ktgohan氏による商船三井船舶差し押さえ事件に関する歴史の連ツイートまとめ
商船三井の貨物船差し押さえ事件:「でもさすがに取得時効完成してね?」ここが大変にややこしいところなのですが、たとえば日本法で取得時効が完成するためにはこれが「自主占有」である必要があります。自分のものにするために占有した、という意味です。で、実情をみるとここ超つらい。
2014-04-21 11:20:26商船三井の貨物船差し押さえ事件:「時効じゃないの?」 該船は拿捕され速攻で海軍徴用船になってしまったので、船の事実上の所有者は日本海軍として見られてもおかしくない状態でした。これは法的には「他主占有」という状態であり、これでは取得時効が完成しないのです。
2014-04-21 11:22:57商船三井の貨物船差し押さえ事件:中国側は裁判で、このあたりをひとつずつ丁寧に激詰めしてきたのです。もちろん商船三井側は相当頑張ったらしいのですが、ぶっちゃけこれ勝てないんじゃねとは判決当時もわりと言われておりましてもうほんとアレ。で、ついに差し押さえまで来たという次第です。
2014-04-21 11:25:06商船三井の貨物船差し押さえ事件:本件は非常にややこしい上に闇っぷりが半端ないのです。該船の本来のオーナーは当然純然たる被害者ですし、大同海運を引き継いだ商船三井にしてみれば70年以上前の古証文持って来られて泡食った状態だし。で、戦時賠償自体は日中両政府が知らんぷり。もうね!
2014-04-21 11:29:18まず、強制徴用+傭船料踏み倒し+当該船舶沈没+どさくさに紛れて戦後補償せずというのは中国の船舶に限らず、本邦の船舶にすらやったんでその辺は安定の日本政府という事で何も言う事はありませぬ。
2014-04-20 22:14:06しっかり傭船契約を結んだ船もスウェーデン船籍の「ミラマール」を除き全部戦没したので、どっちみち安定の帝国海軍という事でこちらも問題なし。
2014-04-20 22:17:08さて……不法に拿捕しちゃった挙句に使いつぶした例としてはやはりオランダ病院船「オプテンノール(第二氷川丸)」が有名でしょう。
2014-04-20 22:19:52「オプテンノール」は終戦直後の1945年9月に国際法違反を恐れた帝国海軍が自沈させたわけですが、当然オランダ政府から同船の行方について紹介が来ました。 これに対し日本政府は 「舞鶴出港後、行方不明」 と回答。踏み倒す気満々ですねこの国。
2014-04-20 22:22:51その後、オランダ政府は証拠を揃えサンフランシスコ講和条約締結後の1953年に再度「オプテンノール」の船体の返還及び賠償を請求。これに対し日本政府は、 「オプテンノールが日本軍の作戦行動を妨害したのが悪い」 と回答。やっぱ踏み倒す気満々です。
2014-04-20 22:25:51とまぁこんな感じで「オプテンノール」問題は解決したわけですが……今回の中国徴用船舶問題を見るに、どうやら本邦は相手国政府から照会が来た場合にだけ対応していたようです。 この辺は日本の戦時徴用船にも通じるものであり、解決をしようとしなかった点は問題があるでしょう。
2014-04-20 22:33:08とはいうものの、今回の中国戦時徴用船問題がやっかいなのは、同様の問題についてどこまで遡り責任を負わせるべきか?という点です。 1930年代に起きた不法占有により、現代の大型船が差し押さえられるという事態はあまりにもリスクがありすぎます。
2014-04-20 22:37:04今後、同様の事例が発生した時、中国政府がいかに対応するか?日本政府がいかに対応するか?また企業の動きは?という事には関心を払った方が良いと考えます。
2014-04-20 22:40:15とはいうものの、今回の中国戦時徴用船問題がやっかいなのは、同様の問題についてどこまで遡り責任を負わせるべきか?という点です。 1930年代に起きた不法占有により、現代の大型船が差し押さえられるという事態はあまりにもリスクがありすぎます。
2014-04-20 22:37:04@MainTankBlow 時効という概念が存在しないのが国際法という法なのですよ……一応、遡る限界は法が制定され始めたあたりってとこです。
2014-04-20 22:56:29(差し押さえられた船をそのまま中国にくれて政府が三井に補償すれば…→世界中が適当な傭船案件をでっち上げて日本の船を差し押さえ始めますが脳味噌は大丈夫ですか?)
2014-04-22 09:44:25