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中野弁護士:大飯原発差止判決の3つのポイント。1) 理由が明確 2) すべての原発にもあてはまる論理 3) 本判決の理由のすべてを否定できない限り、函館の裁判でも棄却ができない
2014-07-19 19:26:52中野弁護士:福一事故を基本に考えられている。15万人が避難生活、避難過程で少なくとも60名が死亡、多くの人が命を縮めた。これらは大きな自然災害や戦争以外では起こりえない、他の科学技術とは違う特殊性が原発事故にはあり、これは人格権の広範な侵害にあたる。
2014-07-19 19:29:27中野弁護士の大飯原発差止判決解説:そんな原発の危険性の判断は司法の最重要な責務、人格権は経済活動に優越し、福一事故のような事態を招く具体的危険が万が一でもあれば差止が認められるべきだとした。ちなみに函館市長は、戦争ですら復興は可能だがそれすら原発事故は不可能、とさらに踏み込み。
2014-07-19 19:32:28中野弁護士の大飯原発差止判決解説:差止判決は、絶対的安全性は求めていない。事故の特殊性に基づいて原発を特別視しているだけ。さらに科学技術論に踏み込まず、そもそも設計時に求められた基準地震動を超える地震があったんで、その基準地震動は信頼出来ない、というシンプルな判断。
2014-07-19 19:37:35中野弁護士の大飯原発差止判決解説:そこから、現在の安全性や新規制基準は確たる根拠の無い楽観的な見通しのもとにはじめて成り立つ脆弱なものであり、新基準を満たしても危険性は解消されない、と判断している。
2014-07-19 19:40:35中野弁護士:新規制基準は、シビアアクシデントの管理と、避難計画を作る、という2つが真新しいだけで、そもそも根本的な基準地震動の信頼性が成り立っていないので意味が無い、といえる。
2014-07-19 19:42:20中野弁護士の大飯原発差止判決解説:被告の「電力供給の安定性、コスト低減に原発は必要」は、極めて多数の生存そのものに関わる権利と電気代の高低を並べること自体が法的に許されない。「CO2削減」も、福一は最大の公害なので環境問題を原発の継続根拠にするのは甚だしい筋違い。と一刀両断。
2014-07-19 19:45:26中野弁護士の大飯原発差止判決解説:判決は事業者が争い得ない事実に基づく論理で、科学論争よりも結果・実績を重視している。これは他の訴訟では普通に行われている判断で、むしろ過去の原発訴訟の判決が異常だった。
2014-07-19 19:47:31中野弁護士の大飯原発差止判決解説:水俣病などの判決を見ればわかるが、科学的事実がはっきりするまで判断を先延ばしするのは本来ありえない。そういう趣旨で判決が書かれているとかんがえられる。
2014-07-19 19:50:09中野弁護士の大飯原発差止判決解説:人間の能力の限界と科学の不確実さを認め、既に起こっている結果を前提として地震動の想定と対策に誤りがあるとしている。大間原発は大飯よりも小さい地震動の想定で建設されているので、この判決の枠で考えると完全にアウト。
2014-07-19 19:53:16中野弁護士の回答:大飯判決では耐震設計の余裕分についても根拠が薄いとしている。女川はその余裕の中でたまたま助かったので、今回の判決には影響しない。
2014-07-19 19:58:03中野弁護士の回答:確かにそういう危惧はある。しかし前例としてこういう判決が出たので、裁判官も心証通りの判決を書きやすくなったのは事実。さらに運動全体を進めることで裁判官の背中を押さねばならない。
2014-07-19 19:59:42澤井さん:時間ないのでパワポ1枚だけ紹介。大間原発で福一レベルの過酷事故が起こったとすると、函館市内直撃。人口で言うと青森県側の6倍の被災者が出ることになる。函館市長が「避難計画作れません」というのはそのとおり。
2014-07-19 20:02:04澤井さん:で、そもそも原発事故の可能性として大地震があるが、それで大間原発がアウトなら、同じ半島の六ヶ所だってむつの中間貯蔵施設だってアウト。放射性廃棄物は原発30基分貯蔵されている。
2014-07-19 20:03:26澤井さん:(パワポ2枚目w)そのような超過酷な事態の場合、北海道の泊原発付近まで、半数致死量の放射能が飛んでいく可能性もある。単に大間原発だけの問題ではないし、函館だけの問題でもなくなる。
2014-07-19 20:05:12中野弁護士:日弁連の部会として、ドイツに視察に行ってきた。実はドイツも原発裁判は多発していて、差止判決も多数出ている。それらの関係者にヒヤリングをしてきた。その成果は詳細は10月に函館で!発表する予定だが、簡単に紹介。
2014-07-19 20:07:26中野弁護士:「どうですかね」とぶっちゃけ質問をドイツの弁護士にぶつけたが、「人間の能力の限界をどこに置くかというのが、福一で崩壊した。あの技術大国日本でもあんなことが起こったんだから、うちら無理、だから脱原発」w
2014-07-19 20:08:58中野弁護士:ドイツの裁判では、乗っ取られたエアバスが原発に落とされた場合でも大丈夫だという基準がある。その後A380がデビューしたら、それだけで差止訴訟が勝訴した。そして福一の後、そういうのはきりがないからやっぱりやめましょうという行政の判断が出た、という経緯。
2014-07-19 20:11:28中野弁護士:ドイツでは、70〜80年代に住民側の弁護をしていた弁護士が、原発事業者側に何人も移っている。そういう弁護士は、ドイツの原発はここまで過酷な司法判断を経ているから安全なんだ、という判断で宗旨変えしている。日本とはまるで違う状況。
2014-07-19 20:13:15澤井さん:中野弁護士と同じ時期にオーストリアに視察してきた。ツベンデンドルフ原発は78年、燃料運びこむところまで来て国民投票やって、僅差で敗北。与党も野党も原発肯定だったがひっくり返されて凍結。そこから政治が動いて、99年には核兵器を含めて放棄を法律で決めた。
2014-07-19 20:16:49澤井さん:しかしツベンデンドルフ原発は今も現存している。政権が変わって法律変わって再稼働できるようにという担保。これ以上ない訓練施設としてヨーロッパで重宝されている。一方反対派はプラントの中で毎年パーティーをやっている。大間でもパーティーしましょう!(万雷の拍手)
2014-07-19 20:18:46