記事を書いて終わりじゃない。ソーシャル時代のジャーナリズム議論 #JCEJ

“「自治体消滅」時代が来る 子育て満足度1%の「元・保育王国」で見えた再生のヒント”という記事がハフィントンポストに掲載されました。 http://www.huffingtonpost.jp/jcej/post_7567_b_5310208.html 苅田伸宏(Yahoo!ニュース)さんが、ジャーナリストキャンプ2014高知(http://jcej.info/jc2014)を通じて執筆された作品です。ジャーナリストキャンプとは、参加者たちが良い作品を作るために深夜まで徹底した議論を行う3日間の合宿形式のイベント(JCEJ主催) 。しかし、準備・議論はもちろんその3日間にとどまらず、記事が掲載された後の現在でも議論が続いています。ここではツイッターで行われていた議論をまとめました。 続きを読む
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工藤郁子 Fumiko Kudo @inflorescencia

@odette_k @lovebeer_55 論文ですと序論かアブストラクトで、主題+課題+意義(先行研究との比較や社会における位置づけ等)+手法または対象+主要な結論…などを示すのが一般的ですよね。記事も、似たような要素があれば全体像を示せるでしょうか。

2014-05-18 22:03:14
瀕死の白鳥, for 🇺🇦 @odette_k

@inflorescencia @lovebeer_55 新聞記事だと、字数という高い壁がありますよね。でもウェブ記事だとそこまでの障壁ではないとも思うので。ざっくり本文を見通せるものが序文で示せるのが理想なのかな、とは思います。それも、堅苦しくない文章で(ここ重要)

2014-05-18 22:07:34
工藤郁子 Fumiko Kudo @inflorescencia

ジャーナリストと法学研究者が、タイムライン上で議論していて面白い。記事のリード部分と、論文の序論・序説は、似ているのではないかという指摘。どちらも「本文で何を示したいのかを「はじめに」で明示しておかないと本文まで読んでもらえない」。 #JCEJ

2014-05-18 22:14:22

記事の取材過程はこちらの密着ルポに詳しい

リンク はてなダイアリー 「キタムラ」Yahoo!オシャレおじさまの虜になる ジャーナリストキャンプ2014・学生密着ルポ - 日本ジャーナリスト教育センター / Japan Center of Education for Journalist 「真面目すぎる」「つまらない」。着実に取材をこなしているように見えたYahoo!のオシャレおじさまのしょげ..

ジャーナリストの記事と研究者の論文の類似点・相違点についても

工藤郁子 Fumiko Kudo @inflorescencia

比較を通じて輪郭を明らかにしていくことを試みるとすれば、ジャーナリストの記事と研究者の論文は、どこが同じでどこが違うのだろう。特に今回は、西田先生( @Ryosuke_Nishida )がデスクとして修論指導風に、仮説と検証に力を入れていたので、気になっている。 #JCEJ

2014-05-18 22:24:45
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

ぼくの印象では、ジャーナリストの方が「謎解き型展開」の文章を好む人が多いですね。最近は論文ではあまり良くないとされています。分量の違いもあるかも。一般に論文の方が長いですので、配慮必須かとRT @inflorescencia: 比較を通じて輪郭を明らかにしていくこと… #JCEJ

2014-05-18 22:30:57
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

原則論として、論文は結論に意味があり、ジャーナリズムはプロセスを通じた問題提起に力点を置くと考えることもできるかもですねRT @inflorescencia: 比較を通じて輪郭を明らかにしていくことを試みるとすれば、ジャーナリストの記事と研究者の論文は、どこが同じで #JCEJ

2014-05-18 22:32:57
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

換言すれば、論文は結論の先出しを厭う必要はないが、記事は書き手の経験や思考過程、意識の変化を追体験させる必要があるので、結論先出しを必ずしも好まない、とRT @inflorescencia: 比較を通じて輪郭を明らかにしていくことを試みるとすれば、… #JCEJ

2014-05-18 22:34:38
工藤郁子 Fumiko Kudo @inflorescencia

@Ryosuke_Nishida ご回答ありがとうございます!なるほど…たしかにそうですね。執筆過程についてはいかがですか?ジャーナリストが研究プロセスを学ぶ意義、または、その逆って何がありそうでしょうかね。

