MURAMASA秘密話・利安お姉ちゃんのどんぐり集め。
突然ゲームに登場する武将のショートストーリ―を始めようとするみの吉
(≡×≡)秋のお昼……武将の方々はどんな感じなんですかねぇ……ちょっとみてきましょうか?? ※みの吉が武将の様子を探るようです。どの人物か呟いてみましょう……みの吉がみてくるかもしれません。先着優先。あまり出番の無い武将優先。
2014-09-26 11:22:21様々なユーザーが思い入れのある武将の名を挙げ連ねる中、一人が選ばれる
三(≡×≡) 姫さま!!利安さんの様子を見てきました!!では……こちらをご覧ください!
2014-09-26 11:55:26そしてはじまる栗山利安の小話
天正14年――四国を平定し、天下統一を目前とした秀吉だったが、上洛に従わない家康に対し、苛立ちを隠せない……しかし、それも浜松より出立したと聞き、少しは安堵と言った頃…… 1
2014-09-26 11:56:28それらはさておき、そんな秋口の頃……生い茂る馬刀葉椎の樹林に小さな影が木々の間を物音一つ無く駆け巡る……猿だろうか……それは違う。黒田勘解由次官孝高の忠臣、栗山利安の姿だった。 2 pic.twitter.com/423TXhAAyF
2014-09-26 11:56:51落葉の上に着地する利安は麻の袋を懐から取り出すと地面に落ちている馬刀葉椎の実、いわゆるどんぐりを集めだした。一つ、また一つと拾い上げると満面の笑顔がそこにある。 3
2014-09-26 11:57:46「このどんぐりが一番美味しいのね!!」気が付くと手にった麻の袋はみっしりとどんぐりに満ちている。どうやって食べようかな……そんな事を考えていると頭上に影が灯った。影は次第に大きくなっていく…… 4
2014-09-26 11:57:56「ひゅ~ん……ぺと~ん!!」可愛らしい声と共に利安数人分はあろうかと言う何かが降ってきた。「お、おっきな頭だ……」潰されそうになった利安は飛び引いて無事だったが、驚きの表情を浮かべている。 5 pic.twitter.com/r08rveBx1t
2014-09-26 11:58:19「おどろいた??おどろいた??」「おどろいた!!」問いかけに対し、利安はそう答える。「でしょ??でしょ??やった~」と言ってはふんぞり返る。といっても、首だけなので胸を張ってと言う具合では無い。6
2014-09-26 11:58:33「……それで??」利安がそう聞き返した。「それでって??」「いや、この後は??」「この後って……別に何もないよ??」おっきな頭がけらけらと笑い、木々を揺らしながら答える。7
2014-09-26 11:58:56「じゃあ、行くね!!」と、利安が行こうとする。おっきな頭は何も言わない。しかし、少し寂しそうな眼をしているのを利安は見逃さなかった。利康は振り返り、「名前は??」と尋ねる。「鶴兵衛だよ!!つるべ落としの!!」 8
2014-09-26 11:59:20利安は鶴兵衛の名を聞くと、それ以上は何も言わず、落ち葉を集めては火打石で火を着け、先ほど集めたどんぐりを火にくべる。暫くするとパチパチとした音にいいにおいが漂ってくる。 9
2014-09-26 11:59:53「何してるの??ねぇねぇ??」鶴兵衛は首を左右に振りながら聞くと、利安は火の中から爆ぜたどんぐりを数個取りだす。殻と渋皮を剥き、「はいっ、熱いから火傷しないでね」と鶴兵衛の口へといれる。 10
2014-09-26 12:00:02「わわっ!!ほくほくだ!!ほくほく!!」鶴兵衛は楽しそうに飛び跳ねると地響きがする。利安は満足げに笑う。「どんぐりはね、暖かいのを食べると心も暖かくなるんだよ!!」そう言っては笑うと鶴兵衛も笑う。11
2014-09-26 12:00:20つるべ落としは人を食べると言われる妖怪。けど、この森に住む鶴兵衛はどんぐりを食べ、心をあったかくして生きている…… 12
2014-09-26 12:00:35利安と鶴兵衛を見る人物が一人……上洛の途にある徳川家康一行だった。家康はぽつりとつぶやいた……「どんぐり味噌って美味しそうだな……今度作ろう」 おまけ
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