月灯り《続編》

しま@妄想垢 @088eight880

月灯り《続編》26 あの日とは全然雰囲気が違う彼女。 あの日はなんて言うか… 妖艶な、猫みたいな子やって 思ってたんやけど。 今日はちょっと控えめで 口数も少なくて… 本間に、元気なくなってるやん。

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月灯り《続編》27 「あのさ…」 『ん？』 「急に会いにきてごめん。」 『びっくりした…』 「やろなぁ。」 『どうして、会いに来てくれたの？』 すばる君に言われて… なんて言えへんし。

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月灯り《続編》28 『すばる君に何か言われた？』 「え？」 『すばる君のお嫁さんがね 　すごく心配してくれてたから。』 「そ…かぁ。」 『あの日は…ごめんなさい。』 「いやっ、それ俺のセリフやし…」 『なんで？』

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月灯り《続編》29 なんで？ なんでって…そらー… 結構むちゃくちゃしたったし… 「なんで…何も言わんと帰ったん？」 そう、これ。 これが1番気になっててん。 『…だって。』 缶を見つめるように俯く彼女。

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月灯り《続編》30 『朝、起きたら…亮ちゃん 　ソファーで寝てたから。』 「…は？」 『私と、眠るの嫌だったんでしょ？』 「え？嫌？ちゃうよ、 　1人の方がゆっくり寝れると思って。」 『友達の彼氏とそんな関係だった 　私の事、軽蔑してると思って。』

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月灯り《続編》31 「そんなんっ… 　してたら、こんな気持ちに 　ならへんやろっ！」 『…こんな、気持ち？』 きょとんとした顔で こっちを見てる彼女。 「あー…えーっと…」 うまい言葉が浮かばん… こーいう時って、 なんて、言えばええん？

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月灯り《続編》32 最初は彼女の誘いに軽い気持ちで 着いていったけど、 彼女の辛い経験を、 俺で、かき消したくて、 俺で、いっぱいにしたくて。 それくらい、夢中で… 惚れて…しもてん。 お前に。 pic.twitter.com/6eDypb7ugd

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月灯り《続編》33 『亮ちゃん…』 黙り込んでしまった俺に 口を開いた彼女。 『私…亮ちゃんが好き。』 …え？ 「え？えぇ？俺？」 『うん、亮ちゃん。』 「…ほんまに？」

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月灯り《続編》34 『ほんと。』 「なら、なんで… 　あの時…泣いたん？」 『あの時…？』 「俺に抱かれながら… 　すばるくんのこと思って 　泣いてたんちゃうん？」 『あれは…』 「…言いにくい事、聞いたな。 　ごめん。」

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月灯り《続編》35 『ううん。あれは…ね、 　何か溢れたの。気持ちが… 　そんな感じだったかな？』 「どういう事？」 『あの日、幸せそうな２人見て 　あんなに苦しかったのに、 　亮ちゃんが優しい目、してたから。』 「優しい…目？」

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月灯り《続編》36 『乱暴なとこあったけど… 　目が優しくて、嬉しかったの。 　ホント、宣言通りに 　夢中にさせられちゃった。』 ふふっと笑ってる彼女。 『だから…だからこそ、 　亮ちゃんが私の事軽蔑してると 　思って、それを聞くのが 　怖くて…あの日逃げたの。』

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月灯り《続編》37 「だから、してへんって！」 『うん。それを聞けただけで満足。 　私、毎日毎日亮ちゃんの事考えてた。 　けど、もう取り返しがつかないと 　思ってたから…。』 「それで、そんに痩せてったん？」 『…弱っちいでしょ、私。』 そう言うと少し俯く彼女。 あほ…

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月灯り《続編》39 「なぁ、まだ満足せんとって。」 『え？』 「軽蔑してへんって、聞けただけで 　満足って…。」 『私にはそれで十分だよ。』 「あかん。そんなん俺は無理。」 『亮ちゃん…』 少し不安そうな目でこっちを 向いた彼女を抱き寄せて ちゃんと届くように 耳元で囁く。

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月灯り《続編》40 「好き、やで。俺も。」 もう、 俺の方 が夢中になってもーたわ END pic.twitter.com/j4AbhgcCMc

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