まず、一人の天才技師の話がしたい。 名前を、カストルディという。 Mcの cは、カストルディのcで、さすがイタリア。設計者名が機体コードに入るなんてしゃれている。
2010-02-20 00:40:05あり、まちがった。この人物、イタリアにはたまにいる、天才技師だ。 デザインも考え方も、完全にいけてるタイプの人物だ。 さすがイタリア。 個人レベルでなら世界最強国だ。 が、正解。
2010-02-20 00:47:35この人物、水上機レースであるシュナイダーカップで設計してた人でな。イギリスのスピットファイア設計したミッチェルのライバルでもある。
2010-02-20 00:51:01イタリアという国は、まあ、しゃれてる国でな。同時に北部は600年に及ぶ工業国としての歴史があり、負けず嫌いで目立ちたがりで、家族を大事にするの国民性から優れた職人も多数生んでいる。
2010-02-20 00:53:49この点、たかだか70年の工業国だった日本とは、全然違う。技術面というよりはセンスという点で、実にイタリアは優れていた。 まあ、いまもあんまりかわらん。
2010-02-20 00:56:13具体的には、技術の進歩や戦術の変化を理解せずに、こうせいああせいと、注文をつける。 おかげで、レーサー設計者が速度重視ではなく、格闘機を作ることになった。
2010-02-20 01:02:37で、生まれたのが、日本では隼(一式戦闘機) それより1世代古いけど、イタリアではmc200だ。 mc200は技術的難問があってな、就役がおくれて、まあ、大体同じ世代になった。
2010-02-20 01:05:23両者は性能要求が似てるんで、良く似ているんだが、mc200のほうがいささか不利でね。エンジンが1500馬力(出力比15%)近く低いエンジンを使うしかなかった。 でも、速度性能は良く似てる。これはまあ、mc200の優れた設計のせいなんよ。
2010-02-20 01:08:26しかしまあ、工業の世界に魔法はない。mc200には速度差を埋めるからくりがあった。 燃料タンクの小ささだ。 これで、重量を軽く出来る。 が、航続距離は大幅悪化だ
2010-02-20 01:10:16結果できたものはバッタといわれる大変残念なものでな。 性能は悪くないが、弱かった。地上で補給中にやられるわ。まっすぐ帰るしかないところで待ち伏せされるわで、大変な目にあった
2010-02-20 01:13:42さて、この陳腐化した旧式機をどうしよう。 ここで、日本とイタリアの国の差が出る。 どちらも、エンジンの強力化で対応しようとした。 エンジンのめぼしも、実は同じだった ドイツのエンジンDB601だ。
2010-02-20 01:20:24DB601は イギリスのマリーンに並ぶ、傑作エンジンでな。 純粋に性能比較すると、まあ、選択肢はないくらいに優秀なエンジンだった。
2010-02-20 01:23:14イタリアはどうだろう。 はい。ここからが面白いところ。 カストルディはレーサー機設計あがりといったね。 そう、別機とかでなく、Mc200のエンジンを付け替えたんだよ。 本来の性能にたちもどったといってもいい。
2010-02-20 01:28:06ライバルのミッチェルが設計してたスピットファイアはマリーンエンジンつんでたので、これにまけていたmc200だったが、ドイツの心臓を得て、ライバルと互角以上の戦いを演じる機体になって帰ってくるわけ。
2010-02-20 01:30:09その名をmc202 フォルゴーレという。この改良版である205あわせて、イタリア最優秀機とされる。 職人なパイロットとあわせて、イタリアは誇りを取り戻すことになる。
2010-02-20 01:34:16