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月灯り 01 今日はいつも世話になってる 先輩の結婚式のお祝い。 親族と、ごく親しい友達だけで ささやかな式と披露宴をして、 その後の2次会でパーっと 楽しみたいって言う 先輩らしいパーティー。 そこに呼ばれた俺。
2014-06-02 21:16:42月灯り 02 こじんまりとしてバーを貸し切って 余興やら、お祝いムービーやら… 結構盛り上がってる。 楽しい席ではお酒も進む。
2014-06-02 21:16:52月灯り 03 一緒に可愛いがってもらってる ヤスやマルと一緒に飲んでると、 『ねぇ、こっちで一緒に飲まない?』 と、新婦の友達?らしき女に 声をかけられる。
2014-06-02 21:17:03月灯り 04 『男ばっかりで飲んでても 楽しくないでしょ?』 なんて、言われて (せやねーん) ってマルが調子よく言うから テーブルを移ることになった。
2014-06-02 21:17:12月灯り 07 『ねー、亮ちゃんは すばるくんの友達?』 「いや、後輩。」 『そうなんだー、私はねー… と、テンションの高い彼女の話に 付き合わされる。
2014-06-02 21:17:39月灯り 08 最初はちょっと鬱陶しく 思ったけど、楽しそうに話す彼女に つられて、こっちまで楽しくなる。 pic.twitter.com/4ZzAlAr7GZ
2014-06-02 21:18:47月灯り 09 (亮ー、ヤスー、マルー) 遠くからすばるくんに呼ばれる。 『今日の主役が呼んでるよ いってらっしゃーい』 「うん、ごめん、 ちょっと行ってくる」 すばるくんと話つつ、 さっきの席をチラッと見ると 彼女が丁度こっちを見てて 目が合う。
2014-06-03 21:58:23月灯り 10 あっ!って顔をして手を ヒラヒラ振る彼女。 その様子を見たすばるくんに (亮、人の祝いの席で なに口説いてんねん。) なんて言われるから焦った。
2014-06-03 21:58:32月灯り 11 「ち、違うねん! 口説いてなんかないって!」 って反論してると (口説かれてんの亮の方やで) (そうそう、あの子めっちゃ 積極的やねん) とヤスとマルにフォローされる。 ふぅん ってすばるくんには 軽く流される。
2014-06-03 21:58:40月灯り 12 けど、ヤスやマルの言う通り 酔っ払ってるからかもしれんけど これって口説かれてんのか…? さっきの席に戻ると、 彼女が居なくなってる 他の子に聞くと、 (トイレにでも行ったんじゃない?) って。
2014-06-03 21:58:50月灯り 14 『ん?亮ちゃんどこ行くの?』 「あ、いや、お前どっかで 倒れてへんかと思って。」 『ふふっ心配してくれてたの?』 「ん?んー、相当飲んでたし。」 『ありがと。 亮ちゃん優しいね。』 と無邪気に笑う。
2014-06-03 21:59:05月灯り 15 あ、 こいつやっぱ可愛いかも… 『ねぇ、亮ちゃん…』 「ん?」 『2人で抜けない?』 「はっ?」 『亮ちゃん、私の事ちょっと いいなって思ってるでしょ?』 「なんやねん、その上から目線。」 やっぱこいつムカつく。
2014-06-03 21:59:13月灯り 16 『いい所、行こうよ。』 …。 や…やっぱ可愛いかも…。 けど、なんか引っかかる… なんでさっきから俺の方見ずに 遠くをじっと見て喋ってんねん。 なんやろ…この違和感。
2014-06-03 21:59:20月灯り 18 店の外に出て、タクシーを止めると 運転手に彼女が行き先を伝える。 タクシーに乗っている間、 彼女はずっと黙って外を見てる。 さっきまでの勢いはどこ行ってん。 調子狂うわ。
2014-06-04 21:19:55月灯り 19 タクシーが止まると、 『こっから、ちょっと歩くの。』 と言って歩き出す彼女。 どこ…行くんやろ…? えいい所ってやっぱ… あぁ、あかん、 いやらしいことばっかり 考えてまう。
2014-06-04 21:20:32月灯り 20 『ここ。』 「…ここ?」 彼女が指さしたのは学校。 『夜の学校ってドキドキしない?』 ふふっと笑ってヒールを脱いで フェンスに足をかける彼女。
2014-06-04 21:20:53月灯り 21 「お…おいおい。」 『亮ちゃんも、早く!』 フェンスを超えてスタスタと 歩いていくから、 慌てて追いかける。
2014-06-04 21:21:04月灯り 22 彼女が向かったのはプール。 『今日はお月様が綺麗だから… 見てみて。 水面に写ってる…』 プールサイドに座って、 水の中に足を浸ける彼女。
2014-06-04 21:21:22月灯り 23 『本当は海とか行きたいけど、 さすがに遠いからさ。』 足をバタバタさせながら ボソボソと話ている彼女。 『亮ちゃんも入れば?』 そう促されてスーツの裾を 膝まで上げて足を浸ける。
2014-06-04 21:21:30月灯り 24 「あー、気持ちええなぁ。」 『でしょ?』 満足そうに笑う。 「今日の2人、めっちゃ 幸せそうやったな。」 『そうだね。』
2014-06-04 21:21:43月灯り 25 「おらんの?結婚したい人。 ってゆうか彼氏。」 『んー、彼氏はいないな。 ずっと一緒に居たかった人は いるけど…。』 「けど?」 『もう、他の女の子と 結婚しちゃった。』 「…そぉなんや。」
2014-06-04 21:21:53