2014-05-18 22:41:21
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

研究者にとっては表現の技巧の幅でしょうか。調査報道やデータジャーナリズムでは、研究手法の学習は必須になるのではRT @inflorescencia…執筆過程についてはいかがですか?ジャーナリストが研究プロセスを学ぶ意義、または、その逆って何がありそうでしょうかね。

2014-05-18 22:45:54
工藤郁子 Fumiko Kudo @inflorescencia

@Ryosuke_Nishida なるほど。調査報道やデータジャーナリズムなど付加価値型の報道では、必須スキルになりそうですね。また、研究分野によっては、直接研究に生かせる場合もありそうです(政治学や憲法学など)。ともかく、溢れ出た博士の需要拡大に繋がることを祈念してやみません

2014-05-18 22:56:33
西田亮介/Ryosuke Nishida @Ryosuke_Nishida

あ、ジャーナリストの皆さんの紙面に穴を空けないことへの気合と、ある種の執念は凄いです。見習いたいですRT @inflorescencia: 調査報道やデータジャーナリズムなど付加価値型の報道では、必須スキルになりそうですね。また、研究分野によっては、直接研究に生かせる場合も…

2014-05-18 22:58:52

以下この議論に関して私見

akira oda @a__k__i

>連続RT ジャーナリストが書く記事と、研究者が書く論文のどこが一緒でどこが違うのか。おそらく根本的な方法論の点では両者に大きな相違はない。大きく違うのは対象とする読者の違いではないかと僕は思っている。

2014-05-19 02:51:03
akira oda @a__k__i

論文は専門家に読んでもらうことを想定している。だから論文はある程度の知識を前提としたり、専門用語を使って表現される。それが専門家どうしでは都合がいいから。論文の基本的な目標は知のフロンティアを開拓することにあって、多くの人に広く伝えることは本質的な目標ではない。

2014-05-19 03:00:56
akira oda @a__k__i

一方でジャーナリズムの記事は一般大衆が読者。学者と違って必ずしも自ら何か新しい発見をする必要はない。それよりも何かの知見を広く人に伝えることを目標とする。だから例えば学者が何か新しい発見をしたとして、それを分かりやすく要点・論点をまとめて伝えるのも、ジャーナリズムの仕事。

2014-05-19 03:01:19
akira oda @a__k__i

ただしジャーナリストが自らの調査に基づいて新しい発見をしてそれを記事にすることもある。一般的にそれを調査報道と呼ぶ。ただし、やはりジャーナリストはより多くの人に伝えることを目標とするので、普通の人が読んで分かりやすい、そして興味を持って読んでもらえるような表現を目指す。

2014-05-19 03:02:37
akira oda @a__k__i

何故なら読者は一般大衆で彼らの役に立つことがジャーナリズムの目的だから。読んでもらえなければ意味がない。またジャーナリストは新しい発見でもそれが人々の生活にとって重要かどうかも気にする(と思う)。人々の生活にとって重要な情報かどうかがニュズバリューのひとつ(のはず)。

2014-05-19 03:03:44
akira oda @a__k__i

学者の場合は必ずしも生活に役立てるために研究をするわけではなく、原則はあくまで知の向上にある。戦争に反対でも原爆を開発する学者はいる。人の生活に役立つかどうかとはある種別の次元に生きている。

2014-05-19 03:05:39
akira oda @a__k__i

まあ、もちろん学者でも人の生活に役立てるために研究をしているひとたちはたくさんいるし(もしかしたらそういう人のほうが多数派なのかも?)、人に読んでもらえるような面白くて分かりやすい論文を書いたほうがいいとは思うけれど。

2014-05-19 03:06:18
akira oda @a__k__i

でもやっぱり研究者とジャーナリストでは相手にしている読者が違うから表現がちがう。どうやって人に役に立つかも、研究者とジャーナリストではやっぱりちがう。

2014-05-19 03:06:40
akira oda @a__k__i

仕事は違うけれど方法論では似ていて仮説を立てて検証するという営みは科学だけでなくてジャーナリズムにも通用すると思っている。

2014-05-19 03:08:13