建築文化週間建築夜楽校第1夜「東京オリンピック2020から東京を考える」につていの藤村龍至さんのつぶやき(20141002)
昨日は建築文化週間建築夜楽校第1夜「東京オリンピック2020から東京を考える」へ。「反対集会ではない公開討論」としては初めての場。槇さんが対案を出され、内藤さんが出席されて立場を表明されたことで濃密な議論となりました。
2014-10-02 09:35:25槇さんは経緯を3段階に整理。2012.11「ザハ」>>>2014.5「ザハ+日本チーム」>>>2014.11「ザハ+日本チーム+ゼネコン」。10/10締切のデザインビルドの技術提案のプロポーザルを問題視。設計では解けないから設計施工で何とかしてもらおうという体制について。
2014-10-02 09:42:28槇さんは最もローコストな「新築/無蓋」案を出されているので立場は明快になった。一部の市民団体が主張している「保存改修」案とは異なる立場。ただそれならば発注の与件を整理してザハが再設計するとすれば良さそうなものだが、なぜかザハを外して日本チームが設計することにこだわっている印象。
2014-10-02 09:48:17結局論点は2点に総括されるように思えた。まずは建築の問題。青井さんが指摘されるように日本社会独特の「意匠担当の建築家/匿名的な技術機構」という2階建て体制。コンペと言いつつ、建築家に絵だけ出させ「監修者」としてまつりあげ、案だけを頂いてあとは官庁側の営繕で仕上げますという姿勢。
2014-10-02 09:58:43もうひとつは都市計画の問題。望ましい都市像をもとにオリンピックを招致するのではなく、オリンピック招致が決まってから後追いで都市像を議論している。8万人の競技場が立地するのが神宮外苑なのか晴海なのかの議論ができない。
2014-10-02 10:05:3210/10の結果次第だが、最終的には槇さんの提案されるような新築無蓋案で落ち着くのかなという印象。コストはそこそこ膨れるが技術的にはなんとか目処がたち、何とか間に合う、みたいな。ただ発注体制の二層構造と都市計画の不在という問題の本質はまるで解決されない。
2014-10-02 10:14:18槇さんが問題視されていた「ゼネコンに投げれば何とかなる、という考えを改めよ」という問題については、会場にいた多くのゼネコン関係者は二重の思いを持って聴いていたと思われる。「面倒なことを押し付けるな」という思いと「よし、やってやろう」という思いと。
2014-10-02 10:22:57「よし、やってやろう」で成長してきたのが日本の建設業なのだろうが、今日の複雑化した巨大プロジェクトにおいては一歩間違えれば重大事故に繋がる。何か起きてからでは遅い、だから警告する、という槇さんの主張の背景にはご自身の2003年の朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故の教訓もあるのだろう。
2014-10-02 10:33:38最後に青井さんがおっしゃっていたことが印象に残る。今の学生に「建築に政治は巻き込まれる」というと「悲しいこといわないで下さい」と言われるwという。教育がその問題から逃げてきた、歴史的経緯を踏まえて建築というジャンルを総合的に再構築しなければならないという青井さんの指摘に共感した。
2014-10-02 10:39:51というわけで来週10/9(木)の夜楽校では今回の議論を踏まえ、東京の都市計画の問題を議論することになります。パネラーには市川宏雄さん、白井宏昌さん、為末大さんを、コメンテーターに中島直人さん、五十嵐太郎さんをお迎えします。乞うご期待。 aij.or.jp/jpn/symposium/…
2014-10-02 10:44:49他方の「建築家に絵だけ描かせて『監修者』として奉り、あとは技術者機構に丸投げして責任も追わせる」という100年続く日本型二層構造についての議論もしなければ行けないわけだが、それについては・・・。
2014-10-02 10:48:2910/13(祝)にこちらでやります!! >>> 倉方俊輔×豊川斎赫 ×藤村龍至「工学の国で意匠の可能性を問う ptix.co/WHgn6A #スムーズな宣伝
2014-10-02 10:49:50