研究紹介5　嘘をつくときに視線をそらすといった知識が、子どもが実際に嘘をつくときの視線行動に与える影響　JECP, 2009

欺瞞的コミュニケーション研究会(考え中) @D_research_team

嘘をつくときに視線をそらすといった知識が、子供が実際に嘘をつくときの視線行動に与える影響 【Children's knowledge of deceptive gaze cues and its relation to their actual lying behavior】

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長かったのでＵＲＬ分離します。論文はこちら。 ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18678376

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嘘をついている人は「目をあわせない」「視線をそらす」といった強固なステレオタイプが世界中にあることが知られています。 著者らはこのようなステレオタイプが発達に伴って形成されていくだろうといった仮定のもと、7歳～15歳の子供を対象に実験を行いました。

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その結果、7歳と9歳の子供は嘘をつくときに視線をそらしていましたが、11歳以上になると視線をそらさなくなっていました。 相手から嘘を見破られないためにステレオタイプと異なる行動をするようです。

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この研究では、何か考え事をするときに文化によって視線の位置が異なるといった研究を受けて、その検証も行っていたりします。

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文献はこちら 「文化的なディスプレイルールが思考時の視線方向を決める」 【Cultural display rules drive eye gaze during thinking】 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

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何か考え事をするときにカナダとトリニダートの人は上側、日本の人は下側を見る傾向があるそうです。 ただし、参加者の人数は各10人であり、効果量も掲載されていないので結果の一般化については注意が必要です。

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嘘の話題に戻ります。嘘をつく人が示す手がかりには「実際の手掛かり（actual cue）」と「想定された手がかり（perceived cue）」があります。

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perceived cueは嘘に関連した行動の信念（beliefs about cues to deception）と呼ばれたりします。嘘をつく人の行動のステレオタイプみたいなものです。

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嘘に関連した行動の信念に関した古い文献ではZuckerman et al. (1981）、比較的最近の研究ではAkehurst et al. (1996）が詳しいです。 【Z】rd.springer.com/article/10.100… 【A】psycnet.apa.org/psycinfo/1997-…

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嘘に関連した行動の信念に関する研究は日本でほとんど行われておりませんが、いわき明星大学の佐藤先生が中学生・高校生・大学生を対象に行った研究があります。 ir.library.tohoku.ac.jp/re/handle/1009…

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世界的な規模で嘘の信念を研究した論文（The Global deception research team, 2006）はこちらです。 世界の嘘【A world of lies】 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

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The Global deception research team。響きだけでもかっこいいですね。