yasukif先生の30年後医療予想図
30年後の医療の予想図を書くという原稿依頼をうけたのだが、ムズイ。プライマリ・ケアがどうなっているかみたいなのだろうが、予測難しいでしょ。まあ妄想に近いことになりそうだが。
2014-05-03 21:30:31プライマリ・ケアはどうなっているか。おそらく、大規模で複数の家庭医と多職種チームによるGroup practiceと、きわめて小規模であるが、ひとりの医師だけですべてまかなうことで経営的に成立するMicropractice形態の開業医が混在する形になるだろう。
2014-05-03 21:35:18家庭医のGroup Practiceはかつての中小病院なみに大規模な外来診療在宅診療をおこなっている。中小病院は大規模Group Practiceのいくつかにより共同運営される。この病院は不特定多数の救急は対象とせず、あくまで診療所のかかりつけ患者のみが利用出来る。
2014-05-03 21:38:34一定の人口規模の地域にはいつでもだれでも必ず受け入れるER部門をもつ総合病院があり、すべての専門科をそろえている。かつて各専門科は集約化がすすんでいる。
2014-05-03 21:40:21大規模家庭医療診療所は平均一万人の登録患者がおり、それぞれニーズによりレイヤー化パネル化され、最適な職種がそのパネルに適切なマネージメントを行っている。
2014-05-03 21:42:40看護師あるいは保健師はそうしたパネルマネージメントや患者教育や質管理などの手法を学ぶことができるプライマリ・ケア専門看護師のコースを修了しているものが多い。
2014-05-03 21:44:39医薬分業は基本的に見直されており、特に大規模診療所では院内処方が復活し、薬剤師はプライマリ・ケアチームの重要な一員として位置づけられている。特に処方設計や採用薬評価などの最高責任者となり、院内でPharmaceutical care=薬剤師外来も行うようになっている。
2014-05-03 21:46:46また、PT、OT、STはあらたに拠点として設置された、地域セラピストセンターに集約化され、様々な家庭医療診療所からの要請にチームとして対応している。
2014-05-03 21:48:34管理栄養士は行動変容やヘルスコーチングのスキルをもった、プライマリ・ケア専門管理栄養士コースを修了したものが多く、プライマリ・ケアチームの重要な一員であり、比較的安定した慢性疾患のパネルマネージメントの責任者になっている。
2014-05-03 21:50:06家庭医は医学的に複雑で込み入った健康問題により長い時間をさけるようになっている。また、リスクの低い妊婦管理もふくめて、各種がん検診など、ウイメンズヘルスは家庭医が普通に診療所で行っている。産婦人科専門医はよりハイリスク妊娠や外科手術などにより多くの時間をさけるようになっている。
2014-05-03 21:54:03各大学に本格的な家庭医療学講座が出来ている。その診療拠点は大学病院ではなく、この大規模家庭医療診療所になっている。家庭医療学講座は大学内では卒前教育全般に責任をもつ部門になっており、地域の家庭医がおおかれすくなかれ大学に出入りするようになっている。
2014-05-03 21:55:55@yasukif 30年後、悲惨な予想図を考えてしまいました。そうならないようにブレーキを5回ぐらい踏んで見ますが…
2014-05-03 22:00:54ICTの進歩はめざましい。特に自然言語処理とニューラルコンピューターの進歩により、医学的診断支援は進歩しており、かつて重要な役割を果たしてきた、診断エキスパート養成は徐々に下火となった。
2014-05-03 22:09:41かつては、レセプトコンピュータの延長にすぎなかった電子カルテは、自然言語処理も可能となり、データーベースとして、診療の質保証やリサーチに使えるようになっており、プライマリ・ケアは常にそのアウトカムをデータとして示すことが求められている。
2014-05-03 22:11:21救急に関しては、かつてのような地域に近場にたくさん総合病院をつくるというような非現実的な路線ではなく、高速に患者移送が可能な、特殊ヘリの開発が行われた。その結果僻地や離島から、天候不良でもまったく問題なく移送できるようになった。その特殊高速ヘリは、エアーウルフと名付けられた。
2014-05-03 22:21:00