常連さんとバイトちゃん

しま@妄想垢 @088eight880

常連さんとバイトちゃん　01 「すばるー、この後ひま？」 帰る支度をしてる時、ヒナに声をかけられた 「おー、まぁ、ひまー…やな。」 「山本んとこ行かん？」 「あぁ、ええよ。」

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常連さんとバイトちゃん　02 小学生の頃から家が近所で、よく遊んでた後輩の山本。 東京で店をやり始めたってヒナから聞いてよく行く。 若い女の子とかあんまり行かないような こじんまりとした居酒屋で居心地がいい店。

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常連さんとバイトちゃん　03 「２人で行くのも久々やなぁ。」 「そやなー、あの子バイト最後やって言うてたから。」 「あー、あのバイトくん？」 「そぉそぉ、就職決まったらしいわ。」 「ふーん。」

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常連さんとバイトちゃん　04 「いらっしゃいませー、あー！ 　すばる君！久しぶりやんかー！」 相変わらず、威勢ええなぁ、山本… 「村上さん！ホントに来てくれたんですね！」 「おー！来たで！就職おめでとう！」 ヒナこんなにバイト君と仲良かったんか。笑

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常連さんとバイトちゃん　05 ７～８人座れるカウンター席と、 小さい個室が２つ 山本と、山本の嫁と、バイト君。 なんか、落ち着くからたまに１人でも来る。

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常連さんとバイトちゃん　06 「バイト君辞めたら大変なんちゃうー？」 ヒナと山本が喋ってる横で呑みながらぼんやり会話を聞く。 「大丈夫です！ 　僕の後輩がバイトに入ったんで！ 　あ、これお待たせしましたー」 「後輩？」 「大学の後輩なんです。」 「へー。」

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常連さんとバイトちゃん　07 「今日、来てますよ。」 「ふぅん。」 「呼んできます！挨拶させな！」 ちょっと体育会系なバイト君　笑

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常連さんとバイトちゃん　08 ちなみに「バイト君」って言うのはヒナが付けたあだ名。 そのまんまやんけ、本人気に入ってるらしいけど。 厨房の方へ消えたバイト君の代わりに出てきたのは あどけなさの残る女の子だった。

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常連さんとバイトちゃん　09 「はじめまして…」 「女の子か！可愛らしい子ぉやね～」 「あ、店長のお知り合いの方…なんですか？」 「「……。」」

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常連さんとバイトちゃん　10 ちょっと間が空くと、山本が笑いながら 「この人ら、芸能人なんやで？知らん？」 ってニヤニヤする 「えっ…っ！あ…あのぅ…」 「２人ともまだまだやなぁ！」

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常連さんとバイトちゃん　11 どうやら、知らないらしい。 ほんま、俺らもまだまだなんやなぁ。 って思ってたら

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常連さんとバイトちゃん　12 「あっ！お昼の…番組に出てらっしゃる？」 「俺！出てる！ヒルナンデス！」 「あぁ～、わかります、あ…でもお名前が…。」 困ったような顔をする顔なんて少女やんか。

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常連さんとバイトちゃん　13 「村上です。こいつは渋谷。」 「俺は見たことないみたいやな。」 「えぇっ…と…」 「ごめんごめん、ええから、 　その方が気楽にここ来れるし。」

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常連さんとバイトちゃん　14 ホっとした顔をすると 「もう、覚えました。」とニコっとする。 可愛いやんか…。 それが俺と、彼女の最初の出会い。

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常連さんとバイトちゃん　15 それから、ちょくちょく店に行って いつもニコニコ働く彼女を見て 一生懸命やなぁって関心する。 なんか親目線な気がする。 そんだけ、俺も年…いや、この子が幼いんや。

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常連さんとバイトちゃん　16 「渋谷さん、今日の付き出しどうでした？」 不意に彼女に話しかけられる 「うん、旨いよ。 　けどいつもの味とはちょっと違うような…」 「ふふ、今日のは私が作ったんです」 「へぇ～料理できるんや？」 「できますよ～ちょっとだけ。」

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常連さんとバイトちゃん　17 「うん、旨いよ、めっちゃ。」 「えへへ　///」 「えへへって…笑」 なんやねん、も～。調子狂うわ。

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常連さんとバイトちゃん　18 この子は俺の事、芸能人やって感じで 扱う訳ではなく、普通の常連さんとして 接してくれる。 些細なことやけど、それが居心地いい。

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常連さんとバイトちゃん　19 家では本ばっかり読んでて、 あんまりＴＶも見ないらしい。 化粧っ化もあんありなくて。 綺麗な黒髪をいつも後ろに束ねてて、 今時の子って感じがしない。

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常連さんとバイトちゃん　20 この店に来るのは、 メシが旨いからとか、 他には家から近いとか、 後輩の店やからとか、 って思って来てたけど。 最近はこの子おるから、 っていう理由も増えてきてた。

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常連さんとバイトちゃん　21 何この感じ。 ええ年したおっさんが… あほか、俺。

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常連さんとバイトちゃん　22 「お、すばる来てたんかー。」 「あぁ～！すばる君！すばる君おるやん！」 大倉を連れたヒナが入ってきて横に座る にしても…大倉… めっちゃ酔ってるやんけ。

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常連さんとバイトちゃん　23 「１人？」 「うん。」 「１人？すばる君１人なん！？」 「うん。っ言ーぅてるやんけ！」 「怒ってるん！？ 　すばる君怒ってるん！？」 うっとーしー大倉ー。

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常連さんとバイトちゃん　24 「ふふふ、仲良しですね。 　あ、おしぼりどうぞ。」 彼女が俺たちを見て笑う 「仲良しやで！俺ら仲良しやねん！」 「あー、もう！大倉、酔い過ぎや！」 「ん～ん。」 ヒナに怒られてしょげる大倉。

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常連さんとバイトちゃん　25 「ごめんなぁ、うるさくて」 「いえいえ、見てて楽しいですよ。」 「ヒナちゃん！ほら、楽しいって！ 　かわいい子が言うてるで！かわいい子が！」 ”かわいい”を連呼されて顔を真っ赤にする 「顔真っ赤やで！」 なんてヒナにいじられて余計に照れる彼女