日本海沿岸で発生した４つの怪死事件

アドリア海２ @phortl

『日本海沿岸で発生した３つの怪死事件』

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『先日新潟で亡くなられたジダン氏（ネット上のニックネーム）の事例をもって、この度の恐るべき怪死事件群の被害者は少なくとも３人に膨れ上がりました』

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『拙生といたしましては犠牲になられた方々へ痛切なる哀悼の意を禁じえぬのみならず、人を手にかけておきながら、反面自己の保身には抜け目のない卑劣漢どもへ対する憤りの念をますます強める段階にあります』

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『既に拙生のブロマガでも何度か取り上げておりますことから、ご存知の方も多いかと思われますが、一連の事件は半年前、秋田の県南にて、某社会人演劇サークル代表、通称ロベカル氏（ネット上のニックネーム）が、不審な転落死を遂げた出来事にその端を発します』

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『ロベカル氏は当日、本人の発言によれば「次回の劇の着想を得たい」との理由で問題の地を訪れ、日本海沿いを散策などしていたようです。その日の宿にチェックインしたのが午後６時過ぎ。午後８時ごろには自室で一人夕餉を平らげるロベカル氏の姿を、旅館の従業員が確認しています』

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『ところが午後９時過ぎ、ロベカル氏はフロントに行き先を告げることもなく、突然表へ出て行きました。近隣にろくな歓楽街はなく、またそもそも当地ではその時刻になるとシャッターを閉める店のほうが多いため、旅館従業員は怪しく感じたとのことです』

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『結局その夜ロベカル氏が宿に戻ることはなく、翌日そこから２キロほど離れた道沿いのがけ下で、転落死体となって発見されました。警察からは足を踏み外したことによる事故との処理をうけました。しかしながら彼の死については、いくつかの不審点が見受けられます』

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『まず第一に、事件現場（拙生はあくまで事故ではなく、事件という呼称にこだわらせていただく所存でおります）にはきちんと外灯が配備されており、また当日の天候は快晴で、視界は良好であったと考えられ、加えて道の端にはガードレールも設置されており、』

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『酒に酩酊でもしていない限り、容易に人が転落することはないシチュエーションが出来上がっていました。ですがこのロベカル氏は大の酒嫌いで、サークルの打ち上げ等でもビールの一杯すら口にしているところを目撃されたことはないとのことです』

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『直前にとった旅館の夕膳でも、ロベカル氏が酒類の提供を旅館側へ事前に断っていたことが、拙生の取材活動により明らかとなっております。このことから事件発生時刻にロベカル氏がアルコールに酔っていたという事実は、まず考えられないものであるといえるでしょう』

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『第二に、事件現場そのものの、構造的問題があります。先ほど「がけ」という表現を用いましたが、実際のところロベカル氏が落ちた路上からこの「がけ」の底への高低差はせいぜい５メートル程度しかなく、落下開始地点の真下がちょうど岩場になっていたという不運はあるにせよ』

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『どちらかといえば粉砕骨折等の大怪我ですむレベルの高さでしかありません。にもかかわらずロベカル氏が死にいたったのは、正に脳天から垂直に地へ突き刺さる形で落下したことにより、頭蓋を完全に破壊された結果なのでありますが』

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『果たして行き当たりばったりの事故で、人間がここまで”理想的”な落ち方をするようなことがありましょうか。拙生はそこに単なる偶然の域を超えた何者かの意思の存在を感じ取らずにはおられぬのであります』

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『そしてロベカル氏の死にまつわる最後の、そして最大の不審点についてですが、これは他の２人の犠牲者に関しても共通して言えることなのでありますが、ロベカル氏本人が、自身の死について予見できていたのではないかと思えてならぬ節が、その直近の挙動に散見されるのです』

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『その特に顕著であった事例を一つ取り上げてみたく思います。ロベカル氏は男性であるにもかかわらず、常時髪型をおかっぱ風に整えており、これがもとで仲間内から「きのこ」「きのこ」と揶揄されていたのでありますが、死の１週間ほど前になって、その知人らを前に、こう言ったそうです』

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『「君たちさ、いっつも俺のこときのこマンきのこマンって馬鹿にしてるけどさ、じゃあ俺がいざ逆きのこマンになったらどうするわけ？」』

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『ロベカル氏のこの突然の発言を前に、知人たちは何を言わんとしているのか理解できずしばし呆れていたそうです。しかし見ればロベカル氏はいつになく真剣な表情をしていたらしく、ただならぬ空気を察したそのうちの一人が「逆きのこマンとは一体何のことだ？」と問いただしたところ』

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『ロベカル氏は「人間がさ、こう逆さにひっくり返って、それで頭の部分がきのこの傘みたいにこうぶわ～って広がっちゃった状態。それが逆きのこマンだから。その逆きのこマンにもし俺がなっちゃったら、君ら今まで俺を馬鹿にし続けたことを後悔してくれる？」などと得体の知れぬ発言を続けたそうです』

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『さらにロベカル氏は、彼が言うところの「逆きのこマン」の像をより明確に伝えるためなのか、その場に合ったコピー紙に落書きを開始したそうです。ただその内容の異常性から、彼の仲間たちは再び呆然とする結果となりました』

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ロベカル氏による「逆きのこマン」図の再現 pic.twitter.com/mhx8Ar5hDO

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