【傘ね愛】

ももちゅん @kj8mousooo

109 どれが夢でどれが本当か どこまでが… 『どうせまた、人の話聞かんと、1人で勝手に勘違いしてたんやろ…』 図星すぎて、思わず目を逸らす。 『とりあえず、待たせてごめん…』 丸の広い肩にそっと抱きしめられる。 「私こそ、ごめんね…丸」

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110 『って、謝りに来たんちゃうねん…』 ザーーーーー と大雨の中、丸は抱きしめたまま私の耳元で言う。 『なぁ、一回しか言わんからよぅ聞いて…』 「うん…」 『好き、…やで』 ちょっと不安そうな声… でもどことなく力強くて

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111 丸の胸に埋れながら 雨の音に埋れながら 私も精一杯を振り絞って言う 「私も好き…、丸が好き」 丸は腕に力を入れて 小さく震えていた。 そっと上を見ると 小さな声で 『俺、生きててよかった…』 なんて言うから、 「あたまりまえだよ！！」

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112 小さく笑って言うと、 『お前のためならなんでもする。 たとえ殺されても。 雨が降っても俺が晴らせたる…』 また私の頭を胸に抱きしめて力強く言う。 どくどく鳴る丸の心からと 伝わるその気持ちに ただ、ただ私は頷いた。

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113 「丸、ありがとう。 私も幸せだよ？」 顔を上げて言うと 丸は泣き目で私の頭を優しく撫でる。

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114 遅くなってごめん。 でもよかった。 伝えれただけでも幸せなのに。 離れた分、今の幸せが 今までの人生の幸せの 何倍も大きいよ ありがとう、丸ーーー

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115 少し照れて笑いあったあと、 降り止んだ空に架かった虹に 見守られながら 私たちは唇を傘ね愛ったーーーーー pic.twitter.com/SYKMKnSxHQ

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