daisinmonkanさんの『虐殺器官』初読時感想

三年も前の他人様のtwitter上の感想(しかも初読時の)まとめるのもどうかと思ったんですが、アニメ化発表ということもあり……。 あと勝手ですみませんが、いずれtwilogのログからも消えて読みにくくなってしまうには惜しい連投だな、と思うので。
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相楽 @sagara1

個人的に『虐殺器官』は神話じみた評判程にはバランスの良くない、批判やツッコミ所は多い作品という印象。ただ「『ハーモニー』を読むとき各人は正に各人が抱いた疑念が解消もしくは昇華された姿を目にするのではないか」とも、これは一層偏見というか思い込みなのかもしれないけれど思ってもいる。

2011-06-22 13:14:30
相楽 @sagara1

ただ『ハーモニー』については一つ、疑問というか諸々思うことがあって。これは5/15にも呟いたことのそのまんま再掲になるのですが、一応ここでも。

2011-06-22 13:18:22
相楽 @sagara1

[1/3]伊藤計劃が話題になり続ける昨今。『ハーモニー』の双曲割引と意識の問題のネタ元というか、参考書籍として時折名前も挙がり確かに適切と思えるジョージ・エインズリー『誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか』(山形浩生・訳)はどれ位読まれているのかな、と気になる今日この頃。

2011-06-22 13:18:35
相楽 @sagara1

[2/3]『ハーモニー』は一読して実に印象深い傑作だと思えるSFだけど、みんな、そっち系の参考書籍を追わずにあの話(特に後半の理論部分)、どれくらい分かったんだろう?僕はかなり分かりかねたし、正直『誘惑される意志』とか読んで再読重ねてもまだ色々微妙。

2011-06-22 13:18:44
相楽 @sagara1

[3/3]作者・伊藤計劃についてMGSや小島監督方面からの文脈や、超コアな映画ファンとしての文脈も勿論面白いけど、脳科学系あたりからのアプローチも、もう少し重視されてもいいんじゃないかと思えたり。……まぁ、それだとあまり販促になりそうもないけど。だからか。

2011-06-22 13:18:50
相楽 @sagara1

ちなみに先程の『虐殺器官』(2008)絡みでの同時期の作品だと、当然『Self-Refence ENGINE』(2007)とその作者への言及が無いことはむしろおかし過ぎた訳だけども。

2011-06-22 14:43:14
相楽 @sagara1

例えば巨大知性体と更にその上を行く存在の話、とりわけ「Yedo」あたりに焦点を当てて先程の『人類は衰退しました』あたりの位置に配置する発想はなくはないのだけども。

2011-06-22 14:43:30
相楽 @sagara1

(比較に挙げた他の作品・作家も当然皆そうであるのだけど中でも特に)そうやっていい加減な暴論に都合よく押しこむには、例え雑談レベルにしても気が進まないというか、余りにも手に負えなさ過ぎる作品・作家だとも思う。

2011-06-22 14:43:48

付記

相楽 @sagara1

伊藤計劃以後云々、以後でなく(ほぼ)同時、例えば『虐殺器官』(07)『スプライトシュピーゲル4 テンペスト』(08)『人類は衰退しました』(07~)『不全世界の創造手』(08)『円環少女』(05~)といった比較なら面白いよなー、と思う http://t.co/RiNtGjtw3N

2014-03-22 10:30:47
相楽 @sagara1

念のため書いておくと、『虐殺器官』で面白いところって、「いまのせいじやしゃかいがりあるにかけていてすごいよ」って話なんかじゃまったくないよな、と個人的には思う。

2014-03-22 10:33:52
相楽 @sagara1

あと、例えば比較論でいうなら『ハーモニー』では人間の弱点として意識の在り方、特に双曲割引に着目してたけど、それと長谷敏司作品が掘り下げる人間及びその社会の弱点……経済、好き/嫌いという感情、そしてそこら辺の考察の集大成っぽくもある…(続く

2014-03-22 10:49:11
相楽 @sagara1

続き)『BEATLESS』で登場した「アナログハック」という概念を扱う手つきについて比べて云々、という話だととても面白そうだな、と思う。 「解消」してしまうというのと「アウトソース」という解法の違いあたりも。

2014-03-22 10:49:17
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