Cl_X(X∩A)=X∩Cl_Y(A)のAとしてXを選んでみても、X=X∩Cl_Y(X)、つまりX⊂Cl_Y(X)という当たり前の式しか出て来ない。じゃあ、Xの補集合を入れてみよう。空=X∩Cl_Y(X^c)、つまりX^cは閉集合と出る。すると結局Xは開部分空間に。ほんとに?
2014-08-22 21:39:13閉包バージョンの(a)→(b)が言えていたわけだが、逆もOKだ。XがYで開かどうかにかかわらず、Cl_X(X∩A)⊂X∩Cl_Y(A)は証明済み。反対のCl_X(X∩A)⊃X∩Cl_Y(A)を示す。
2014-08-23 06:52:53Cl_X(X∩A)はXの閉集合なので、Yの閉集合Fを用いてX∩Fと表せるが、これはX∩(F∪(Y-X))に等しい(ド・モルガンで確認できる)。いまXはYで開なので、Y-Xは閉、したがってF∪(Y-X)も閉。
2014-08-23 06:53:22いっぽうX∩A⊂Cl_X(X∩A)=X∩FからA⊂F∪(Y-X)、両辺のYにおける閉包をとると、上記により右辺は変わらずCl_Y(A)⊂F∪(Y-X)、「X∩」をつけるとX∩Cl_Y(A)⊂X∩(F∪(Y-X))、右辺は先ほどのX∩FでありCl_X(X∩A)でもある。証明終。
2014-08-23 06:53:50.@tenapyon というわけで、いただいた演習問題の(a)と(b)は同値で、しかも(a)を開核ではなく閉包に変えたものも(b)(閉部分集合に変えるのではなく、開部分集合のまま)と同値、という結果になりました。
2014-08-23 06:55:52「XがYの開部分空間」という条件を外すと、A⊂Y-Xのときには開核が単純に切り取れるのだった。その意味で、(a)→(b)の証明に使ったA=XというのはA⊂Y-Xの対極に位置する、いちばんシビアな状況。もしかしたらA=Xで開核が単純に切り取れるなら、任意のAでもOKなのかも……
2014-08-23 08:15:06「もしかしたら」じゃないな、A=Xのときの(a)だけで(b)が言えて、(b)→(a)なんだから、その通りだ。
2014-08-23 08:18:16【まとめ】位相空間Yとその部分空間Xについて、「すべてのA⊂YについてInt_X(X∩A)=X∩Int_Y(A)」かどうかを調べたければ、X=Aのときだけ見ればよい。同様に閉包についてはX=Y-Aのときだけ見ればよい。これらはいずれも「XはYの開部分空間である」ことと同値。
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