【空勇】銀の十字架

学園ヘヴン2 空也×勇気。 バッドエンドです。 誰にでも優しい空也さんに焼き餅を焼いた勇気の話。
0
ゆん @mboxtw3

で、今日の妄想。猟奇モード入ってるのでバッドエンドなんだけど、犠牲者は空也さんでした。 本当の意味でのバッドエンド。メリバでもなく、本当にバッド。

2014-08-21 19:11:35
ゆん @mboxtw3

メリバならともかく、本当のバッドだからそのネタ垂れ流すのもどうだろう、とかこないだの智勇ネタも語り終わってないじゃん、とかあるんだけど、苦手な人ならスルーしてくれるよね、とか勝手に思いこんで良いかな……(つまりは誰かに話したい)

2014-08-21 19:15:31
ゆん @mboxtw3

艦娘の休憩中に少しだけ垂れ流す。内容がアレだから今回は概要で……なればいいけど。 時間軸は恋愛ED後。つきあい始めたあとの話で、それなりに時間が経っている頃。 少しずつ少しずつ、勇気の様子が可笑しくなっていく。でも誰も気付かない。

2014-08-21 19:31:12
ゆん @mboxtw3

毎日一緒で、毎日いちゃいちゃしてて。誰もが仲良しだなって思って、誰も二人の間に亀裂が入ってる事に気付きもしなかった。本人達さえも気付いてなかった。けれどその歪みは時間を追うほどに広がっていく。 すべての始まりは、些細な事。勇気の焼き餅から。

2014-08-21 19:32:35
ゆん @mboxtw3

空也さんは困ってる人を見捨てない。どんな人でも友達になる。みんな大好きで、みんなに優しくて。そんな空也さんが好きだけれど、やっぱり心のどこかで嫉妬するんですよ。 好きな人が自分以外の人に好き、って言う。それは小さな小さな棘となって勇気の心に突き刺さってた。

2014-08-21 19:34:00
ゆん @mboxtw3

その棘は小さすぎて、痛みも感じないほどで、だから勇気は気付かなかった。 たまに空也さんに拗ねてみせたりするけれど、それはじゃれ合いの延長だと思ってた。 だってそんな空也さんが好きなんだから。誰かに冷たい空也さんなんて空也さんじゃないって思ってる。

2014-08-21 19:35:00
ゆん @mboxtw3

自分も構って欲しいけど、でも誰かの世話をする空也さんを見てるのも好きで、一緒に手伝ったりするのも好きで。でも、ってそんな小さな小さな不満が少しずつ時間を掛けて勇気の心を歪ませていくんですね。そうして、気が付いた時にはもう手遅れ。歪んでしまった心は、もう戻せない、。

2014-08-21 19:36:24
ゆん @mboxtw3

勇気が一番気にしてたのは実は弐乃助。何故なら空也さんが一番構う人だから。 弐乃助はたまに物凄い拗ねて、困らせて、その度に空也さんは弐乃助を追いかける。勇気を置いて行ってしまう。 仕方ないと諦めても、でも自分より優先するそれが気に入らない。

2014-08-21 19:39:01
ゆん @mboxtw3

その気持ちは勇気自身も気が付いてないのです。だから躊躇う空也さんの背中を押してしまう時もあって。 空也さんとのデートを邪魔されたり、予定を狂わされたりしてたけど、でも大切な人を大事にしたい空也さんは応援したい。そう本人は思ってた。

2014-08-21 19:40:05
ゆん @mboxtw3

そして時間が流れ、ある時。勇気は高東さんに言われるんです。「朝比奈、最後に笑ったのはいつですか?」って。 その質問の意味を勇気は理解出来ない。何故なら、毎日面白可笑しく過ごしていたから。 空也さんと一緒に笑って、騒いで、楽しい毎日のはずなのに、って。

2014-08-21 19:41:21
ゆん @mboxtw3

だから「笑ってますよ?」って答える。でも、高東さんは「あぁ、言い方が悪かったですね」って言うんですよ。 「朝比奈、貴方は心からそれを『楽しい』と思っているのですか?」って。 高東さんは勇気に酷い違和感を感じてた。勇気は笑ってる。けど、『笑ってない』。

2014-08-21 19:42:36
ゆん @mboxtw3

けれど、訪ねてから高東さんはまずい、って思うんですよ。その質問をした時勇気の顔色が変わったから。 あぁ、本人は気が付いていなかったのか、って。そして『余計な事』に気付かせてしまった、って。 勇気の笑顔は偽物だった。貼り付けた笑顔。けどそれを自覚してなかった。

