椎名狂乱編 そのいち

「葬儀屋」から 椎名さんたちをお借りして書かせて頂いたついのべ 「狂乱編」です
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蟹@創作垢 @7vbbbll7

はたと気づいたときには辺りには静寂が広がっていた。 抜身の刀を手にして座り込む自分。 「自分がなにをしたのか」は分かっていた。 なによりもこの静寂が物語っている。 いよいよ仕事仲間をこの手にかけたのだ。 [@hmoegi ]さんへ #twnovel その1

2014-04-29 18:54:09
蟹@創作垢 @7vbbbll7

脳裏に蘇る悲鳴、そして自分が振り下ろした刀のせいで消えて行く仲間。 返り血を浴びて歩くは夜叉のような自分。 ガラスに映ったその姿を思い出し、思わず目を伏せた。 あのイラつく微笑みも、その相棒の女も、そして、――華奢な相棒も。 [@hmoegi ]さんへ #twnovel その2

2014-04-29 19:03:07
蟹@創作垢 @7vbbbll7

今更泣いても遅かった。 いつかやってしまうかもしれないという不安が現実になるとは思わなかった。 いや、思っていたのかもしれない。 刀を置いて膝を抱えた。 返り血はとうに消え失せている。 状況を拒絶していると足音が聞こえた。 [@hmoegi ]さんへ #twnovel その3

2014-04-29 19:11:25
蟹@創作垢 @7vbbbll7

顔を上げると銃を構えている自分と同じ顔の人間。 「なに泣いてんだよ、椎名」 「……殺してくれ、椋次」 「言われなくても、俺が葬ってやる。……もう、楽になれ」 椋次の目からも涙が零れていた。 乾いた銃声が、静寂の中に響き渡る。 [@hmoegi ]さんへ #twnovel その4

2014-04-29 19:17:16
蟹@創作垢 @7vbbbll7

「……うっおっ」 ドスン、という音とともに床に落ちた。 腰を強か打ち付け、状況を判断する前の脳に理解出来たのは痛みだった。 「寝相が悪いのね」 手にかけたはずの相棒が目の前にわざわざ屈んで笑う。 ――そうか、夢だったのか。 [@hmoegi ]さんへ #twnovel その5

2014-04-29 19:20:43
蟹@創作垢 @7vbbbll7

こんな感じで! やっぱり うん バッドエンド苦手なの。

2014-04-29 19:21:13
蟹@創作垢 @7vbbbll7

@hmoegi いえいえ、なんか中途半端でごめんなさい(´・ω・`) 胡蝶にしようか椋次にしようか迷ったんですけど 現実的な意味で胡蝶は逃げきれないかな、と思って 椋次は殺意の圏外に置きそうだし…… と割とガチ目に考えていました(笑

2014-04-29 19:28:03