Regret - それぞれの後悔 -

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きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

0 君とならーーー そう。君とならーーーー この本の世界を彷徨えるかも。 横山 裕 ーーーー 君となら ーーーー

2014-06-12 15:16:19
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

1 休日の昼下がり。 ポカポカ陽気に誘われて、 ガラにもなく、洒落たカフェで読書。 あかん。 どうしてもこの続きが読む気になれん。 『相席いいですか?』 店員さんに言われて満席に気づいた。 でも、まだ残ってるコーヒー。 「どうぞ。」 そう言って通される女性。

2014-06-12 15:19:57
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

2 バサリ 「『あ!』」 落ちてしまった本。 主人公の妹が病室で窓の外を眺めているページ。 いつもここで止まる。 何でやろ。 その先の展開があまりにも想像できて… 『はい。大丈夫ですか?』 「あ、すんません。」 『私もそれ読んでますよ。』 こんな偶然ってあるんや。

2014-06-12 15:20:16
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

3 「全部読まれたんですか?」 『私も丁度そこで止まってます。』 ほら、と言って見せて貰った本。 それまでは何回も読み込んである。 だって、その先は白いまんま。 ま。人のこと言えんけど。 「ほか何か読んでるんですか?」 『はい!えっと・・・・』 彼女から出てくる本は…

2014-06-12 15:20:39
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

4 全部読んだことのある本やった。 あの本のここが、、、 この本のあっこが、、、 本の話で話題が付くことはなかった。 『あ!そろそろ時間なんで…』 「また、話したいし良かったら連絡先とかどうですか?」 後先考えずに出た一言。 そりゃびっくりするわな。 終わったな。

2014-06-12 15:20:59
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

5 『もちろんです!』 快く連絡先を交換。 『あの、お名前は?』 「あ。横山裕です。」 それから何回もあのカフェで話した。 本のこと。お互いのこと。 でも。一つだけ。 あの本の先の話はしてない。 俺も聞いて欲しくない。 彼女も聞かれたくないかもしらん。 でも…

2014-06-12 18:44:32
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

6 『あの本の続き読んだ?』 「それがまだやねん!」 『読む勇気ないよな。』 あの本の結末はきっと・・・ 誰もが予想出来てしまう結末。 「だって、あれは死んでしまうやろ。」 『そう思やんね。』 ただの本の話。 でも、何でこの人はこんなにも悲しそうなん?

2014-06-12 18:44:37
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

7 俺は昔、遠い昔に似たようなことがあった。 だから、怖くて先が読めん。 展開が全く一緒やねん。 病室で窓の外を眺めているページが。 そして、俺もそこで止まってる。 本の女の子は病気やけどな? 俺の知ってる子は心の病なんや。 俺の弟みたいな後輩が今も頑張ってる。

2014-06-12 18:44:42
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

8 ほやで余計読む気になれんねん。 『私は、この先の展開が怖いんです。また、思い出しそうで。』 私には妹がいた。 でも、妹は転校した小学校でいじめられた。 病気にこそならなかったけど、 妹は・・・・ ーーーーーー 全部話すと少しスッキリした。 「そんなことが、ね。」

2014-06-12 18:44:46
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

9 俺も全て話した。 あいつらのこと。 現実になって欲しくないって思うこと。 『あの。続き読みませんか?』 「は!えっ!?」 『2人で一緒に。』 信じらへんかった。 でもな?その後の、 【一緒に本の世界で彷徨いませんか?】 あ。そっか。 一緒になら彷徨えるかも。

2014-06-12 18:44:49
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

10 いや。 この人とでないと彷徨えん。 「じゃぁ、僕と一緒に彷徨ってください。」 『裕ちゃんじゃなきゃね!』 それから、2人で読み進めた。 何時間も。何時間も・・・ お店も迷惑やと思う。 でもな? 大の大人が涙流しながら本を読んでるやで? 声とかかけられんやろ。

2014-06-12 18:44:53
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

11 「は〜。読み終わった?」 『あと少しです。』 結末は結局・・・・ 『終わりました!』 「お疲れ様。」 『お疲れ様です。』 思ってたのより違ってて、 主人公の妹は教室で大好きな国語の教科書を読んでた。 「元気になってたね。」 『そう、ですね…』

2014-06-12 18:44:57
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

12 2人で本の世界を彷徨えた。 そして、得てものもあるに違いない。 「俺、後輩に勇気あげられそうです。」 『私は・・・どうだろう』 「一回実家に帰ってみたら?なにか見えてくるかも知れんし。」 『でも!』 「いいから。帰り。」 それから、彼女とは一回も会ってない。

2014-06-12 18:45:01
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

13 「あ。電話せな。」 ーーーーーー 俺の日常はあれを読み終えたからって何も変わらん。 でもな?他のとこでは色々あったらしい。 あの子が好きとかってよく分からん。 せやけど、幸せにはなって欲しい。 「お!こっちやこっち!」 それでも時間は過ぎる。 end.

