『0と1の間に』

今日は、諦めることにまつわる、三つの誤解について。『0と1の間に』――。
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生田美和 @shodamiwa

今日は、諦めることにまつわる、三つの誤解について。『0と1の間に』――。

2014-05-12 23:53:20
生田美和 @shodamiwa

1)「自分の時間がほしい」とか「広い部屋に住みたい」とか、人には様々な『欲望』がある。そんな様々な『欲望』は、簡単に叶うものではない。そのため、それを『保留する』とか『諦める』という行為が生まれる。『諦める』というのは、それ単体では存在せず、必ず『欲望』とセットになる。

2014-05-12 23:54:13
生田美和 @shodamiwa

2)『諦める』にまつわる、第一の誤解が、この『欲望』。「諦める」という言葉には、どこか慎ましさや、謙虚さも感じられるけれど、実際は欲望があるから、「諦め」の選択が出てくる。ここをまず、認識する。「望む」から「諦め」が生じる。そして、望むことはちっとも悪いことじゃない。

2014-05-12 23:57:10
生田美和 @shodamiwa

3)例えば、「誰かにわかってほしい」との思い。これは『欲望』と言うにはささやかで、誰の胸にもあるような、ありふれた望みだ。次の誤解を探すため、これをベースに考えてみよう。「わかってほしい」との欲望を抱いた人がどういう行動をするのか?、まず「諦めない」バージョンで考える。

2014-05-12 23:59:35
生田美和 @shodamiwa

4)「誰かにわかってほしい」と思った時、まず、自分の気持ちを相手に伝えようとするのではないだろうか?でも、一方的に気持ちを話すだけでは、誤解されるかもしれない。相手の気持ちを聞き取るターンも必要だろう。話して、聞いて、尋ねて、理解して、その繰り返しがあるだろう。

2014-05-13 00:01:18
生田美和 @shodamiwa

5)すぐにわかりあえるかもしれないし、こじれることもあるかもしれない。それでも、互いに話し、考えることで、自分と相手との気持ちが少しは近づくはず…というのが、『諦め』のない行動の一例だ。では、『諦め』のあるバージョンはどうだろう?どこで、諦めが生じるのか、考えながら見てみる。

2014-05-13 00:03:00
生田美和 @shodamiwa

6)諦めてしまう人も、まずは、自分の気持ちを相手に話そうと考えるのではないだろうか?でも、自分の気持ちを伝える中で、「相手との関係が壊れてしまうかも…」と思ってしまったら?けして、相手との関係を壊したいわけではないのに、だ。だったら、気持ちを伝えない方がいのだろうか?

2014-05-13 00:04:45
生田美和 @shodamiwa

7)ならば、自分のことをわかってもらおうなどと高望みはせず、我慢すればいい。相手との関係を壊してしまうくらいなら、『理解されることを諦めればいい』。それなら、きっと衝突はなく、現状維持できるはず…というのが『諦め』のある行動。どこで「諦め」が生じたか、分かるだろうか?

2014-05-13 00:06:09
生田美和 @shodamiwa

8)『諦め』は『欲望』の裏に潜む。「わかってもらって仲良くなりたい」という望みの反対には、「わかりあえずに仲違いする」という失望があり、ここに諦めが生じる。ある望みに対し、難易度やリスクを感じてしまうと、「諦め」が生じやすい。そして、ここが第二の誤解ポイントになる。

2014-05-13 00:09:13
生田美和 @shodamiwa

9)第二の誤解。誰かについて『諦める』時、実は「自分」についても同時に諦めているのだ。上記の場合、「相手がわかってくれない」だけではなく、「相手と誤解なく話すことが自分には難しい」との諦めがある。相手を庇っているように見えて、自分の自信のなさを庇っているところもあるのだ。

2014-05-13 00:10:28
生田美和 @shodamiwa

10)また比べて分かる通り、「諦めない人」には、「わかりあえるはず」との期待があるため、可能性を高める行動に出る。一方「諦める人」は、期待よりもリスクを気にするため、現状を変えるような行動を慎む。そして、ここが最後、第三の誤解ポイントになる。

2014-05-13 00:12:03
生田美和 @shodamiwa

11)第三の誤解。「諦めた人」は心にどんな葛藤があろうと、傍目からは、「何も行動しなかった人」に見える。「諦めない人」は行動を起こすので、傍目からも「あの人は思うところがあって何かしてる」とわかりやすい。だが、諦めた人にはそれがない。「不満が無い」ように見えてしまう。

2014-05-13 00:13:36
生田美和 @shodamiwa

12)まとめに入る。『諦める』には、三つの注意点がある。ひとつ、「諦め」は「欲望」と対となっていること。ふたつ、何かを諦める時、そこには「自分自身への諦め」も含まれてしまうこと。みっつ、諦めた人は、人知れず我慢する状態が続く。しかし傍目には、不満がないように見えてしまうこと。

2014-05-13 00:14:51
生田美和 @shodamiwa

13)我慢に我慢を重ね、「自分はこんなに我慢しているのに!」と爆発する状況は、誰にとっても幸せではない。誰かのためとか、皆のためとかで選んだ現状維持が、「無限の我慢コマンド」に繋がっているかもしれない。ここを逃れるコツがひとつある。それは、自分の欲望レベルを引き下げること。

2014-05-13 00:16:10
生田美和 @shodamiwa

14)「ああしたい」「こうしたい」という欲望に、「完璧に叶うか/そうでないか」の二択をはめるから、『諦める』という選択になる。ここを緩和する。先の例なら「自分まるごと理解して」ではなく、まず「不満をちょっと感じてるよ」ということさえ、わかってもらえればいいや、というように。

2014-05-13 00:17:49
生田美和 @shodamiwa

15)すべてを「0か/1か」の二択にしてしまえば、その完璧さは、自分を追い詰める。完璧でないならと要らないと、勝手に諦め、勝手に我慢し、勝手に爆発し、周囲の人を恐れさせる。「0」と「1」の間をイメージすることが、「察して爆弾」を回避するコツだ。

2014-05-13 00:19:33
生田美和 @shodamiwa

以上、『0と1の間に』でした。

2014-05-13 00:19:59