「ヌーヴェルヴァーグ」と「明るい農村」の意外な関係

長谷正人氏の書き込みを、個人的な備忘のためにまとめました。
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長谷正人 @mtokijirou

日本の初期テレビについて調べていたら「テレクラブ」という言葉に出くわした。文部省の報告書のなかだよ。仏の農村地帯でやってたシネクラブ運動がうまくいかなくなって1953年にテレクラブ運動が生まれる。農村向け番組を放送して、農村で集団視聴して議論する。それをユネスコが日本でやれと。

2014-08-07 18:15:00

【参考】西本三十二,1958,「ユネスコ国際会議に出席して : テレビ教育を中心に(所感と報告)」『国際基督教大学学報. I-A, 教育研究』5: 248-264.

《テレ・クラブというのは一九五〇年に、フランスの農村で試験的に実施して、かなりの成績をあげた。そこでユネスコ本部では、日本とイタリアで実験することになり…》(西本 1958: 250)

長谷正人 @mtokijirou

日本ではテレクラブなんてむろん言わずに「テレビ集会」と呼ばれ、文部省とNHKが協力して1956年に全国64か所の公民館で実施された。

2014-08-07 18:20:41
長谷正人 @mtokijirou

そのテレビ集会のために制作された番組が「伸びゆく農村」という13回シリーズの番組。のちにそれが「明るい農村」となる。つまりシネクラブ運動はフランスではヌーヴェルヴァーグを生んだが、日本では「明るい農村」を生んだってことになる。

2014-08-07 21:31:14