狭間】ゆうべ風香がくれたメモを頼りに、ハイジと連れ立って、とある神社へと杖を向ける。 自分のこの動かない右足。それを『治す心当たり』。その人物は、この神社にいるらしいのだが…
2014-09-20 13:43:31透】家へ戻り、昼食を食べ終えた頃。また外へ遊びにいくために神社内にある住居をせわしなく飛び出した。そこから神社へ通じる道を通り、ふわっと開けた場所へ出ればそこはすでに神道のある神社の前だ
2014-09-20 13:43:52透】敷地内には桜が何本か植え付けてある。その前を通る際ふわ、と桜の花びらがひとひら透の前を過ぎ去って、ふと急ぎ足を止め傍らの桜を見上げる
2014-09-20 13:45:17狭間】鳥居を抜け、参道の端を数歩歩いたところで、「!」視線の先に、誰かが現れたことに気づく。道でも曲がってきたのだろうか、唐突な出現ではない。誰かは桜の木を見上げている。ちらちらと、春の色が風に乗って、せわしなくゆっくりとひらめく。
2014-09-20 13:48:25透】「よ、元気か?」誰もいないからかぽつり、とそう声をかけ、桜の木にぺたり、と、緩く触れる。この木も大分古いものらしく、透が生まれる前から植えているものだと聞いている
2014-09-20 13:46:28透】品種は一般的なソメイヨシノ。だが他にも垂れ桜などをはじめとした小さな桜の木が数種、己の最良の時期を満喫するように咲いていた
2014-09-20 13:47:33狭間】「……、」隣に連れ立って歩く相手に、意味もなく一瞬目を向けてから、その人物に向けて歩を踏み出す。季節は満開で、見事な桜が何本も目につく。@kasutado_tis @HaKo_723
2014-09-20 13:52:18透】春だなぁ、と、大分暖かくなってきた気温と、桜を見て思う。すると不意に、ざ、と、土を鳴らす音が聞こえた気がする。桜の木から視線をはずし、ゆるりとそちらへ目を向ける。ひらひらと行きのように舞い散る桜のヴェール越しに、その人物を見る
2014-09-20 13:50:38@c_yu_n 透】また距離は少し遠い。目線を向けた先、一人見えない気がしてぱちり、と目を瞬くとどうやら白い髪の彼のいろと桜の薄い色が重なって紛れていたらしい。だが、その傍らにいる金髪の少年はすぐにわかった。きらきらと明るく光が反射し、強い色を放っている
2014-09-20 13:52:36透】その少年二人が、こちらへ歩み寄ってくる。年は透よりも少し上、だろうか。着物の袖に手を突っ込み、彼らに改まって向き直ったあとゆったりした動作で頭を下げ礼をする。そのあとは、彼らがこちらへ来るのを微笑を称えたまま待っていよう@c_yu_n @HaKo_723
2014-09-20 13:54:22@kasutado_tis 狭間】杖をつく歩みは、どうしても常人よりもだいぶ遅い。大したことのない距離を、それなりの時間をかけて距離を詰める。不自然なく声の届く距離まで辿り着けば、「…杉浦、透さん、ですか?」一度杖を止め、メモに書いてあった名前を呼びかける。当人だろうか。
2014-09-20 13:55:01狭間】話の糸口に、この桜の光景のことでも持ち出せれば良かったかもしれない。けれどなんだか気が急いていて、せっかくの光景も浸れるほどには目に入らない。ちら、と、白い花びらがまた、視界の端を舞い落ちる。
2014-09-20 13:57:28@c_yu_n 透】「ああ、」うなずいて肯定する。それから、彼のついている杖を一瞥し、用事はこのことだろうと判断する。「裏、いくか?座って茶の一つでも出してやれっけど」そしてもう一人、金髪の彼を見る。彼は付き添いか、彼も同じ用事なのか。
2014-09-20 13:57:08@kasutado_tis 狭間】「…、」歩くのに時間がかかるからと少し逡巡し、けれど話題が話題だから、あまりおおっぴらに表で話すのも迷惑だろう。頷いて、相手についていこうとする様子を見せる。自分達よりいくつか年下だろうか。そういえば彼女も、『神社の家の“子”』と書いていた。
2014-09-20 14:02:02@c_yu_n 透】「ん、じゃあえっと……向こうの方真っ直ぐ歩いて、縁側があるからそこ座っててくんね?俺は茶いれてくるから」そこの道、と今自分が歩いてきた木に隠れるような細い道を指し示す。その向こうには古びた木造の古めかしい一軒家がひっそりと立っている。縁側は、そこのさらに裏だ→
2014-09-20 14:05:54@c_yu_n 透】「あ、動物がいっぱいいっから苦手とかアレルギーとかあるんならなかに通すけど?」自分もそちらの方へ向かいながら問題はないか、と彼ら二人に確認する。歩みは、彼に会わせているでもなく自然とゆっくりになっている
2014-09-20 14:06:22@kasutado_tis 狭間】「あ、いや、アレルギーはないけど…ないよな…?」隣の相手に確認してみながら、「動物…?」首を傾げつつ、「あっ茶とかは…お構いなく…」ぽつ、ぽつと、ひとつずつ反応する。けれど準備で一度離れてくれるなら、それはそれでありがたい。歩く距離が短縮できる。
2014-09-20 14:09:32@c_yu_n 透】ちらり、と彼らの前から視線を送り、「あんならどっかから勝手に中入っててくれていいからな」念のために告げ、玄関扉へつけばひらりと手を振って笑って見せ、→
2014-09-20 14:14:43@c_yu_n 透】「いーからいーから、とりあえず茶でも飲んで一息ついてから話そうぜ?」彼らと違って至極軽い調子でいい、そのまま茶をいれるために玄関から中へ入ってく
2014-09-20 14:14:55@c_yu_n @kasutado_tis ハイジ】隣についていた自分も彼の視線を気にかけながら答える。「んー、俺もねぇよ」自覚した症状は今までなかったからそう返す。
2014-09-20 14:15:12