【詩のレシピ１４・１５】ツイッター連詩　＃pwGT組　終わります。。

末松 努 @dejodajo

「うばがふところ」に また、強い風が吹きつける 毎夜、吠える犬に慣れ 怖くはなかった 巻き上げられる葉脈の 行方不明の数は 知られることもなく 消耗するぬくもりとこころ 継がれるおもいとあした 消えることない 「おぎゃあ」 （詩のレシピ14） #pwGT組

伊藤 透雪（いとまん本垢) @tohsetsu

愛を膨らませた女性ばかりの病棟 カーテンの中で わたしだけに泡が湧いてる お腹に居ついた泡はびっしりといて 声も立てず 性別も名もないまま 髪の一本さえ残らず 誰かがまた生まれる横で 愛の塊は消えてしまった 喜びから血が流れてただれた うつろ （詩のレシピ14） #pwGT組

葉月野 @hadukino_tc

ハッピー・バースデー 満面の笑みを咲かせて 甘い匂いが広がる日 両親と祝った日 友達と祝った日 仲間と祝った日 貴方と祝った日 子供と祝った日 孫と祝った日 去年も祝った日 今年も祝う日 来年も その先も ケーキを平らげる量は 随分減ったけどね （詩のレシピ14）#pwGT組

佐織@KITAERILIVEALIVE @saori_pnd

いつか景色もかわろう 緑、太陽の日を浴びて 赤、心焦がされて 黄、高鳴って 茶、朽ちてしまったよ 養分を水分を 与えてください 注ぎください また日ある時に 青々としたい していたい （詩のレシピ１４） #pwGT組

雑感❕ @mimi_4567

おむつを替えてもらいながら 満面の笑みのわたし いのちと安心を貰って 古い写真を見るたびに 静かに溢れた幸せが広がってゆく ありがとうの言葉になって (詩のレシピ14)#pwGT組

葉月野 @hadukino_tc

渇望が満たされたのはいつだったか。ウソをつくようになり。不服をそっと閉じる様になり。些細な苦悩を押し殺す様になったのは。醜いものを隠す様になり。生を視野に入れる様になり。シを意識する様になったのは。正しさよりも、自分の信じるものを。手に入れたか。（詩のレシピ14）#pwGT組

加藤生物 加藤明日花 @katouseibu

生きているプラスチックは私と共存している。気持ちが裏表になっても、心拍は変わらず動く。 今日、生きている君に報告したい。 大好きだよ。愛してるよ。 どんなに私が変わっても、変われない場所で君がずっと、触れて、ねぇ、ほんと、ありがとう。 (詩のレシピ14)#pwGT組

tomoon @tomoon_star

くらいところから あかるいところへ ひくいところから たかいところへ ただ繋がる いのちの繋がりは はてしなく ことばの繋がりも また （詩のレシピ１４） #pwGT組

tomoon @tomoon_star

わあわあ ぎゃんぎゃん 泣いてばかりいた赤子は いつしか しくしく ぐすんぐすん えーんえーん と泣くのがうまくなっていく いまに 口をぎゅっと結んで 泣くのをがまんするかしら わたしのように （詩のレシピ１４） #pwGT組

春森しゆう @junju_usako

空豆を殻からはがすときそっと母のお腹のなかを想う。柔らかなベッドに倒れこんでまた遡上して揺られる歌はわたしの声。乳児を抱けば自然と揺らせるように身体にぴたりとつける猫の温もり。お腹に乗ればこの重み知っているような錯覚に陥る。わらわらと猫の仔を産む。 （詩のレシピ14）#pwGT組

どこかの旦那 @dokokanon

すべてはこの一息のため 長く耐えてきたのはこの時のため トツキトウカの命を捧げた さようなら　暖かい潮騒の音 いずれ知るだろう　錆びた鉄の味を しかし　今だけは 吐き出して知れ　酸素の味を 泣いた鳴いた　やっとナいた 今、始まりの終わり （詩のレシピ14） #pwGT組

西原真奈美／来春詩集を上梓します @m_a31354363

それは病院でなく畳の上だった。忙しく祭壇を飾る大人の傍らで、いつまでも末期の水を口に含ませていた。口元から伝う水。結界のこちら側の私。どちらでもいい生などなくて、割り箸にゴムで括られた綿花の棒で、一番小さな私が引導を渡たしたのだ。 (生きるよ)と。 (詩のレシピ14)#pwGT組