2014-06-12 18:45:05
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

0 怖いものなんてない 僕らはもう 1人じゃない。 錦戸 亮 ーーー RPG ーーー

2014-06-13 15:22:01
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

1 ささいなこと。 ほんまの、ささいなことで喧嘩した。 いつもする喧嘩と同じぐらい。 そやのに・・・ 今回に限ってあいつは出て行った。 俺の言った一言で、 全てが壊れた気がする。 【お前なんか知るか。出て行け。】 喧嘩のたびに言ってる気がする。

2014-06-13 15:22:09
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

2 すぐに帰ってくると思ってた。 やのに・・・・ 2時間たっても帰ってこん。 携帯、財布・・・・ 鞄が家に置いてある。 手ぶらで、何も持たずに出て行った。 はじめは怒ってたし何も思わんかった。 せやけど、今は心配しかない。 「はよ、帰ってこいよ。」

2014-06-13 15:22:18
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

3 夜も更けて危ない時間帯。 「あーもー!」 大切な何かが壊れたあの瞬間。 すぐに追いかけてたら… 「そろそろ流星群やんか。」 【一緒に見よう。】って言ってたやん。 「約束守れよ。」 って俺があんなこと言ったからやのに。 ほんま、後悔しかない。

2014-06-13 15:22:28
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

4 ん?なんや?あの人だかり・・・ まさか!!! 「ちょっと!すいません!」 案の定、あいつが倒れてた。 「おい!起きろって!」 『りょ、亮ちゃん?』 「ほな!薬!」 『んっ・・・』 「あの!タクシー!!」 ーーーーーー 『亮。』 「信ちゃん!どう?」

2014-06-13 15:22:36
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

5 【大丈夫。心配ない。】 よかった。ほんまによかった。 「入ったてもええ?」 『ええよ。』 ガラ 無機質な機械音。 「なぁ。ほんまにごめん。」 ギュっ 手を握っても返してくれん。 機械音だけが生きてることが証。 『ん、』 「大丈夫か!?」 『りょうちゃん?」

2014-06-13 15:22:42
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

6 「信ちゃん呼んでく『まって!』」 「え?」 『もう少しいてて?』 「・・・なぁ。」 『ん?』 こいつのと約束。 それは、流星群が流れる日に偽装の結婚式を挙げる。 もちろん、結婚式って行っても普通の結婚式やない。 ウェディングドレス着て写真撮るだけ。

2014-06-13 15:22:47
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

7 お世話になった信ちゃんからのお願い。 初めは嫌で仕方なかった。 でも、こいつと一緒にいると変わった。 嫌いから好きになった。 でも、俺の想いは何があっても言えん。 だって、心の中に俺の知らん誰かがいる。 きっと、今でもその人のこと好きなんやと思う。

2014-06-13 15:22:52
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

8 『そろそろだね。』 「そやな。」 『こんなこと頼んでごめんね?』 「でも、なんでそんなことするん?」 今まで踏み込めんかった部分。 今聞いとかな、一生聞けん気がして・・・・ 『ずっと、ずっと好きな人がいるの。』 初めて亮ちゃんに話す、胸の内。 そろそろ言わね。

2014-06-13 15:22:59
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

9 中学の時に大恋愛した。 結婚まで約束したあの人。 今でも好き。ずっと好き。 でも、離れなあかんかった。 だって、私は病気になったから。 あの人には迷惑かけられん。 それに・・・ 治療するには遠くの病院に入院しなあかんから。 だから、あの時さよならしたの。

2014-06-13 15:23:03
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

10 「ほな、その人は今はどうしてんの?」 『まだ、地元にいるよ。』 「なんでそなん分かるん?」 『だって、たまにおばあちゃん家に遊びに来るらしいから。私のこと探して。』 きっと、俺には入る隙間何て初めからないんや。 分かってたけど・・・ 「3日後やからな!」 『うん!』

2014-06-13 15:23:09
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