青×紫 (きらりん×紫那)

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紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *1 俺は安田章大。 小さい時から一緒に過ごしてきた奴と付き合っている。 遠距離やけど、同じ幼なじみの信ちゃんが近くおるから大丈夫やろ。 仕事も忙しく、あまり彼女に構えていないけど、俺はあまり心配していなかった。

2014-07-08 22:00:38
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*2 でも、たまーにかかってくる電話は嬉しかったりする。 あいつ自身では気づいてないけど、 ほんまに寂しい気持ちの限界までこんと連絡してこん。 そやのに、すぐに我慢する。 もう少し頼って欲しい。 だから、ちょっとしたお願いでも聞きたくなる。

2014-07-08 22:08:33
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *3 久々に電話かけてきたあいつは 「歌を歌って欲しい」って言ってきた。 俺の頭に浮かんだ曲は、わたし鏡。 「はよ逢いたい」 俺は電話を切ると、遠くに居るあいつの元へ向かった。

2014-07-08 22:15:49
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*4 マンションのエレベーターを待つ時間さえももったいない。 階段で駆け上がる。8階まで。 1段飛ばしから2段飛ばし・・・ 早く。早く。会いたい・・・ ピーンポーン 『はい?』 「ちゃんと来たよ。」 『し、章くん。』 ギュッ 「会えた。」

2014-07-08 22:23:11
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *5 思わず彼女を抱きしめる。 「章くん…会いたかった」 「俺も」 キスしようとした時、彼女の携帯が鳴った。 「あ、信ちゃんだ」 「もしもし。今?章くん来てくれてるの‼︎ …今から?うん。聞いてみる」 信ちゃんと3人で飲みに行くことになった。

2014-07-08 22:31:22
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*6 「お!こっちや!」 呼び出されたのはいつもの居酒屋。 ここは、先週信ちゃんと飲んだ場所。 あの夜のこと。 はじめは確かに酔ってた。 でも、私は章くんを裏切った。 【何も覚えてない。】 ってこのになってるけど、ちゃんと覚えてる。 キスのこと。

2014-07-08 22:41:35
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *7 いつも通り3人で飲むけど、なんか彼女の様子も、信ちゃんの様子もおかしい。 「…なぁ、2人ともどないしたん? なんかおかしない?」 「え?そ、そんなことないで。なぁ」 「う、うん。なんでもないよ。 章くんもっと飲も?」

2014-07-08 22:45:46
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*8 あの夜のこと。 俺だけの秘密。 それだけで良かったのに。 目の前にすると感触が蘇ってくる。 唇柔らかさ、息遣い、全てが鮮明に。 「もっと飲もう!ってお前弱いやん!」 『強くなったもん!』 でも。こんな仲良いの見せつけられると何も言えん。

2014-07-08 22:55:34
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *9 「…悪い。俺帰るゎ」 「信ちゃんなんで?」 「章大せっかく来てくれたんやから2人で飲みーな。」 「信ちゃん…」 …なんか嫌や。 なんか胸騒ぎがする。 信ちゃんが帰って俺ら2人。 「なんで信ちゃん止めたん?」 「なんでって…」 「なんかあったやろ」

2014-07-08 23:00:21
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*10 「別に、、この間飲んだだけ。」 出た。 下唇を噛む癖。 昔から一緒やから知ってる癖。 これは嘘ついたり、隠し事ある時の癖。 「なぁ。ちゃんと言ってくれへんか?」 そばにあった、こいつの手を握る。 優しく。落ち着かせるように。

2014-07-08 23:07:44
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *11 「ごめん…酔っ払ってて… 信ちゃんと…キスしちゃった…」 「うん」 「ごめんなさい…」 「行ったらええやん」 「…え?」 「信ちゃんとこ行ったらええやん。 好きなんやろ?」 「違っ 「はよ行けや‼︎」

2014-07-08 23:14:05
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*12 「待って!話し聞いて!」 「お前の話しなんか聞きたくない。 はよ行けや。いや。俺が行くわ。」 お会計には十分すぎるぐらいのお金だけ置いて出て行ってしまった。 「…章くん。」 不安、後悔、 そして、 頭によぎる【別れ】の言葉。

2014-07-08 23:19:17
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *13 私はあの人に電話をかけた。 「はい」 「あのっ、あのね、章くんが…」 「わかったから、落ち着け。 とりあえず行くわ。今1人か?」 「うん…章くん帰っちゃったし…」 「わかった。ちょっと待っとけ」 私は信ちゃんが来るのを待った。

