講演「今、なぜ活動型日本語教育なのか―ことばの教育の課題と展望―」 講師:細川英雄氏 (早稲田大学名誉教授/言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア代表)

2014年7月5日(土)に行われた細川英雄氏(早稲田大学名誉教授/言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア代表)による講演「今、なぜ活動型日本語教育なのか―ことばの教育の課題と展望―」の実況ツイートです。本講演は2014 年度日本語教育学会研究集会 第3回中部地区(愛知) http://www.nkg.or.jp/kenkyu/kenkyushukai/2014/kk-14-03.pdf にて行われました。なお、最後の二つのツイートは古屋の個人的な感想です。
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2014 年度日本語教育学会研究集会 第3回中部地区(愛知)【研究発表・活動報告・講演】講 演 13:20~14:50「今,なぜ活動型日本語教育なのか ―ことばの教育の課題と展望―」 講師:細川 英雄 氏 (早稲田大学名誉教授/言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア代表)

2014-07-05 13:20:14
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日本語教育学会 中部地区研究集会に参加中。これから細川先生の講演です。

2014-07-05 13:21:00
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発表の趣旨 ・1990年代後半に起こった活動型日本語教育は、15年の推移を経て、様々に変容しつつ、しかし確実に広がっている。

2014-07-05 13:25:25
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・今、なぜ活動型なのか。そこには、これまでの言語教育を乗り越える何がなるのか。 ・人。ことばと文化・社会そしてk方位区の課題をめぐって活動型日本語教育の現状と展望、そして言語教育の未来

2014-07-05 13:27:03
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●戦後日本語教育の推移と現状 ■1960-70年代にかけての言語知識教育―構造主義的 ■70年代後半から80年代にかけてのコミュニカティブ志向とコミュニケーション能力育成―語用論的 ■90年代後半からのポスト・モダン―社会構成主義的―言語教育としての専門性の意味の変容

2014-07-05 13:30:15
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・「なぜ」という問いかけ ・CEFR ここはいつも話。

2014-07-05 13:34:23
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●「コミュニケーション能力育成」の課題 ■70年代後半から―実社会に役立つ「コミュニケーション能力育成」主義―必要な言語知識(語彙・文型)と仮想場面のタスク ■技術しての専門性と定着―「お手伝い」発想と役割固定化―訓練と習得の目的化による消費されるモノとしての教師

2014-07-05 13:37:03
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■目的論の不在―固定的な知識や技能の実体化の限界―動態的な問い直し姿勢とプロセスそれ自体に着目することの意味

2014-07-05 13:38:09
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・「縁の下の力持ち」=「お手伝い」を我々日本語教師の役割をして固定化し、習得の訓練のための機械に自らを規定してきた。 ・誰でも可能である技術=専門性 ←そうなったのは、学習者がことばができるようになって(学習者でなくなったあと)どうなるのかを考えてこなかったから。

2014-07-05 13:41:41
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・一体自分は誰に何のために何を教えるのかを問うてこなかった。 ・そのため、コミュニケーション能力の育成が目的化するとともに、コミュニケーション能力の内実は問われない。

2014-07-05 13:44:48
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●総合活動型日本語教育とは何か (細川先生の自分史) ■80年代後半から90年代にかけて、「日本事情」実践の中から―ことばと文化の統合 ■日本語学習意識から離れるための日本語学習―「目的あってのことば」(水谷修) ■90年代後半からの早稲田大学日本語研究教育センターでの実践

2014-07-05 13:47:36
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■日本語教員養成としての実践研究(2001年、早稲田大学大学院日本語教育研究科設置) 【参考】 『研究活動デザイン―出会いと対話は何を変えるか―』

2014-07-05 13:49:18
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・直接問答法(木村宗男)との出会いと乗り越え ・日本語の授業と日本事情の違いは何か。日本語と日本語事情を言語教育として統合できないか。 ・問答とは自分の話をしながら、 ・教師がコントロールしていることを学習者に気づかれないようにする。学習者は日本語を勉強しているという意識がない。

2014-07-05 13:52:34
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・「目的あってのことば」の目的をどのように考えるか。 ・ことばと文化の教育をどのように統合するか。

2014-07-05 13:55:55
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●総合活動型日本語教育とは何か ■「書く・話す・読む・聴く」の総合的な活動 ■活動の手順(例) 1.自分の興味・関心のテーマ化 2.テーマをめぐる対話活動 3.自分の主張。立場の意識化 ■教師が正解を持たない活動(学習者主体) ■自己(私)・他者(対話)・コミュニティ(社会)

2014-07-05 13:58:37
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情報(INPUT)→認識・判断(REFLECTION)→他者への表現化(OUTPUT)→他者からの反応(NOTICING)→・・・というサイクル

2014-07-05 14:00:57
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●コミュニカティブ・アプローチと行動主義的アプローチ(approche actionnelle)(PUREN 2013)

2014-07-05 14:03:01
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■行動主義的アプローチ ・1990年代後半以降 ・ヨーロッパの統合進展の中で成立(多様性の中の統合) ・恒常的に外国人(移民)と生活をしたり、働いたりする ・Co-action(ともに行動する、協働) ・反復性、持続性、非完結性、集団性 ・ある行動

2014-07-05 14:06:28
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・教室自体がミクロ社会→ ・情報処理能力/・協文化(co-culturel) ※行動主義的アプローチ=活動型と考えてもいいのでは?

2014-07-05 14:08:33
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CEFRによる言語教育政策の目的と階層性の解釈 ■社会的結束―地球規模の世界的結束 ■民主的市民―世界的市民性の形成 ■相互理解―他者存在の認識 ■言語の多様性―言語学的境界の限界 ■複言語主義(plurilingualism)―個人の中のことば

2014-07-05 14:12:28
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●民主的市民とことばの教育との関係 ■市民性とは、社会の中で他者とともにあることを自覚し、自律的に考えることができる態度 ■市民性を持つ―言語活動によって諸問題を民主的に解決できる態度を持つ ■充実した言語活動を行う行為主体agentとなる

2014-07-05 14:14:51
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●総合活動型日本語教育と市民性 ■言語活動によって様々な思考と表現のあり方を学ぶこと。 ■他者の存在を受け止め、コミュニティの多様性と複雑性を理解しようとすること。 ■複数コミュニティのありようの中で自己アイデンティティを確認すること。(細川2014)

2014-07-05 14:18:40
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◆ことばの活動によって市民的態度を持つ

2014-07-05 14:19:08
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●「ことばの市民」としての言語活動主体 ■テーマのある議論―自分の問題関心から問題意識へ―教師こそテーマを! ■母語話者・非母語話者という区別を超える―ホリスティックな統合的学習/教育活動へ ■行為者が、一個の言語活動主体として、それぞれの社会をどのように構成できるのか

2014-07-05 14:21:41