【置きざりにされた倫理的責任】

島薗進 @Shimazono

１【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職（大飯原発差し止め訴訟原告団代表・真言宗御室派明通寺、福井県小浜市）『中外日報』6月4日。以下、書き写しです。「5月21日、福井地方裁判所は、関西電力に対して、大飯原発の「運転をしてはならない」との画期的な判決を言い渡しました。」

島薗進 @Shimazono

２【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「しかも原発から250キロメートル圏内の原告のかけがえのない「人格権」を根拠に。また、福井県下17の市町で「再稼働を知事に求める広範な署名運動が準備されています。その何れにも私は一員として参加しております。」

島薗進 @Shimazono

３【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「原発の「必要神話」（経済）と「安全神話」（科学技術）を立法・行政・司法よりも優先し、地方・住民自治や国民主権を置き去りにしてきたフクシマ以前の状況に後戻りさせる訳にはいきません。」

島薗進 @Shimazono

４【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「かつて置き去りにされ、現にされているのは、何よりも「倫理」ではないでしょうか。あり得ないことですが、仮に安全運転の条件が満たされても、後の数千世代に新たな負担を強いる死の灰などを増加させることになる一事だけでも、」

島薗進 @Shimazono

５【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「またフクシマの惨禍をもたらした以上、再稼働は断じて許されるものではありません。原発現地の後世代への巨大な負の遺産、過疎地に原発群を押し付けてきた大電力消費圏、50万人をこえる被曝労働者の犠牲」

島薗進 @Shimazono

６【置きざりに…倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「放射能災害弱者の子どもたちへの被曝強要、海外輸出、全環境・生命の汚染や被曝。それらへの倫理的責任を「自他利他円満―少欲知足」の仏教精神に照らしつつ問い直し続けていく必要があります。先にふれた福井地裁への訴訟の根底には」

島薗進 @Shimazono

７【置きざり…倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「人格権と環境権がすえられています。現憲法で保障されている「生命・自由・幸福の追求」（第13条）や「健康で文化的な最低限度の生活」（第25条）は、「公共の福祉」に反しない、自然環境を破壊しない―という限定もあり得ましょう」

島薗進 @Shimazono

８　【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「また最近包括的にまとめられた『原発ゼロ社会への道』（原子力市民委員会）の中でも、倫理的観点から「地域間や世代間」の「公平性」について的確に指摘しています。」

島薗進 @Shimazono

９【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「「……目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに或いは近くに住むものでも、すでに生まれたものでもこれから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは幸福であれ（岩波文庫『ブッダのことば』より）。」

島薗進 @Shimazono

１０【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日「この仏教の原点と前記の自他の相互関係を認識・自覚することによって、真に自律的・自発的な「少欲知足」（現代の省エネ・節電も）が可能となり、「自利利他円満」も成就するのではないでしょうか。」以上、書き写しでした。

島薗進 @Shimazono

１１【置きざりにされた倫理的責任】中嶌哲演住職『中外日報』6月4日。大飯原発差し止め判決は倫理性を基軸としたものですが、その背後には原告団代表であり地元の僧侶である中嶌哲演住職が人びととともに育ててきた市民運動に浸透している倫理性があったことを記憶に留めておきたい。