『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください』

ピースあいち公式 @peaceaichi

おじいちゃん「将校は、アメリカ兵が喜ぶから千人針とか寄せ書きの日章旗を持ってこいと言った。アメリカのためにそんな大切なもの持って行けるか！と全部燃やして何も持たずに山を下りたよ。缶詰を食わしてくれたんだが、腹をこわしてしまった。」Ｗくん「いきなりおいしい物食べちゃだめなんだ！」

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おじいちゃん「4月いっぱいで敗残兵となり、5、6、7、8、9、10、11月末まで7か月間も山の中にいたんだ。800人いたバリテ峠の守備隊で、生き残ったのはおじいちゃんたち6人だけだった。」Ｗくん「えーっ！800人が6人になったの！よく生き残れたね。戦争って、こわい.....。」

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Ｗくん「アメリカに捕まったんだね。」おじいちゃん「最初は溝作りをやらされた。しんどくて休んでいると、アメリカ兵が来て『ヘイ、ジョー！』としかるんだ。でもなるべくさぼっていたよ。」Ｗくん「アメリカ兵、こわくないの？すごいねえ。」おじいちゃん「その後、コンボイの運転手になったんだ。」

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Ｗくん「いつ日本に帰ってきたの？」おじいちゃん「昭和20年12月末から捕りょ生活を始め、21年11月末に氷川丸という船で帰ってきた。フィリピンから最後の引きあげ船だった。行き先を教えられず不安だったが、名古屋港に着いてうれしかった。」 pic.twitter.com/e46WnuUjzu

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明日は、奇跡的な生還を果たしたおじいちゃんが、日本の土を踏んでからのお話を。

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戦争と平和の資料館ピースあいちです。『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください』のご紹介も、今夜が最終回です。 800人の部隊からわずか6人で生還したおじいちゃん。引き揚げ船氷川丸に乗って、フィリピンから名古屋港に着きました。

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おじいちゃん「復員の手続きで、部隊名と自分の名前を書いて出したら、係員が『えーっ』とすごく驚いた。全員死んだはずだ、初めての生かん者だって。そこで初めて部隊が玉砕したと知った。300円と軍服とオーバーときっぷをもらった。翌日に列車で家に向かった。」

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おじいちゃん「300円はすごくたくさんもらったと思っていたが、途中でみかんが一盛30円で売られているのを見ておどろいた。たったそれだけか。あんな思いをして、ようやく帰ってきて、みかん10盛りなのかってね。」 pic.twitter.com/WI6oXqtQVL

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Ｗくん「家族はなんと言ってくれたの？」 おじいちゃん「連絡なしで『ただいまー』と入っていった。お袋さんが一人で家にいて、『うわーっ』と声を上げて喜んでくれた。てっきり死んだと思ってたんだって。」

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おじいちゃん「兄きと弟は先に生きて帰ってきているぞ、と教えられた。戦争にとられた兄弟３人が帰ってくる家はとてもめずらしかったんだ。」 Ｗくん「すごい兄弟だ。」

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この聞き書きの最後、『おわりに』と題された、Ｗくんの感想です。 「おじいちゃんは笑って話してくれたけど、本当は何か話していないところがあると思います。すごくつらかったことはたくさんあると思います。だって周りで人がばたばた死んでいるわけです。それほど楽しくはいれないと思います。」

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（つづき）「『殴り込み』なども命がけです。全部命にかかわります。最前線で一緒に戦った仲間のうち、８人いや６人しか残らなかったのです。自分の友達や部下たちがたくさん死んでいるのです。本当にむごいです。戦争は。ぼくは金沢に帰ってから、おじいちゃんに手紙を書きました。」

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Ｗくんの、おじいちゃんへの手紙。 「おじいちゃんは本当に死ななくてよかったです。生きていてありがとうございます。もしおじいちゃんが死んでいたら、ぼくは生まれてこられませんでした。本当に感謝しています。」 そして、おじいちゃんに戦争についてどう思っているかたずねました。

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すると返事が来ました。 「戦争はぜったいしないことです。戦死された方々は本当にお気の毒です。戦争はしないで、上手に解決することが一番いい。」

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「ぼくはおじいちゃんに賛成です。戦争は二度とあってはいけないと思います。おじいちゃんに話をたっぷり聞かせてもらって、戦争がどんなに大変でひどいかよくわかりました。またきかせてもらって戦争について知っていきたいです。聞けなかった所もちょっとずつ聞かせてもらえたらいいなと思います。」

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四日間にわたってご紹介してきた、Ｗくんとおじいちゃんの戦争体験聞き取りインタビューも、これでおしまいです。生々しい戦場の体験を、目に浮かぶような鮮やかな言葉で語るおじいちゃんと、一心に聞き入るＷくんの様子が大変印象的でした。３１日まで、当館１階ロビーでご覧になれます。是非どうぞ。

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そして、当アカウントのフォロワーの皆様にはおなじみの『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください』が、戦後70年のこの夏、とうとう素敵な本になりました！当館にはもちろん、もう本屋さんの店頭にも並んでいるんですよ。 pic.twitter.com/JvjTbTjw8t

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ご存じない方のために、改めてご紹介しますね。これは、小学校5年生の湧太郎くんが90歳のおじいちゃんに聞いた戦争体験のアルバムです。ピースあいちに持ってきてくださった一冊のスケッチブックを、当アカウントでご紹介したのが始まりです。 togetter.com/li/711542

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皆さんのためにちょっとだけ中身をお見せしちゃいますね。イラストもたくさん入って読みやすくなっています。そして、湧太郎くんの素敵な作品に加え、おじいちゃんが兵隊だった時代の歴史的背景を、分かりやすく解説したページも充実しています。 pic.twitter.com/kPdoPkLsB9

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『おじいちゃん、戦争の話を聞かせて下さい』は、「編集企画室 群」のホームページからも、ご注文が出来ます。 ⇒pen-ginclub.com/?page_id=539

七五書店（2023年1月31日閉店） @75bs

【戦後七〇年フェア】 昨年、ピースあいち @peaceaichi さんの紹介で話題になった、小学5年生の男の子の夏休みの自由研究が書籍化。 八木湧太郎,編集企画室 群『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください。』（ぐんBOOKS） pic.twitter.com/5WLuaHkt6x

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『おじいちゃん』の本を、ブログでご紹介いただきました！ ちょっと「チラ見」もありますが。笑 皆さま、ご覧下さい。 twitter.com/hyloshmisher/s…

六文銭 @hyloshmisher

@peaceaichi 『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください』についての紹介文、「戦争を知らない子どもたちと『大人たち』のために」を拙ブログに載せました。blog.goo.ne.jp/rokumonsendesu…

2015-07-31 22:36:40

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ピースあいちです。今日は、『おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください』の本の、ささやかな出版記念会を行いました。著者の八木涌太郎君とお母さん、弟さんをお招きして、お茶とケーキでお祝いしました。小５だった彼もすっかりお兄ちゃんに。 pic.twitter.com/M1XPxTFMii

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『おじいちゃん』の本が生まれるまでのエピソードや、みんなの感想を語り合いました。小さな出版社で作りましたので、扱ってくださる書店もまだ少ないですが、名古屋市立の各図書館に入ることになり、ネット販売でも少しずつ売れています。 pic.twitter.com/Aj06mPoXty

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ご高齢のおじいちゃんには、ご来館いただく代わりにメッセージを寄せて頂きました。戦後70年の夏にふさわしいお手紙ですので、皆さまにもご紹介いたします。 「皆様　この度は、私の体験が本になり、大変ありがたく思っております。生きて帰って来て結婚してからは、仕事第一に生きてきました。」→