ハンドアウトの歴史と変化

FEAR社製TRPGにおける「今回予告」と「ハンドアウト」。それは15年前に彗星のごとく現れてから、TRPGという遊びの楽しみ方と同じく、絶えず変化を遂げてきました。 ハンドアウトの提唱者である遠藤卓司(@takujiendo)先生が、その歴史を振り返ります。(随時追加予定)
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遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo ハンドアウト、そもそものはじまりは、オープニングの省力化にあったということは昨日解説したとおりなんですが、なぜそれが必要かといえば、セッションの時間短縮を図るためでした。

2014-05-01 12:25:05
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo 当時(今も続いております)のGFコンでの時間内にセッションを終了するためには必須だったのです。なぜなら当時のN◎VA-Rではキャストはその場でメイクアップしなければならなかったからです。

2014-05-01 12:28:31
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そもそもキャラクタークラスに相当するスタイルが22種類あるN◎VAです。その説明だけでも1スタイル1分かけたら22分消えるのです。時短のための工夫は必須でした。

2014-05-01 12:30:26
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そのための手法としてさまざまなものが試みられ、その中のひとつとしてハンドアウトが使えそうだ、ということになったわけです。

2014-05-01 12:36:05
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo これに前後して、「ブレイドオブアルカナ」1stでは、パターン化の手法も試されていましたこのあたりの事情は、N◎VAの発見が、ブレカナで試されたり、ブレカナでテストされたものがリファインされてN◎VAに実装されたりでごちゃごちゃします

2014-05-01 12:39:37
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo シナリオの導入パターンに偉い人の密命を受けて、世直しの戦いを行なう孤独な刻まれし者(PC)というテンプレートを用意したのです。これもまた、セッションの時短のための手法でもありました。

2014-05-01 12:43:24
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo その場でキャラクターを作成する関係上、ルールを知っている人のキャラクターの持ち込みは歓迎したいところです。キャラクター作成時間が20%は軽減されるのですから。反面、危険性というか、問題もはらみます。

2014-05-01 12:45:28
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そのシナリオのために作成されたわけではないし、すでにできてしまっているので、そのシナリオユニークな設定を後から盛り込めない。また、シナリオ側で、持ち込まれるキャラクターのデータを規定できないので、参加のための縛りを緩くせざるを得なかったのです。

2014-05-01 12:52:37
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そんなわけで、初期ハンドアウトは持ち込みキャラの受付兼シナリオからの要求が少ないPC枠のために用意されたものだったのです。あ、時間切れ。今日はこのへんで。また次回!

2014-05-01 12:59:22

三限目『オープニングとハンドアウト』

遠藤卓司@東京 @takujiendo

本日もお昼の一時、シナリオハンドアウトの変遷について解説します。前回までで、初期ハンドアウトが持ち込みキャラ用に用意されたものだったということを紹介しました。

2014-05-02 12:21:18
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そのようにすることで、キャラクターの設定やイメージを必要以上に変更することなくシナリオに参加してもらうというものでした。では、それから現在の形にどのように変貌していったか、が本日の内容になります。

2014-05-02 12:23:36
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo さて、この形でシナリオを運用したところ、いくつかの問題点が表面化してきます。

2014-05-02 12:25:25
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo ひとつ、シナリオハンドアウトをもらわないプレイヤーが「あれ、私のはないの?」という顔をし始めた。

2014-05-02 12:26:48
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo オープニングをすすめていると、オープニングフェイズのない予定だったPCのプレイヤーが「そろそろ、私のPCのオープニングかな?」って顔をする。

2014-05-02 12:28:49
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo むろん、オープニングのシーンはユニークな導入をおこなうキャラクターの分しかありません。ハンドアウトもらったPCのオープニングは省略、あるいは合同になりますそこでの省略と省力化が主眼だったのですから

2014-05-02 12:29:54
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo 結果的にどうなったかというと、ハンドアウトで省略するはずだった、オープニングをハンドアウトの内容を読み上げつつアレンジしてシーンをつくるという形に切り替わっていきました。

2014-05-02 12:34:19
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo そうなるとハンドアウトをもらうPCを特別扱いにしないために、全員にハンドアウトを用意する形が試されましたここに至って、オープニングの省力化という当初の目的は失敗であったと結論づけざるをえません。

2014-05-02 12:46:23
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo ですが、ここに来て、新たな効果が発見されていました。ハンドアウトにオープニングや必要な設定などを書くことで、キャラクター作成のガイドラインとして用いることができる、ということです。

2014-05-02 12:49:43
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo オープニングの省略ではなくキャラクター作成時間を削ることで、時短を実現するという発想に移っていったのです。

2014-05-02 12:52:42
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@takujiendo キャラクター作成の時短、そのためにはプレイヤーとGMのコミュニケーションが大事、その手段を模索する形になったのであります。それでは今日はこのへんで!

2014-05-02 13:01:02