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bois(ぼあ@ショックギョー演奏家) @du_bois
「メタファーとしての鬼」と僕は言った。あるいは概念としての鬼。 「そういうテーマで童話でも書けば」と猿が言った。 「実に」と犬が笑った。 「かっこう」とキジが鳴いた。 #春樹力の高い童話
🍣手巻ッキー寿司🍣 @magic_mackee
おばあさんが川で洗濯していると、桃が流れてきた。 そう、果物の桃。 見間違えかと思ったが、それは間違いなかった。 滑り台で遊ぶ子供のような動きでこちらへ向かってくる。 「やれやれ」 彼女は心の中でそう言った。 #春樹力の高い童話
ちゃっぴーの裏垢 @takky_ochappy
「記述し失ったメルツと七人の女優たちを巡る巡礼の旅」 ローラン的にはこうだろ #春樹力の高い童話
🍣手巻ッキー寿司🍣 @magic_mackee
「マッチ棒はいりませんか?」と彼女は言った。 「マッチ棒」ぼくは繰り返した。 赤子の指ほどしかないそれを彼女は手のひらでロールキャベツみたいに包みながらぼくのほうへ差し出してきた。 #春樹力の高い童話
一二三 @nunonofuku123
「春の野原を金太郎が一人で歩いているとね、 向うからビロードみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い熊がやってくるんだ。そして金太郎にこう言うんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に相撲をとりませんか?』って言うんだ。」#春樹力の高い童話
たられば @tarareba722
玉手箱を見つめていた。 まるで玉手箱が僕を見つめているのかと思うくらいに。 乙姫はどういう気分でこれを渡したんだろう。 葛藤はあったのだろうか。後悔は? 考えても仕方のないことが胸をよぎり、波音が僕の思考を遮った。 「オムツを買わないと」完璧に。200%。 #春樹力の高い童話
Ryojin Sasaki @ryojin_s
色彩を持たない裸の王様と、彼の巡礼の年 #春樹力の高い童話
Ryojin Sasaki @ryojin_s
1973年のヘンゼル & ねじまき鳥グレーテル #春樹力の高い童話
Kiyoshi Hara 🥓 @discardedbacon
「昔ハーメルンの町に鼠を捕る男がやってきたんだ。」「笛を吹く男ね、どこかで会ったわ」「そう。男は約束通りにネズミを殺したんだけど、町の人は報酬を払わなかった。腹いせに男は子供たちを連れてった。」「どこに行ったのかしら?」「さあ。とにかくひどい話さ」「ひどい話ね」#春樹力の高い童話
ヤマケン(山学校の) @gcyn
僕もいろいろと話をしたけれど、たいしたことは何ひとつ話さなかった。話すべきことはべつに何もなかった。 本当にそうなのだ。 話すべきとこなんて何もないのだ。 #春樹力の高い童話
ヤマケン(山学校の) @gcyn
その夜、僕は鬼を退治した。そうすることが正しかったのかどうか僕にはわからない。でもそれ以外にどうすればよかったのだろう? #春樹力の高い童話
ヤマケン(山学校の) @gcyn
グリとグラは四ツ谷駅で電車を降りて、線路わきの土手を市ヶ谷の方向に歩いていた。五月の日曜日の午後だった。 #春樹力の高い童話
tominion @tominion_
「幸せの青い鳥」 彼はウィスキーのグラスをテーブルに置き語りはじめた。「幸せの青い鳥は誰にでも見つけられる。裕福な大企業の社長でも、夫に不満を持つ主婦でも、路上で暮らす乞食でも、そうだね、もちろん君でも。ただ、誰もそこに鳥たちがいるのに気がつかないだけなんだ。」#春樹力の高い童話
co @co009
キジはきびだんごを齧ってしまってから、ひどく腹が減っている事に気づいた。 鬼ヶ島に行く前には何を食べようかと考えた。スパゲッティにしよう、とキジは思った。 #春樹力の高い童話
山口 亮 @d_tettu
やれやれ、晩秋の森に何をしに行くんだろうと赤ずきんは思った。 赤ずきんは小さくため息をつき、オオカミの森に足を進めた。母の願いには静かに従うこと。それが彼女のささやかな行動規範だった。 「オーケー」。赤ずきんは努めて明るく声を出してみた。 #春樹力の高い童話
ʇɥƃıluooɯ ǝıʇɐs 𖥶 @tsatie
二匹の蟹の子供たちは青白い水の底にやって来て言った。『クラムボンは笑った。』『クラムボンはかぷかぷ笑った。』『クラムボンは跳て笑った。』『クラムボンはかぷかぷ笑った。』上の方や横の方は青く暗く鋼のように見える。 #春樹力の高い童話 あかん、ほぼそのままやん。ごめんね宮沢賢治さん。
zappu @oimodon
「僕の方が速く走れると思うんだ。」 「君、それ本気で言ってるの?」 「もちろん。」 「じゃあ、競争でもしてみる?」 「悪くない。」 キツネがやって来て小さく咳払いして言った。 「それで、ふたりのゴールは一体どこだい?」 「あの山のふもとさ。」 #春樹力の高い童話
タック二階堂 @tak_nikaido
いつのことだったか、そんなことはここでは大きな問題ではない。ただ、僕らの間に流れる形而上的な川の流れに乗って、その桃が流れてきたことだけが、厳然たる事実として横たわっていた。 「ねえ、君わかるかい。この桃にどんな意味があるんだろう。切ったら嬰児が出てくるとか」 #春樹力の高い童話
ぬぅ @deltanu31
その靴は彼女の足に寸分違わずぴったりだった。まるでどこかの親切な魔法使いが彼女のためにあつらえたみたいに。 「君をずっと探していたんだ」 「知ってる」 「あの舞踏会の夜から、一日だって君のことを考えなかった日はないよ」 「ほんとうの事を言うとね、私もなの」 #春樹力の高い童話
山口 亮 @d_tettu
クマが隣で静かに眠っている。金太郎はその暖かさを、まるで湖の底に静かに沈んでいた宝物のように愛しく思った。 僕は現実の空気をうまく震わせることができるだろうか? 頭の中で幾つかの文句を呟いて、その中から一つを選んだ。 「クマ、相撲だ」 #春樹力の高い童話
meg @meg_teatime
うさぎはとても急いでいた。 時計の長針が短針を追いかけるみたいに。 だからアリスが自分をじっと見ていたことにも(まるで)気がつかなかった。 彼は赤の女王の下へ走った。まっすぐに。 #春樹力の高い童話
17851 @inabadrop
そのメタファーとしての鼠はバーカウンターでうまそうにビールを飲みながら、僕に微笑んだ。 鼠『あのときは、ありがとう』 僕『それで君は救われたのかい?』 鼠『救われたさ』 鼠は僕が昼に挙げたおむすびに感謝しているようだった。 おむすびころりん #春樹力の高い童話
ヤマケン(山学校の) @gcyn
「しかしもったいないね。いくら泥の舟だからって何も川に沈めることはないんだ」 「保険がかかってるから大丈夫なんですよ」と僕は言った。 「自殺の場合は駄目でしょう、いくらなんでも」と文学は言った。 長い間、僕は自分が五反田君を殺してしまったような気がしていた。 #春樹力の高い童話
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コメント

ママリじろう @parariqa 2016年1月10日
天才しかいないし ピース
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