雑感❕ @mimi_4567

へその緒や、乳歯、ファーストシューズ。 小さい産着とミルクの匂い。消えてしまった蒙古斑。 わたしを産んだこと、 あなたの心の中の 宝物であってくれたらいいな。 わたしの命が、たくさんの 忘れられない詩であれたらいいな。 (詩のレシピ14)#pwGT組

葉月野 @hadukino_tc

踏まれて強くなったと教えられてきた 実は流れるように生まれてきたのだと 或る日見せられた書類が 私を誕生の秘密に向かわせる 過去を遡る旅程は 未来を測る行程でもある 知りたいのは真実でも真理でもなく 私という存在である （詩のレシピ14）#pwGT組

☆MIKAKO☆ @1108_kaori

仏壇に瞑る母とワタシの記憶の糸 14の日に憎まれ口で裂かれた永久 あの三日月。 暗闇に腹を隠し 愛を育くんだ季節 面影の霞んだ母を思う （詩のレシピ14）＃pwGT組

☆MIKAKO☆ @1108_kaori

障子の穴 ぽかぽか あれ、よかったな あれ、あれって？？ ファンデーションの蓋から ぱさっぱさ 白粉におおわれた朝日 ゴメンナサイの返信に？？ ばっさばっさ 白ワイン ピーナッツパン、ジャイアンコ―ン 踏み締め切れない感情の海 （詩のレシピ14）＃pwGT組

林明乎 @acico55

凪いだ羊水の海は閉じて 鼓動が満ちる とらえた瞬きで私は落ちる 浴槽で 信号待ちで どこにいても 立ち還らされる 目を開きながらなにも見えず 水掻きのついた手でもがき ゆらぎだけを聞いて 泳いで まとわりつかせて いま 生まれた 名を つけよう （詩のレシピ14）#pwGT組

こうだたけみ @kouda_takemi

かあさん私の好物つくる 昔とおんなじ味がする 安堵なら、ここにあります どこへもいけやしないから 母 と呼ばれる人になるときあなた 名を持たない生き物を産む それはすでにあるものを名づけるより 無から有をつくることに近しい (詩のレシピ14) #pwGT組

佐織@KITAERILIVEALIVE @saori_pnd

嘆きが ため息が 長い旅の終わりを告げたのか ただいまと おかえりがこだまして 始まりと終わりを 繰り返したかった カワはウソをつかない 高いところから 低いところへ 流れていきかった （詩のレシピ１４） #pwGT組

伊藤 透雪（いとまん本垢) @tohsetsu

母を知らない幼子は ばあばの背中で泣いている 夜中揺られてまだ泣くか 昼に眠った頃合いに 母は一人で出て行った 娘十二の冬の朝父さん倒れてそのまんま 子ども残して逝っちまった 子どもは子どもでいられない 一人骨壺胸に抱き 涙さえも腹の中 （詩のレシピ１４） #pwGT組

はるのふく @harunofukuchan

まわりまわった夕闇が畳に馴染んでゆくよりも おむつが乾いてはためいてハイハイしながら笑うま白いおもち 泣いておんぶして泣いておんぶして泣いて泣いて おんぶして 母さんもいちど畳を撫でて 夕闇馴染んでゆくよりも (詩のレシピ14) #pwGT組

☆MIKAKO☆ @1108_kaori

赤いマネキュアがノ―トを切り刻む 雀の死迫る声に 母となろうとした6つの記憶 アナタの淹れたハイビスカスティ 実のない明日 太陽の赤く染まった雲の恋に 今だけは無邪気にゆられたい （詩のレシピ14）＃pwGT組

雑感❕ @mimi_4567

いつもいつも 優しく強く掴んだ手が 支えだった 大きなあなたの 豆の出来た荒れた手は 輝く勲章に見えるよ いつか勇気が溢れたら あなたのように生きていきたい 繋いでいた暖かな手を 誇りにして (詩のレシピ14) #pwGT組

藤 一紀 @mazurow

帰りたい故郷があるとすれば どこにでもある夕まぐれ、 台所はうるさく、子らが走り 埃のつもった電灯が 傘ごとゆれた時間、不格好な宴の時 あんなに遠くあんなに、滲んで 押しくるこれは痛みだろうか（かすかに温かい） 「また旅人なり」 ああ、旅人なり。 （詩のレシピ14） #pwGT組

ましん @tubewayarmy00

生死を詩作でひねくり回すのはひどく不遜な気がしますよ。そうですかね？たいした生死も知らないくせにね。そういうあなたはどれほどの地獄を歩いた？戦争を語る者はいつだって前線から遠い。 （ 詩のレシピ14） #pwGT組