【コラム】ぼくが「鉄腕ＤＡＳＨ」を好きな理由

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

1/52 【コラム】ぼくが「鉄腕ＤＡＳＨ」を好きな理由 いやー、今週もおもしろかった。３時間があっという間だったなぁ バラエティなんだかドキュメントなんだかよく分からないが、 昨今これだけ楽しさを継続させる番組も珍しい。 ＤＡＳＨクラスタの一人として、その理由を少し考えてみたい

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

2/52 １、苦労を隠さない。 鉄腕ＤＡＳＨの企画は、 構造的にドキュメントな構成なのだと思える。 メインとなる題材を最初に示し、それを実現させるための 途中経過で楽しませるのが主な撮り方だ。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

3/52 通常、この途中経過で動きの少ない部分はあまり映さない。 見ていて分かりやすい面白さはなく、 演出がないと地味になりすぎてしまう。 かといって演出をやりすぎれば 本来の意味までかすませてしまうので、 カットしてしまうほうが楽だからだ。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

4/52 しかし、鉄腕ＤＡＳＨではこういった 地味な部分にこそスポットを当てることが多い。 延々と映し続けるわけではないが、 苦労する要所を的確に捉えている。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

5/52 田植えや木材加工、漁や調理の難しさなど、 その苦労を伝えるためにあえて地味な、 しかし必要な技術をきちんと解説つきで示している。 こういう演出が他の番組ではあまりない。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

6/52 ＴＯＫＩＯの面々がこれらの苦労に 前のめりで参加しているのも重要なポイントだろう。 本来なら難しく集中する作業、真剣にやるのが前提で、 職人さんや関係者は当然ながら真面目に行っている。 その点はメンバーも変わらない。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

7/52 ただ、番組でメインを張るタレントである以上、 それだけでは終われない。 未熟な身で行ったことで知れる大変さを、 その立場からの率直な意見として表現している。 これが悲壮になりすぎては バラエティ的な楽しさにはつながらない。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

8/52 真剣な作業に伴う緊張と、それが終わった時点での緩和。 この緩急の表現がＴＯＫＩＯは上手い。 それぞれに個性はあるが、演出的なものではなく 本当に自分なりの納得をともなった意見を示していると感じる。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

9/52 率直すぎる感想は時に少年のようですらあり、見ていて微笑ましい。 こう感じさせる魅力がＴＯＫＩＯのＴＯＫＩＯたる由縁であろう。 『真剣な苦労を伝える表現力』。 この点が他のタレントやアイドルにはない長所なのだと思う。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

10/52 ２、失敗を隠さない。 ＤＡＳＨ村の農作業が顕著であったが、 この番組は企画中の失敗を ちゃんと失敗として素直に放送している。 バラエティで演出的に失敗を挟む番組は多々あるが、 ガチ農業で年間通して作った作物が 無残に枯れた記録もちゃんと残して伝えている。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

11/52 そして、それだけでは終わらない。ここが重要だ。 ちゃんと失敗した理由を考え、理解し、 納得した上で再挑戦している。 作業の途中でもこの傾向は同じ。 一つ一つの問題に対してきちんと対策を施し、 その結果を素直に放送する。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

12/52 番組的に、これは非常に効率の悪い撮影であろう。 一応成功が前提で、放送される時は その結果が得られてからになっているが、 逆に言うと成功しなければ数年がかりの収録データが まったく日の目を見ないことにもなりうるのだから。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

13/52 一般的な番組であれば、長くても数ヶ月程度の企画にまとめ、 最低でもそれを使える形にすることを選ぶだろう。 しかし、農作業や長期スパンを必要とするテーマの場合、 失敗はするものとして考えないと その本質は捉えることができない。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

14/52 実作業においては一発で成功することこそ稀で、 失敗を積み重ねなければ結果は得られないからだ。 重要なのは 『失敗からなにを得るか。いかに次へ活かすか』だろう。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

15/52 鉄腕ＤＡＳＨの農業や建築企画は、 本職から見れば甘いものだと思う。 実際には作業を行える前提が はじめから揃っていることはなく、 タレントがちょいちょい時間をかけるだけで 出来るようなものではない。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

16/52 ただ、彼らは彼らに可能な精一杯を費やし、 その結果をきちんと受け止めている。 失敗したらそれで終わりではなく、 成功するためにどうすればいいかを考え、 改めようと努めている。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

17/52 だからこそ技術も習うし、その習得も早い 必要であり目的が明確で「なんのために」が分かっているから、 実用のヴィジョンが描きやすいのだろう。 この姿勢と傾向が感じられるから、 ＤＡＳＨの企画は見ていて心地よいし、 失敗も含めて見守ろう、楽しもうという気になれるのである

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

18/52 ３、専門家に対する敬意。 ＴＯＫＩＯは日本全国 いろんな専門家の下へお邪魔することが多い。 というより、テーマにとって必要となる専門家と 一緒に奮闘するというパターンが多い。 真面目な内容でもバカな企画でも、 この基本は変わらない感じがする。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

19/52 最初のころはさすがに覚えていないのだけど、 場数を踏んだためか、その道の専門家に対する態度が、 実に配慮に満ちたものだと感じる 技術や作業を「見せてください」ではなく 「学ばせてください」という印象で その立場として当然の「学ぶ意識」が 映像からも伝わってくるのだな

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

20/52 個人的なイメージだが、どうもテレビというやつは 「撮影のためなら相手に迷惑かけても仕方がない」 みたいな意識で撮っている感じがしてしまう。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

21/52 伝えてやるのだから撮らせろ、もっと珍しいものはないのか、 みたいな、まるで自分たちが上であるかのような意識だ。 過剰に演出的なバラエティのみならず、 報道からもこんな傾向を感じるから辟易する。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

22/52 しかし、鉄腕ＤＡＳＨではそういう感覚があまりしない。 実情はどうだか分からないが、 少なくとも伝えられるＴＯＫＩＯやスタッフの態度からは、 対象の技術や風土に対する尊敬が感じられる。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

23/52 道具や成果物に対する関心や理解が深いからこそ 相手の言い分にも納得でき、分からないことを素直に聞ける。 この『ちゃんと理解している』事実が、 他の番組では珍しいのだな。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

24/52 特に農作物に関して、ＴＯＫＩＯは尋常でない経験値を有している。 自分たちでも作ってきたからこそ、 作物の性質やともなう苦労、畑の土だけからでも 問題や傾向を予測・検討できるのだろう。 だからこそ関係者の大変さも知れ、自然と敬意も抱ける。

根無草 野良＠『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

25/52 なにも特殊な職人的立場に対してのみではない。 農業指導、いや、もはや師匠の昭雄さん含め、 身近にこそそういった熟練の人々がいると知っているのだろうな。