- tkatsumi06j
- 2823
- 0
- 0
- 18
"@kurararan: だから、私たちは素人らしく、「湯川遥菜さんを解放しろー」と言っていればいいのだ。カマトトぶるのも、ときには必要だ。 kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-301…" なるほど。では素人らしく、 ぶっちゃけてみるか。
2014-08-19 12:40:411.イラクの悪夢が再来するかもしれない。小泉政権時代、日本人の卑しい性質をまざまざと見せつけられた、あの悪夢が蘇りつつある。しかも、武力行使要件や武器輸出三原則を緩和し、米国の庇護下にあるイスラエルへの武器輸出を決めた史上最もタカ派で反イスラム的な政権下において。
2014-08-19 12:43:282.対イラク武力行使では、邦人3人が人質となったが、地元武力勢力との交渉によりこの3人は解放された。その時の日本の世論の下品には閉口するばかりだった。更に、3人の人質とは別に単独で現地入りしたある青年がいた。この青年を政府は保護できなかった。
2014-08-19 12:44:333.青年の斬首映像がネット上に流れた時、多くの日本人がこれを好奇の目で見、同胞の死亡を悼むどころかこれを愉しんだ。少なくとも、私には表層上にはそう見えた。良識ある”サイレントマジョリティー”があまりに”サイレント”だったから。
2014-08-19 12:45:064.この時から政府によって頻繁に使われるようになったのが「自己責任」という言葉だった。そして世論もこれに呼応した。「政府の警告を無視して行ったのだから「自己責任」。「国民の税金を使う必要はない」。こんな言葉がネット上で、リアルで、溢れた。
2014-08-19 12:45:355.そうしている間に、同胞の命が喪われた。だが、これも「自己責任」の一言で片づけられた。多くの日本人が政府の論調に同調し、「批判することこそが正義」というような風潮が蔓延した。日本人の卑しさを垣間見た出来事だった。
2014-08-19 12:46:156. 私のいう「悪夢の再来」とは、単に同胞が亡くなることではない。再び同胞が亡くなり、まざまざと、日本人の卑しさを目の当たりにする、そういう悪夢の再来だ。日本人の良心・良識を信じたいものにとっては、あれは悪夢以外の何物でもない。
2014-08-19 12:47:097.現在、シリアに潜入し、交戦勢力の一つに拘束された自称「民間軍事会社」最高経営責任者の男性の安否が懸念されている。一時は情報鵜が錯綜する中、処刑されたとの情報もあったが、確度のある情報として解放交渉が継続中であることが判明した。
2014-08-19 12:47:488.内戦状態のシリアに第三勢力が加わり更に混迷を極める戦場に単独(?)で現地入りした男性の行動や、自ら社名を「民間軍事会社」と名乗り、銃を携帯し、現地で交戦勢力の一部に加担する行為を行っていた(即ち参戦していた)ことは、問題視される。
2014-08-19 12:48:259.この男性の行動はあまりに軽率で、無配慮で、危機意識が薄弱で、イラクで最終的に殺害されたあの青年とその行動の問題の本質はあまり変わらない。「自己責任」とはいわずとも、「自業自得」といっても過言ではない。それほどに愚かな行動であった。
2014-08-19 12:49:1610.だがいかに頓珍漢で安直な行動をとっていたとしても、彼は彼なりの信念で、危険を承知で現地入りしたらしい。命の危険というリスクを承知での行動なら、それは尊重しなければなるまい。同時に、個人ではどうしようもできないこともある。
2014-08-19 12:50:0311.いかに無思慮かつ無謀な振る舞いであっても、いち国民であり、いち同胞である。その生還を願わないわけはない。そう思って真っ先に行動すべき政府の行動は鈍かった。およそ「いかなる状況にあっても国民の生命と財産を断固として守る」と宣言した首相率いる政府の動きとは思えなかった。
2014-08-19 12:50:4312.第二次安倍内閣は、新内閣発足直後に発生したアルジェリアでの日揮社従業員人質事件を教訓に、情報収集と安保政策の「司令塔」として、日本版国家安全保障会議(NSC)の創設を目指し、これを実現した。NSC設置後第一号の邦人人質案件となった今回、NSCはどう機能したのか。
2014-08-19 12:51:1413.報道されている内容のかぎりでは、日本政府(外務省)が行ったの対応は、現地(ヨルダン)に対策室を設置することだった。その対策を通じて解放交渉が実際に行われているのかは定かではないが、政府は武装勢力には直接接触していないという。なので、何をしているのかさっぱり見えてこない。
2014-08-19 12:51:4214.イラク人質拘束事件の後、今度はアフガンで邦人記者が拘束される事件があった。当時日本政府はインド洋の給油支援を通じて米軍の自衛権行使を後方支援しており、敵勢力に拘束されたら命の保証はなかった。この時も日本政府は表面では動かず、現地武装勢力間の交渉により人質は無事解放された。
2014-08-19 12:53:2615.イラクといい、アフガンといい、シリアといい、政府はなぜ正面から堂々と交渉できないのか。そういう立場にないからである。いずれの交戦地域においても、日本政府は現地交戦勢力と敵対する位置にある。なので交渉は「敵」との交渉になるため第三者を介するしかないのが実情なのである。
2014-08-19 12:53:5216.本来、憲法九条を楯に平和外交を展開してれば、「敵」との直接交渉を迂回して第三者に委ねる必要など生じる筈がなかった。しかし、日本政府は様々な理由で国策として「敵」に回ることを選択してきたため、全ての交渉において当事者となる能力を失ったのである。
2014-08-19 12:54:3717.イラクでは有志国連合軍側に与し、アフガンでは自衛権に基づく武力行使に参加し、シリアに対しては長年経済制裁を行ってきた。どの国においても、どの勢力にとっても、日本は友好国ではないのである。ここにまず政府としての失策の責任がある。
2014-08-19 12:55:0718.その上で、その「敵」勢力により日本国民に危害が加えられようとするとき、これを守る外交力も手段も持たないのである。そこで、集団的自衛権の行使容認を通じた、武力行使要件の緩和により、邦人救出を実現する、という与太話が出てくる。
2014-08-19 12:55:3619.元々は各勢力と敵対するという政府の失策によるひとつの必然的結果なのに、それで国民に被害が及ぶ段になったら、憲法上疑義のある武力を行使してでも救出するということなのである。まさに有難迷惑しかない。自国の正義を振りかざすお題目に邦人救出という大義を据えているだけである。
2014-08-19 12:56:0320.その上で、ろくな国民的議論もなく、各種法整備を前提として日本版NSCなる「ハコモノ」を作り上げ、無能な政治が優秀な官僚を政治主導で統制するという幻想を具現化したが、いざ有事となった時に全く機能していない現状がある。
2014-08-19 12:56:5321.現政府の罪深さは、まさに幾層にも重なっているリスクが生じる立場を現出させ、そこでリスクが起きても対処できる実質的な体制を整えずに、「断固として国民の生命と財産を守る」と公言して憚らないのだから。
2014-08-19 12:57:2122.ハッキリいうが、これで仮に第三者を通じた交渉が成功して人質が解放されたとしても、それは政府として当たり前のことをしただけのことである。自らリスク要素を作り出しておきながら、そのリスクの中で行動を制約される国民が危険に晒されたのだから、これを救い出すのは国家の義務でしかない。
2014-08-19 12:58:38