3Dプリンタの銃に対する懸念に対する当委員会の所感
- fussoo_moe
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3Dプリンタ製造銃に関する懸念 まとめ - Togetterまとめ http://t.co/3WIhVt3sn4 これについて当委員会の所見をつらつら言っていこうと思います。なお当委員会はガンオタではないので間違いがあれば指摘していただけると幸いです
2014-05-10 11:15:26まず現状として、3Dプリンタで作った銃は強度が足りずに射手を負傷させるないし死に至らしめると考えられます。銃弾は人を殺せるだけの威力がありますが、当然それと同じだけの反作用が銃にかかります。きちんと強度を確保した材料でなければ壊れてしまうでしょう。
2014-05-10 11:17:183Dプリンタの材料はほとんどが樹脂製……要はプラスチックであり、火薬の爆発に耐えられるとは考えにくいものです。M92という金属製の拳銃がありましたが、射撃時の衝撃でフレームが吹っ飛んで射手の顔面に直撃する事故が数件起きています。きちんと設計されたはずの金属銃でもありうるのです
2014-05-10 11:18:44火縄銃の銃身がやたら肉厚なのも、火薬の爆発する威力に耐えるためのものです。鉄製でさえそうなのに、特に強度上の考慮をしていない素材である3Dプリンタの素材で火薬の爆発に耐えられるだけの銃が作れるかというと疑問です
2014-05-10 11:21:34ただし、これは「現状」という話であって、将来火薬の爆発に耐えられるだけの金属部品を成型できる3Dプリンタが出ない、という話ではありません。既に金属部品を成型できる3Dプリンタが市場に出てきています。
2014-05-10 11:23:13現状産業用途にしか使えないほど高価なようですが、個人用途でも使えるくらい安価になるのは時間の問題でしょう。これらの材料でさらに火薬の爆発に耐えられるだけの材料を成型できる材料が出てこないと断言することはとうていできません。
2014-05-10 11:23:44話を少し変えて、次に銃の構造について話したいと思います。銃は弾丸が通過する「銃身(バレル」弾丸を装填する「薬室(チャンバー」弾丸を撃発して発火させるスイッチ「撃発機構(ボルト、ストライカー機構など」で構成されます
2014-05-10 11:28:16このうち、「銃身」についてはその辺の鉄パイプで代用可能であり、わざわざ3Dプリンタで製造するほどの価値は低いです。また、薬室はもっとも負荷がかかる部位であり、現状の3Dプリンタでは満足のいく製品は作れないと思われます。
2014-05-10 11:29:42当委員会がもっとも脅威だと思うのは、「撃発機構」です。撃発機構は銃の部品の中では(オートマチックガンを除き)もっとも複雑で精密な部位です。試しに原始的な銃である火縄銃の撃発機構を見てみましょう。 http://t.co/QnSHkkJrdY
2014-05-10 11:33:25銃身が筒であればよく、薬室が火薬の爆発に耐えられるだけの強度があればいいのに対して、撃発機構はある程度の部品点数と精度を要求するものです。これは3Dプリンタで製造する上でとても相性がいい。
2014-05-10 11:35:27というのも、3Dプリンタはデータさえあれば小さな部品をいくらでも製造できるからです。一般的な製品製造と違い、図面を読む能力を必要としませんし、3Dデータなので受け渡しが容易です。あとは組み立てのマニュアルさえあれば作れてしまうでしょう。
2014-05-10 11:37:03また、弾丸は確かに日本では入手が困難です。しかし、火薬と弾丸の材料となる鉛の入手は簡単です。火縄銃で使われているのは黒色火薬ですが、これは花火の火薬と同じです。花火をほぐせば火薬はすぐに手に入ります。もちろん弾丸用の火薬ではないので燃焼速度は遅いと思いますが、十分ではあるでしょう
2014-05-10 11:38:54また、弾頭となるものについては、丸い鉛でいいわけです。鉛は低温で溶け、加工が容易なため、丸い型さえ作ってしまえば簡単に作れます(鉛毒さえ無視すれば)
2014-05-10 11:40:05つまり、現状3Dデータと適当なパイプと閉塞機構(薬室)と花火と鉛製品と丸い型さえあれば火縄銃、あるいはフリントロックの単発銃ならば日本で容易に作れるということになります。
2014-05-10 11:42:09ただし、逆に言えば撃発機構の流通さえ押さえればなんとかなるでしょう。撃発機構を設計するにはそれなりに材料や機械の知識がなければまともなものは作れません。つまり設計についてはそのへんのひとでは難しく、専門知識のある人でなければ難しいと言うことです。
2014-05-10 11:44:10つまり、撃発機構の3Dデータの流通さえ押さえることができれば、ふつうのただ銃に興味があるだけのひとに銃を作ることは極めて困難になります。
2014-05-10 11:44:51じゃあ3Dデータの流通をどうやって押さえるかですが……かなり難しい気がしますね(おい)。というのもデータというのはいくらでも欺瞞できてしまうからです。
2014-05-10 11:47:09じゃあ3Dプリンタそのものの流通を止めるのかというと……今後マーケットが爆発的に増大していくことが想像できるので、警察の処理能力があっという間にパンクするでしょうから現実的とは思えません。
2014-05-10 11:48:53となると、もっとも効果があると思うのは材料の流通を阻止することです。先ほど薬室について軽くふれましたが、薬室は一定の強度が必要でなおかつ撃発機構とセットで設計するのが望ましい部分です。そうでないと火薬に火をつけるのが面倒になりますからね。
2014-05-10 11:50:37そして薬室には一定の強度……すなわちある程度強い材料を使う必要があり、なおかつ用途が違う市場流通品ではなく専用に設計するべき部分でもあるので、3Dプリンタで生産するのが望ましい。となればある一定強度の材料の流通を許可制にするなりトレースできる仕組みにすれば歯止めになるとおもいます
2014-05-10 11:52:51