YMO×SUKITA写真集2010/11/20トークセッションまとめ
K:最初は、普通の写真集のような装丁にしようとしていた。N:写真をセレクトしてはいけない、許諾されたものだけを使おう。そしたら、のべ600枚になった。これを再現するには?
2010-11-21 01:45:37N:『少年ジャンプ』のような写真集を作りたい。一時期毎日新聞の発行部数より多く、輪転機を使って印刷されている。不況下で使っていない輪転機があって、これは使えるチャンスだ、と。
2010-11-21 01:58:21N:600枚ある写真を400ページに収めなければならない。だけど、400ページじゃ厚みが薄かったので、増ページして厚くした。後半の余白のページの必然性。「まだYMOには未来があるぞ」という意味も込めて。印刷する際の線数も少なくして粗くしている。
2010-11-21 02:00:58S:(印刷物とオリジナルプリントの違いは、という問いに対して)オリジナルは量産はできないし、手作りに近い。印刷物は取り巻く環境・時代の流れが関わってくるもの。これからは電子書籍が多く出てくる。
2010-11-21 02:04:20S:デジタルをどう使うかは現在進行形で考えている。今はまだ入り口。デジタルを使わないより使いこなしたほうが、若い世代にはいいかもしれない。
2010-11-21 02:08:41N・K:戦後の経済復興・バブル直前の日本を象徴する形になったYMO。S:メディアのよう部分と悪い部分の中で、YMOの3人は冷静だったと思う。ポップアイコンとして、メディアに殺されていく中で。K:日本の新聞紙を顔に貼り付けている写真が象徴的。
2010-11-21 02:14:45会場の入り口にちょっとした仕掛けがあるのですが、あれは思い切り踏んづけてください、とのことです(by鋤田さん)。私はちょうど縦に並ぶように向きを変えて立って、顔を全部踏んづけて帰りました。
2010-11-21 02:19:13S:「日本」だとか「海外」だとか特に考えていない(意識していない)。ボウイなどを撮っていく中で、ミカバンドやYMOを撮ることでバランスが取れた気がする。
2010-11-21 02:21:32N:写真自体がすでにヴィンテージ、写真集を開いたら新たなヴィンテージになる。「30年」というのも重要なのかも? K:30年、いや50年後でも大丈夫だと思う。
2010-11-21 02:25:16N:衝動・好奇心がずっと続いているのはなぜ? S:とにかく情報がなかった。数少ない雑誌とラジオから聴こえる音楽。映画を見るために、片道50キロ自転車をこいで山を越えて行ったこともある。
2010-11-21 02:32:02S:今は、実体験よりも架空体験が多くて、目も耳も肥えていて、栄養満点な状態。N:音楽=無料(タダ)だと思うのが当たり前になっている。それは消費していないし、見合ったものをpayしなければならない。素人とプロが同じ、だと見てはいけない。
2010-11-21 02:34:45S:ロック写真を撮り続けているのは、当時ロックはバカにされていた文化だったこと、それが悔しかった。あとは、音楽と映画が好きだから。コンコルドなんて今はない、時代を映しこみたいというのもどこかで思っている。
2010-11-21 02:38:38鋤田さんの中では、土門拳さんの写真集『筑豊のこどもたち』(1960年、100円)のイメージがあって、中島さんが『少年ジャンプ』のような装丁案を持っていった時も、何の違和感もなかったらしい。
2010-11-21 02:42:54S:趣味で写真をとっているようなところがある。好きだから、苦痛はない。定年もないし。60代が忙しかった。72になって、資生堂から依頼が来るなんて思っていなかった、しかもビューティーの。
2010-11-21 02:49:14K:巻末のコメントをとってくるのは苦労したが、貴重な体験ができて良かった。以前、ボウイに「こういうの作っているから、何か書いて欲しい」と約束したら、守ってくれた。
2010-11-21 02:51:25K:鋤田さんにとってYMOとは? S:まだ答えの見つからない人達。死ぬ間際、ベッドの中でふと(答えが)浮かんできたら良いんじゃないかな。
2010-11-21 03:03:03YMO写真集ですが、再版はない、とのことです。TOKYO FM出版にもアマゾンにもなく、本屋に出ている分だけだそうです(それでも何十冊もない)。
2010-11-21 03:13:17写真集、ポスター、Tシャツ、切手シート、缶バッジが売られてました。ポスター買おうと思ったんだけど、そのまま渡されるみたいなので、日を改めることに。B全サイズ、でかいよ!
2010-11-21 03:20:31