童話『おおきなかぶ』日本語版の残念なところ。

福音館から1966年に出た、ロシア童話の邦訳絵本『おおきなかぶ』。もはやそれがロシア童話だとは思われないくらいに普及しているでしょうけど…ココに大きな落とし穴がありまして。 ※以前、東京六本木のベラルーシ料理専門店「ミンスクの台所」の女性店主に伺った話も参考にしています。
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ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

童話「おおきなかぶ」。あの巨大カブが抜けなかった理由 huff.to/1AxRbjb @HuffPostJapan >佐藤忠良画伯による超定番絵本には非常に残念な誤りがある。ロシアの原作の「かぶ」は、ボルシチの材料である赤カブ、つまり「ビート(テンサイ)」だ(続く)

2014-07-31 01:53:56
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)童話『おおきなかぶ』は1966年初版。「誤り」というと画伯に失礼かも知れない。半世紀近く前の初版時にはロシアではメジャーでも日本でビートは誰も知らない野菜だし、それよりは身近だった蕪に翻案した可能性もある。しかし、そのために物語の根幹を揺るがす、更なる過誤を生んだ(続く)

2014-07-31 02:00:32
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)絵本『おおきなかぶ』の過誤は大きく言うと2つ。ひとつは、カブの色が変わってしまった。ロシア原作のビートは別名「血蕪」と呼ばれるほど赤い。ロシア名物「ボルシチ」の赤い色こそ、材料であるビートの色。ココを白い蕪にしたため、日本の後発絵本でもあまり考えず白くするようだ(続く)

2014-07-31 02:08:35
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)絵本『おおきなかぶ』のもうひとつの深刻な誤り。日本のアブラナ科アブラナ属「カブ」は、畑でその大半が地上にある!蕪の下、尻尾のように細い部分が地下に伸びているのだ。 livedoor.blogimg.jp/take4700/imgs/… blog-imgs-38-origin.fc2.com/b/i/m/bimikyus… (続く)

2014-07-31 02:16:02
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)『おおきなかぶ』の根幹である「地面に埋まって抜けない」が成立しない。なんせ「抜けちゃってる」に等しいのだから。対してビートは相対的ではあるがもっと「埋まっている」blog-imgs-47-origin.fc2.com/s/u/k/sukisuki… kura2.photozou.jp/pub/517/106651… (続く)

2014-07-31 02:21:47
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)で、ロシア語の原題『Репка』で検索してみると、やはりアカザ科のビートらしき赤ないし黄色で描かれているし、英語『The Giant Turnip』であっても同様だ。しかもその地面の「埋まり方」が存外正確なのも興味深い。恐らくそれくらい身近な野菜なのだろう(続く)

2014-07-31 02:27:52
ふりーく北波(Hideyuki KITABA) @nami_happy

(承前)それに対し最初の福音館の絵本『おおきなかぶ』をはじめ、後発の様々な絵本やWeb公開されている同人的なものに至るまで、日本のカブなのに深く埋まっている…という事態を生んでいたり…いやまあ…どうでもいい話ではありますが。

2014-07-31 02:31:55