編集可能
2014年3月22日

daisinmonkanさんの『虐殺器官』初読時感想

三年も前の他人様のtwitter上の感想(しかも初読時の)まとめるのもどうかと思ったんですが、アニメ化発表ということもあり……。 あと勝手ですみませんが、いずれtwilogのログからも消えて読みにくくなってしまうには惜しい連投だな、と思うので。
12
大審問官 @daisinmonkan

【ネタバレ】昔の作家の作品ばかり読んでるとナボコフ『透明な対象』の最終行《まあ気楽に、なんというか、行こうぜ、なあきみ。》が頭の中に浮かんできて「やめろ貴様らー暗黒の世界へ帰れ!」となるので同時代作家の小説もきちんと読むべきだと思いました。

2011-06-12 03:53:42
大審問官 @daisinmonkan

それで、これだけ騒がれてるんだから積読にしてた伊藤計劃『虐殺器官』を読まなければと本棚から引っ張り出してきた。でも、彼も「我々」の世界の住人になってしまったんだよな……。

2011-06-12 04:00:55
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書中】あれ、何だこれ? 語り手は5、6歳の男の子か?

2011-06-12 04:06:18
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書中】酔いが覚めた。凄いな、これ。SFで田中小実昌をやってるよ。その発想はなかった。

2011-06-12 04:14:06
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】41P あ、重要な細部が来た。『ぼくは生まれてから一度もスクラブルに負けたことがない。母とはじめてゲームをした八歳のときから一度もだ。』つまり「語られる私」は情報部隊の青年で、「語る私」は八歳の少年、そう思って読んでくれよという作家からのサインかな?

2011-06-12 05:02:08
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】42P 細部のあと続けざまに主人公の重要な思い出と思想を語らせる王道展開。キータームは「ことばの実体性」、とするとこれが物語の全体に波及する可能性高し。そうでないとこの箇所の意味がなくなる。続きを読む。

2011-06-12 05:14:04
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】70P 《子供の敏感さを過大評価しないように。》語り手は男の子だから大事なのは母親だけ。父親の自殺に「ふいにいなくなった」という表現を使う。こいつ、いずれ何かとんでもないことをやらかしそう。

2011-06-12 05:49:47
大審問官 @daisinmonkan

駄目だ、眠い。せっかく面白くなってきたのに。精読の続きはまたあとで。

2011-06-12 06:04:25
大審問官 @daisinmonkan

@vitamine_tikuwa 小説だと、色々考えすぎてもうまともに読めなくなってるみたいです。だから漫画の方がいいんですがね……。

2011-06-12 11:53:26
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】93P 「ピザ」と「『プライベート・ライアン』冒頭十五分視聴」というモティーフの反復。後者はよく分かる。俺もあの映画は冒頭十五分だけを繰り返し見てた。あそこが見ていて一番ワクワクするからだ。男の子はああいうのが好きなんだろう、即効性の強いドラッグを。

2011-06-12 12:01:06
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】100P テーマが確定してきた。『ジョジョ第六部』や『逆シャア』や『ダークナイト』と同じ、「大審問官の子孫たち」パターンか。現代作家に対する、ドストの影響はいまだに甚大だ。

2011-06-12 12:16:09
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】109P 主人公、マザコン野郎確定。戦闘適応感情調整も相まって、だから子供っぽい(動物っぽい)のね――と考えてはいけないだろう。むしろ逆だ。小説に現実世界の因果関係は存在しない。

2011-06-12 12:36:37
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】109P 「子供っぽい(動物っぽい)語りのスタイル」がまず始めに存在し、その理屈づけのためにこの二つは書き込まれた。ここで問題になってくるのは、なぜ伊藤計劃はそのスタイルを選んだのかということ。それはこれから明らかになってくるはず。しかし、巧い作家だなー。

2011-06-12 12:40:17
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】ちょっと脱線。作家は技法的にやりたいことがある場合、作品内容と調節をつけるために尤もらしい理屈づけを物語に書き込むのだが、その部分で巧拙が露骨に出てくる。伊藤計劃の場合そこの違和感があまりない。むしろ主人公像の肉付け、細部として活かされている。つまり巧い。

2011-06-12 12:51:51
大審問官 @daisinmonkan

昼寝終了。さて、『虐殺器官』を読もう。しかし精読は疲れるな……やはり散読の方が楽だ。

2011-06-12 18:10:19
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】116〜137P 「言葉はコミュニケーション・ツールではない。もっとおぞましい何かだ」 言葉を実体、物質的なもの、器官として捉える。言霊信仰。伊藤計劃は小説を書くことで、嫌というほどそれを実感したのだろう。バロウズの言葉――「言語は異星からのウイルスだ」

2011-06-12 18:31:50
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】冒頭の、アリスのように「不思議の国」へ入っていこうとして顔をトラックの轍のなかに突っ込んで死んでいる少女の描写は、主人公が「死者の国」を頻繁に垣間見るようになることへの伏線だと今更ながら気づく。鈍い。

2011-06-12 18:43:40
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】146P おっ、これはいいぞ! 格闘シーンになった瞬間、台詞を自由間接話法で地の文に開いてる。さらに一台詞、一動作を句読点で区切ってスピード感を出させてる。小説で「動き」を描写するのは非常に難しいんだけど、これはなかなか模範的。ううん、参考になる。

2011-06-12 19:06:58
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】150〜154Pジョン・ポールのバラード様や過去話による肉付け。俄然面白くなってきた。変な予感だけどこの人、男性作家になぜか多い「同性との軋轢を描くのは好きだが、異性との関係を描くことにはあまり気が進まない」タイプの作家だったのでは。

2011-06-12 19:38:06
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】165〜201P 小説における「近接の原理(近づいたものは何らかの関係を持つ)」が働いて、シェパードとルツィアの過去が重なる。また、それが「加害者意識」であるところが興味深い。

2011-06-12 20:24:34
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】春樹が覇権を握って以降、「被害者意識」の作品は巷に溢れたが、「加害者意識」の作品はあまりなかった。加害者より被害者を書くことの方が確かに楽ではある。

2011-06-12 20:26:49
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】第三部まで読了。ひゃあ、凄いこと思いついたな、この人。「虐殺の文法」か……これはどこから来たアイディアなんだろ。いわゆる「センス・オブ・ワンダー」というやつか? これがまず頭の中に浮かんでから、一気に小説を組み上げていったっぽい。脱帽。

2011-06-12 21:15:02
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】271〜276P 遠慮なく描写をする人だったんだな……。《ここには匂いがあった。》から始まる、6ページにわたるインド・ムンバイの描写が素晴らしい。ヘミングウェイがSFを書いたらこうなったのでは……と不遜なことを思ってしまった。ムサ美卒の面目躍如か。

2011-06-12 23:48:44
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】368P いよいよ大詰め。この小説に対してこんな読み方ばかりするのはどうかと思うが……ついに来たなぁ。「大審問官」の一番の問題点が。つまり、「虐殺」を行う人々は、果たして悪なのか?

2011-06-13 01:55:25
大審問官 @daisinmonkan

【『虐殺器官』読書メモ】もしかしたらそのトップに、一人だけでも、「偉大な悲哀に苦しみ、人類を愛する受難者」がいるのではないか? 自由を選んで神の元へ行くより、哀れな民衆のために神を裏切る人々がいるのではないか?

2011-06-13 01:56:34
残りを読む(63)

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?