消費増税による反動 消費の低迷が長引く可能性についての片岡剛士(Kataoka Goushi) ‏@goushikataoka さんのつぶやき(2014.06.28)まとめ

表題とおりです。
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片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

消費税増税により反動減が大きくなっているけど、消費の低迷は長引く可能性が高いのではないかと思う。以下理由。①増税前に既に実質所得は前年比マイナスだった、②耐久財消費の駆け込みが大きい事、③消費税増税以外の増税要因。(続)

2014-06-28 12:18:34
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

①について、増税要因で物価は2%ポイント程度上昇するが、賃金が増税の伸びに追いつかない。増税要因による物価上昇は1年程度続くが、その間実質所得の低下は続く事になる。加えて13年の消費は可処分所得の伸び以上に進んでいる。所得が増えなければ長続きしない @goushikataoka

2014-06-28 12:24:19
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

②について。97年の駆け込み消費と今回の駆け込み消費を比較すると、今回の方が駆け込み消費は大きく、かつ財別にみると直前期(1~3月期)の耐久財消費の伸びが大きい。@goushikataoka

2014-06-28 12:28:42
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

食品や日常品といった品目は消費しないと生活できないから、比較的短期間に消費は回復する傾向がある。昨日の家計調査でみても食品の消費は戻ってきている。ただし耐久財の方はそうではない。駆け込み消費の内訳が耐久財に偏っているため、反動減は長引く可能性大。@goushikataoka

2014-06-28 12:30:44
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

③について。①とも関係するけど、所得要因を考える際には、消費税以外の増税要因も考慮する必要がある。消費税増税以外にも個人住民税の増税とか社会保険料の引き上げとか、税負担を高める要因には事欠かない現状。これが可処分所得を制約する。@goushikataoka

2014-06-28 12:35:35
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

家計消費の世帯別構成比を見ると、勤労者世帯が5割。無職世帯が3割弱。残りがその他の世帯。無職世帯の大多数が高齢者世帯。この人たちにとっては6月以降の年金給付減が消費に影響する筈。勤労者世帯には賃金が影響。@goushikataoka

2014-06-28 12:42:49
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

事業所規模500人以上(大企業)に勤める世帯の家計消費に占める割合は1割。公務員が1割。中堅中小企業に勤める世帯(規模不明を含む)が3割。賃上げの動きがどこまで広がるか、だけど、所定内・所定外・一時金を含めた賃金の伸びはあまり大きくはないと思う。@goushikataoka

2014-06-28 12:47:36
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

雇用者報酬(雇用者数×一人当たり雇用者所得)は14年1-3月期名目ベースでも前期比マイナス。マクロ全体の雇用者所得は増えていない。勿論資産効果による消費下支えはあるが、円安・株高が一服している事もあって消費の落ち込みをクリアするまでには至っていない。@goushikataoka

2014-06-28 12:54:02
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

世帯主年齢別・年間収入階層別の消費の動きをみると、60歳以上の世帯主の世帯・年間収入上位2割の世帯の消費が増えている事が分かるけど、これは資産効果によるもの。世帯主の年齢が低い世帯や年間収入が低い世帯の消費は元々あまり増えていない。バラツキがある。@goushikataoka

2014-06-28 13:00:32
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

企業の利益は増え、投資や雇用という形で着実にポジティブな動きが生じているのも事実だし、これらには多いに期待しているが、非製造業の投資は国内需要の動向に影響を受ける部分が多いと思うし、製造業の稼働率は未だリーマンショック前から1割程度低い現状。@goushikataoka

2014-06-28 13:08:06
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

勿論落ち込みが永遠に続く訳ではないし、14年7-9月にかけて緩やかに増加基調をたどることになると思うけど、今年度内は厳しいんじゃないかな・・。@goushikataoka

2014-06-28 13:13:27
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

あ、エルニーニョっていう話もありましたね。僕は冷夏が来ないことを祈っている。消費が停滞するのは嫌だし、全てをエルニーニョのせいにする論調が広がることも嫌なので。@goushikataoka

2014-06-28 13:16:13
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

今週月曜日発行の週刊エコノミストに寄稿しているけど、財政緊縮(2度の付加価値税引き上げ)+金融緩和の英国の動向は今後の日本の示唆にもなると思う。

2014-06-28 13:20:15
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

ポイントは次の通り。①英国の場合は付加価値税の駆け込み需要と反動減は日本の場合よりも小さかった、②付加価値税率引き上げのタイミングに金融政策は空白期間が生じた、③②の結果英国は低成長に陥る。その後金融緩和が進められて景気回復という流れ。@goushikataoka

2014-06-28 13:21:43
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

日本の場合との対比を考えると、現状のQQEでもMBの拡大は続くため、BSの規模が変わらないという事態は生じないのは好材料。加えて政府の経済対策がある事も支援材料(英国も一応何もなしではなかったが・・)。問題はそれで十分かという事。@goushikataoka

2014-06-28 13:23:56
片岡剛士(Kataoka Goushi) @goushikataoka

十分でないとすると英国と同じパターンになるんでしょう。追加対策(金融政策に限らないけど)を早期に行えば、停滞期間は短くなると思う。@goushikataoka

2014-06-28 13:28:54