【ニンジャの二次創作】メランコリック・ウォーター・イズ・フローイング　＃１

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

加速したウォーターボードがスピンしながら銛を打ち出す！「イヤーッ！」レイザーエッジは両肘の刃を体の前面でクロスさせ、一歩踏み出す！ズゥン！アヴィディヤが巨体を震わせながら踏み込み、周囲を振動させる！ 41

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

ガキィィィン！鳴り響く金属音！「貴様らァーッ！」アヴィディヤの大音声！アヴィディヤが懐からドッコを取り出し、振り回す！「イヤーッ！」レイザーエッジの掌から更なる仕込み刃が展開！「イヤーッ！」すかさずブリッジ回避するウォーターボード！ 42

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

だが、突如としてレイザーエッジとウォーターボードが同時に驚愕の表情を浮かべ、動きが止まる！ウォーターボードのブリッジ姿勢が膝から崩れる！((なっ何故あの時の光景が！))ウォーターボードは飢えたバイオマグロの群れが波間から殺到する光景を見る！オムラに拾われた呪われた夜を！ 43

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

レイザーエッジが両腕を、全身を震わす。((ブッダ…、俺はまだ罪を拭えていないと…？))レイザーエッジに立ちはだかるのは血塗れのオイラン。その手で殺め、骨を抜き、罪を共に背負ったはずの存在。((バカな…これは一体)) 44

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

遠くよりアヴィディヤの声が残響音を歪ませながら聞こえてくる。((神聖なる場を乱す愚か者共めが。アノヨで閻魔に裁かれるが良い！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！))「「グワーッ！グワーッ！グワーッ！」」ウォーターボードとレイザーエッジが強烈な衝撃を立て続けに受け、吹き飛ばされる！ 45

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

ウォーターボードが頭を振りながら立ち上がると、景色が元の宝物殿である事に気づく。レイザーエッジが傍らで倒れ臥している。だが、再び視界がぐにゃりと歪み、バイオサンマの群れが襲い掛かかってくる光景が現れる！「ふ、ふざけるな！」ウォーターボードが絶叫！ 46

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

((イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！))残響音に歪んだアヴィディヤのカラテシャウト！「グワーッ！グワーッ！グワーッ！」ウォーターボードが強烈な衝撃を立て続けに受け、吹き飛ばされる！ 47

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

ウォーターボードが朦朧とした目を開くと、景色が元の宝物殿である事に気づく。レイザーエッジが傍らで倒れ臥している。だが、再び視界がぐにゃりと歪み、バイオダツの群れが襲い掛かってくる光景が現れる！「ふ、ふざけるなァッ！」ウォーターボードが絶叫！ 48

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

((イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！))残響音に歪んだアヴィディヤのカラテシャウト！「グワーッ！グワーッ！グワーッ！」ウォーターボードが強烈な衝撃を立て続けに受け、吹き飛ばされる！ 49

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

回りだす視界を無理矢理に押さえ付け、元の宝物殿を眺めつつウォーターボードは急ぎ思考する。((このままではジリー・プアー(訳：徐々に不利)だ…クソッ。オムラめ……そうだこの場は…))ウォーターボードは倒れたレイザーエッジを背中に担ぎ上げ、再び足裏よりウォータージェット噴射！ 50

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

「イヤーッ！」「ウヌッ！？」巨大な杉の大木の如きアヴィディヤの黒い巨体が眼前に迫る！ウォーターボードは構わず突進！意識が混濁したレイザーエッジがウォーターボードに背負われたまま、両腕を前方に飛び出させ、刃が展開させる！危険な加速度と煌めきだ！ 51

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

「イヤーッ！」アヴィディヤはためらわずに側転回避！回転を打ちながらウォーターボードにドッコを投げつける！「グワーッ！」ウォーターボードの腰に命中！ワザマエ！だが、ウォーターボードは更に突進…、扉を出てナムサン！下水へダイブ！ 52

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

「狼藉者共めがーッ！」アヴィディヤが追いすがり、下水を見下ろすが、ただ濁った水が流れ行くのみ。「…だが、これで仏罰を逃れたものと思わぬ事だ、フフフ…」アヴィディヤが不吉な黒い目をギラつかせ、宝物殿を改めるべく扉の中へ姿を消した。 53

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

----------- 54

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

「クソッ、クソッ、また出直しだ。だが、次こそ報酬を…！」暗がりでウォーターボードがごちる。「…どうでもいいが、臭くてかなわん」背中に背負われたままのレイザーエッジが呻く。「ようやく目が覚めたか。早く下りろ！そしてこれからどうにか何とかするんだ！」 55

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

乱雑にレイザーエッジを床に転がし、ウォーターボードが座り込む。「とりあえず、腹減ったな」「そうだな」「町へ出るか」「そうしよう」互いに傷だらけの体を眺めながらいつしか二人は奇妙な表情を浮かべていた。「さて、どこから上に出たものか…」 56

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

遥か頭上より差し込む微かな光を二人は同時に見上げる。排水溝から差し込む地上の光。どこからともなく二匹のバイオネズミが息を潜ませ、思案げに二人の様子を見やる。光は遠い。 57

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

【メランコリック・ウォーター・イズ・フローイング】 ＃１終わり ＃２へ続く