JpGU2014 『スペシャルレクチャー 横山裕典「温故知新:"パレオ" が明らかにする表層環境システム」』
今から『スペシャルレクチャー 横山裕典「温故知新:"パレオ" が明らかにする表層環境システム」』のメモを流します。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:00:543月に IPCC AR5 WG2 の会議がパシフィコ横浜で開催された、という導入 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:02:14過去の気候(海水温、塩分、気温など)を知るためにプロキシ(間接指標)を用いる。分析化学的手法を用いて調べる #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:04:07観測データはたかだか 50 年なので、数十年の変動などのモデル結果の validation には短すぎる。そこで古気候のデータを使う。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:05:04ここで同位体比分析の歴史の紹介。Harold Urey (1947) が水 (H2O) と炭酸塩 (CaCO3) の間の酸素同位体分別の温度依存性について計算したのがブレイクスルーになった。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:08:16古環境研究の方法は大きく分けて2つ。「時間断面」と「時系列」。いずれも「いつ」を把握するのが重要 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:10:34ここからは、将来の気候変動のアナログとしての Pliocene (プライオシン)(~ 4.5-3 Ma)の気候変動復元の話。IPCC AR5 でも注目されている。表層は 3 度温暖、CO2 は 350-400 ppm #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:12:45観測による全球地表気温が 2000 年ごろから頭打ちになっているが、 (CMIP5 の)モデルでは再現できていない #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:14:30海が熱を吸収しているのだろう、という説。参考文献は Kosaka & Xie (2013, Nature), Watanabe et al. (2013, GRL) #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:32:39Pliocene の太平洋について。2005 年の論文と 2013 年の論文ではそれぞれ永続エルニーニョ的と永続ラニーニャ的と結果が違う(注意:このあたりのメモは自信ありません)。「パーマネントエルニーニョ問題」と呼ばれている。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:37:56同じスライドに「横山・鈴木 (2013) 気象研究ノート」とあったので、ここにまとめられていると思われます。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:39:44この問題については、つい1週間前に、Zhang et al. (2014, SCIENCE) が出た。複数のプロキシにより水温を復元した結果、Pliocene における水温は現在と同じパターンで全体的に高い。現在と同じ変動だったか #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:43:27プロキシもまだ議論の余地あり。たとえば TEX86 というプロキシ(比較的新しいプロキシ)の論争がある。堆積物中に生きているアーキアの影響は大きいか?小さいか? #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:45:14今度は Pliocene の高緯度の話。固体地球の沈降・隆起の影響を考慮すると現在より 20±10 m 上昇か。Raymo et al. (2011?) がまとめている。おそらくグリーンランドと西南極の氷は溶けている #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:47:36補足。「20±10 m 上昇」は、海水準変動の話です。 https://t.co/xoPfOYtEnS #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 15:06:59東南極については、横山研で 2012 年に博士をとった学生の研究(地質調査?)によると当時は氷が厚かった。 高い SST により水循環が活発で、氷床が太りやすかったようで、東南極氷床は安定。阿部先生によるモデルの結果もそれを支持 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:49:46最後に、paleo は将来予測するうえでの指針になる。現在のモニタリングとの連携が重要だ、とまとめ。 #jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:51:44質疑応答にて、今後の予想:新しい分析手法の確立や計算機の発達による高精度化で、古気候研究でも大量のデータを扱うことになる。どうやって解析していくかが鍵になってくる。#jpgu2014 #paleoclimate
2014-05-01 14:55:47