2014-07-08 23:24:37
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*14 【30分の間に一体何が?】 その疑問だけが頭の中でグルグル回る。 「うっ、章くん…」 さっきの席で泣いてる。 涙を見るとな? 愚痴を聞くとな? 無性に言いたくなる言葉があるねん。 【俺んとここいや。】

2014-07-08 23:29:13
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *15 「…来たで」 「信ちゃん… 章くん…怒っちゃった。 当たり前だけど…どうしよう…」 「…なぁ、もう俺のとこ 「なんで?」 「…え?」 「なんで私にキスなんかしたの? 章くんいることわかってるのに… なんで? …信ちゃんのせいだよ」

2014-07-08 23:33:37
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*16 「え?覚えてないんちゃうん?」 「覚えてる。ちゃんと。でも!!忘れたかったの。」 覚えててくれて嬉しかった。 そやけど、こんなにも苦しい。 「ねぇ。信ちゃん、私、もう無理なのかな?」 あまりにも綺麗に泣くから見惚れてしまう。 「大丈夫。」

2014-07-08 23:41:12
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *17 「章大とちゃんと話して来い。 今回のことは俺が悪かった…。 お前はなんも悪ない。 章大もわかってるはずや。 ちゃんと話したら、伝わる。 …俺が惚れた女や、大丈夫。」 「…信ちゃん。私行ってくる‼︎」 あいつの背中を押す事しか出来ひんかった。

2014-07-08 23:47:15
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*18 ほんまに損な役回り。 付き合い始めたきっかけも、、、 確か、俺が背中押したんやっけな。 コトン 「え?」 「俺からのサービス。」 店の親父から出された熱燗。 「ありがとう。」 酒は強い方やけど、 これは沁みる。 心の底から。

2014-07-08 23:50:52
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *19 「おっちゃん、ありがとう」 そろそろ帰ろうと店を出ると章大が居た。 「あいつは…?」 「ごめんな、信ちゃん。」 「…」 「俺信ちゃんの気持ち知っててん。 ずっとあいつのこと見とったもんな。 でも俺ら幼なじみやし、手出されへんやろて安心してたゎ。」

2014-07-08 23:56:19
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*20 「いや。今回は俺が悪いから。」 「でもな?信ちゃん。あいつの初恋の相手は信ちゃんなんやで。」 「所詮、初恋や。終わった話し。」 「俺、心のどこかで怖かった。信ちゃんにとられそうで。でも、幼馴染やしって言い訳してて、それで・・・」 「もう、ええ。」

2014-07-09 00:01:38
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *21 「もうええ。 今あいつが好きなんはお前や。 その気持ち無理くり殺して俺のとこ来られても嬉しないて。」 「でも信ちゃんかてあいつのこと 「章大‼︎ お前しかおらんねん。あいつ幸せに出来んの。 キスしたとき、お前の名前呼んどった。 俺じゃあかんねんて」

2014-07-09 00:06:21
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*22 俺じゃどうあがいても無理なんや。 あいつの全て章大、お前のやねん。 「もう、どうにも太刀打ちできひんねん。だから、もう泣かせるな。」 「信ちゃん。」 「早よ行け!章大のことやで待たせてるんやろ?あいつのこと。」 「信ちゃん。ありがとう。」

2014-07-09 00:10:35
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *23 章大が去ったあとも、しばらくそこから動けんかった。 十年以上好きやった女。 十年以上一緒におった章大。 その2人を繋げたんも、傷つけたんも俺。 これでええねん。あいつらが笑って過ごせるなら。 俺は気持ちを断ち切るように、あいつの番号を消した。

2014-07-09 00:15:16
きらりん@エイト妄想垢 @akr_087

青×紫 きらりん×紫那*24 走った。ただひたすら走った。 あいつが待ってる。 打ち明けてくれた時に話しを聞いてたら、ここまでなってなかったはず。 せやけど。 怖かってん。 あいつの口から『信ちゃんが好き。』って聞くのことが。 それなら自分から手放した方がいいって…

2014-07-09 00:20:06
紫那@妄想垢 @8er_story84

青×紫 きらりん×紫那 *25 階段を8階まで駆け上がる。 エレベーターなんて待ってられへん。 部屋に着くと扉を叩く。 「はい。章…くん」 彼女を強く抱きしめる。 「ごめん。突き放してもうて。 俺、お前やないとあかんねん」

2014-07-09 00:25:56