主人公のおこないの至らなさを指摘/弾劾する者がいて、その人物にも、指摘/弾劾の内容にふさわしいだけの格がもとめられる。他者がいなければ発話はおこなわれない。

2010-10-31 14:08:43
ウチダ @_danwaneji

「正義は絶えず、自らの正しさを問われなければいけない」

2010-10-31 14:10:26
ウチダ @_danwaneji

昨日のあれ、正しくは「神がそれを望んでおられる! (DEUS LO VULT)」だったみたい。ちなみに十字軍物語はまだ未読です・・・。「ローマ亡き後の地中海世界」を読んでから手を付けたいところ。

2010-10-31 14:30:12
ash @blue_ash_brown

神や悪魔でも、「対話可能である」というところもポイントですよね。今までは一方的に押し付けられていたのが、ちょっぴり「いや、君たちのことも考えてるよ?」くらい言ってくれるようになった。言葉が通じるようになったというか。

2010-10-31 14:31:31
ash @blue_ash_brown

こう考えると、LDさんの「悪」の話とも繋がってきて。究極の敵は天使で、その後にはグロンギが・・という話。神や悪魔と対話できた後には、対話不可能な他者が出てくる・・・そういうサイクルになっているのやも。

2010-10-31 14:33:12