2014-08-21 19:43:55
ゆん @mboxtw3

そして、自覚させてしまった気持ちは、勇気の歪んだ心を加速させていく。 『それ』を知ってしまったから、辛うじて保っていたバランスが崩れてしまうんですね。 自分の中にある嫌な物、それが次から次へと溢れ出して、勇気を責め立てる。 空也さんが笑うのが嫌。自分だけを見て、って。

2014-08-21 19:45:48
ゆん @mboxtw3

そんな本心と、でも優しい空也さんが好きな自分と。勇気はその板挟みになる。 心は摩耗し、疲れ果てていく。現実と、空想との区別が付かなくなり、そして最後には自分が何をしているのかさえ、わからなくなっていくんです。 ただ、勇気を動かしているのは空也さんが好きって気持ちだけ。

2014-08-21 19:47:25
ゆん @mboxtw3

苦しくて、苦しくて、そこから逃れたくて。なんとか自分を保とうとしてた勇気だけど、それがとうとう折れてしまう。 誰かに優しくする空也さん。自分はこんなに苦しいのに、貴方はそれでも『誰か』に手を差し伸べるの?って。 弱った勇気にはもうその気持ちは止められない。

2014-08-21 19:49:10
ゆん @mboxtw3

誰にも空也さんを渡したくない、って勇気は駆け出すんですね。 もう嫌だ、って。そうして暴走をする心のまま、勇気は走り出す。その手にナイフを持って。 向かう先は当然空也さんの所。わからなくなった勇気はその心のまま、空也さんにナイフを突き刺すのです。

2014-08-21 19:50:49
ゆん @mboxtw3

勇気が正気に戻るのはその後。でも、自分が何をしているのかすぐには理解出来なかった。 赤く染まる自分の手。そしてその手が握るナイフの刃は、空也さんの身体に深々と突き刺さってて。 どうして?って何をしているのか本当にわからなかった。

2014-08-21 19:52:03
ゆん @mboxtw3

驚いて固まってる勇気に、空也さんは優しく笑うんです。「すまない」って笑いながら。 「勇気、君はこんなにも追いつめられていたんだね」って。身体を刺されたまま、それでも空也さんは笑うんです。自分の血で染まった掌で、勇気を撫でてやりながら。

2014-08-21 19:53:39
ゆん @mboxtw3

固まった勇気は空也さんに何も言えなかった。言いたかったけど、「違う」ってそれしか言えなくて。 刺したかったわけじゃない、傷付けたかったわけじゃない、自分でもどうしてこんな事したのかわからない。ただ、空也さんを誰にも渡したくないって、ただそう思っただけで。

2014-08-21 19:54:38
ゆん @mboxtw3

言い訳をしたいのに、何も言葉が出てこない。首を振って「違う」ってそれだけを繰り返して。それに空也さんは「いいんだ」って言うんですよ。 「俺の命を勇気にあげるよ。……それで君の心が晴れるなら」って優しく告げるんです。もう息も絶え絶えになりながら。

2014-08-21 19:56:00
ゆん @mboxtw3

身体に突き刺さったナイフに気付いて、驚いて勇気がそれ引き抜いちゃうんですね。本当はこれいけない事で、ナイフが栓の代わりになっているから、引き抜いたら出血して、そのショックで死んでしまうんですよ。だから刺されたらそれを身体に刺したままにしてなきゃいけない。それなら助かるから。

2014-08-21 19:57:55
ゆん @mboxtw3

そうしてそれの所為で空也さんは命を落としてしまう。最後に「それでも君を、一番に愛していたよ」って言葉を残して。 ナイフを抜いた事で勇気は返り血を浴びて、身体を赤く染める。倒れてしまった空也さんのその傍で、力なく座り込んで。 そうして、発狂するんですね。耐えられなくて。

2014-08-21 19:59:42
ゆん @mboxtw3

好きな人を自分の手で殺した事、そして赤く染まった世界に取り残されて。 正気に戻った勇気にそれらが一気に押し寄せて、まだ子供の勇気がそれに耐えられるはずもなくて。 そうして、悲鳴をあげた勇気は空也さんを刺したナイフで自分を刺してしまう。後を追うような感じ。

2014-08-21 20:01:17
ゆん @mboxtw3

この話はそれでお終い。二人ともすれ違ったまま命を落としてしまう、救いのない完全なバッド。 そしてオマケに救いがないのは、死んだ二人の第一発見者が高東さんだって事。 彼は大切な二人を一度に亡くしてしまうんですよ。救えなかった、罪悪感を抱えて。

2014-08-21 20:02:49
ゆん @mboxtw3

空也さんは狂っていく勇気に最期の最後まで気付けなかった。その迂闊さが空也さんで、救いを求めるシグナルを空也さんが拾えたなら、この結末は訪れなかった。 だから空也が気付けないそれを高東さんは教えてあげたかった。

2014-08-21 20:04:21