れんそうほう艦これSS 時雨と愉快な不良たち

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

艦これ深夜のお絵描き60分一本勝負って見るたびに「楽しそうだなぁ」って思うのだが、神は連装砲に絵心を与え賜らなかったのだ。 …深夜の艦これSS60分一本勝負って一人でやってみるか？？ …五人くらいから反応あったら今度の休みに書きます。

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

ああああああああああ反応あったぁぁぁぁ！！！ 俺なんかが書いたSSを読みたいのか皆さん！！！ ありがとう！れんそうほう、感謝の祝砲を深夜に鳴らしちゃう！！ …えー、登場させてほしい艦娘、装備品があったらリプ下さい。出しますので。（ほんとにノープランでツイートした

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

業務連絡１・ えーと…なんか普通に読みたいと言ってくれた方々がいて大層恐縮なので、艦これSSを史実等を色々調べて俺なりに頑張って書きます。 ツイートで書きます。連続投下になります。ご容赦ください。 一連のツイートには「連装砲版艦これSS」というタグをつけます。 続く

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

業務連絡２・ 書くのは今週末です。 尚、今のところノープランですので、登場させたい艦娘がいる方は最初のツイートをRTして、艦娘名をリプで送ってください。 現在のところ、登場する予定なのは 時雨・夕張・榛名・龍田・山城です。リプが多い艦娘は出番が増えます。

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

尚、登場艦娘は現在のところ時雨、北上、比叡、望月、夕張、榛名、龍田、文月、山城あたりの予定です。 …一時間の間に全員出せるのか不安になって来ました。また諸事情によりルノーのメガーヌMaxiも出ます。 #日曜夜の艦これＳＳ

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

あ！ 本日九時から、連装砲がリアルタイムで書きつづる深夜の艦これＳＳ、始まるよ！！ 扶桑姉妹と時雨と北上さんはでますね。出します。 下書きとかは皆無です。リアルタイムで書きます。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

朝でも月が見える、晴れ渡った秋の日だった。 三つ編みの少女が一人、防波堤の淵に立ち海面を眺めていた。 「…山城、扶桑…」 ぽつりと海に零れ落ちた呟きだった。波間に消えていく。 「時雨ー！！」 工廠の方から提督の呼ぶ声が二度、三度と響いて彼女はようやく振り返った。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「何だよ時雨、嫌なのか？待ちに待った、改二への改造なのに？」 心配そうな上官の声。 「そんなこと、無いよ。そんなこと、さ。」 「そっか？…あの二人の事、か…？」提督は僅かに俯く。 「…ねえ提督。お願いがあるんだ。」 時雨は髪飾りを握り締め、提督の顔を覗き込んだ。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

時雨を工廠に送り出した提督は朝の月を見上げた。 「そう言えば、あの日もこんな月が…でてたっけな」 そう呟いた提督の耳に爆音。 「…十六夜か…」 爆音が次第に収まり、美しいフォルムのルノーメガーヌMaxiが鎮守府前に止まる。 「よう！元気か、同僚」 「君くらいには」 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「相変わらずしけたツラしてるな？」 「戦時下で陽気なツラしてるやつは病気だよ」 「そうか？？まぁいいや、ウチの嫁の話、聞きたくないか？」 「響の話は一万と二千回聞いたからいらん」 「そういうなって！ついでに伊良湖の券をやるから！」 「…伊良湖？」 二人は歩いて行った #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「翔鶴姉！」鎮守府の中でも一際大きな声をあげたツインテールの少女。 「あら、瑞鶴。」それに答える銀髪の美しい少女。二人は並んで歩きだす。 「ねえ、今日でしょ、時雨の改装！」 「あ、ああ…そう、そうね？」 「もう…翔鶴姉、どうかしたの？」 「な、何でも無いわ、瑞鶴…」 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「良いよね改装！！あたしもさ、改二が来たら加賀さん、きっとあたしを見直すよね！」 「…え、ええ…」 「なによ？変な翔鶴姉！」 瑞鶴の思い描く視線の先に自分では無い相手がいる事を、翔鶴は未だに認めたくなかった。自分から離れていく妹が、自分のたった一人の妹が。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

過去。 沖ノ島での海戦、通称『あ号艦隊決戦』。 難関と言われる海峡に提督は幾度となく深海棲艦に、羅針盤に打ち負かされていた。 資材も底が見え、艦娘の心も折れかけていた。もう、次は無い。不退転の決意での編成に選ばれたのは、旗艦時雨、扶桑、山城、北上、翔鶴、加賀だった。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

羅針盤は遂に最奥の手前まで彼女らを運んだ。しかし。 そこでヲ級の放った艦載機の爆撃が山城の飛行甲板を直撃した。 大破。 時雨が断腸の思いで撤退を選ぼうとした最中、扶桑は進軍を、と言った。 「そんな！できないよ、そんなこと！！」 「勝機は、あるの。時雨ちゃん…進軍を」 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

時雨はすがるように他の僚艦を見渡した。誰もが沈黙していた。次は無い事、提督も、他の艦娘たちの心がもう折れかけている事は痛いほど分かっていたから。 動くのがやっとの身体で山城は言った。 「時雨、姉さまの言うとおり…行きましょう。そして、必ず、勝利を。」 艦隊は進んだ。 #艦これSS

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そして最奥の艦隊と対面の時が来た。彩雲が捉えた敵は総勢、ル級フラ、エリート×２、重巡ソ級、駆逐ニ級×２。 開幕、加賀と翔鶴が弓を引き絞り、天高く矢を放つ。矢は艦載機へと変わり、敵への爆撃を行った。 これで駆逐ニ級が一隻沈んだ。そして北上が先制魚雷を放つ。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「あたしの魚雷からは、逃げられないよぉ～」とぼけた口調だが、北上の魚雷は確かに重巡ソ級に命中、見事沈めた。「これがスーパー北上様さぁ～」 行ける。 水上を駆けながら時雨はその時、確かにそう思った。だが。 「だめ！時雨ちゃん！」 ル級の砲撃が時雨を直撃した。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「この僕が…」 最早敵の砲撃を避け続ける機動性もないほど、時雨は深手を負った。中破だった。しかし、ル級は次発の構えをとった。「くっ…！」 その瞬間、時雨の眼に映ったのは艦橋が折れ、全身から噴煙を上げながらも自分を庇う山城の姿だった。 「…山城？！なんで？！」 #艦これSS

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ル級の砲撃が轟音を立て、山城に直撃した。 「山城！山城ぉ！！」自らの深手を気にせず、時雨は駆けよった。 「時雨…大丈夫ね、良かった…」山城はそっと時雨の頬に手を触れた。 「山城、山城が…」 「聞いて、時雨。私と姉さまが、盾になって砲撃を受ける。だから…」 「嫌だ！」 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「聞いて、お願い。」山城は優しく時雨を撫でた。 「勝機はね、夜戦。あなたと、北上の雷撃なら、きっとル級を仕留められる。」 「そんなの、そうしたら、君と、扶桑が…」 「生きて、時雨。あなたは、私たちの、光…」 そう言うと山城は立ちあがり、信じられない速度で前へ出た。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

「山城。行けるのね。」 「はい。姉さま。最後まで…山城は一緒です。」 「…ええ。」 姉妹はしっかりと手を繋ぎ合った後、敵戦艦に対して仁王立ち、最期の全砲門を放った。 敵戦艦からの砲撃もまた、同様に姉妹を目掛け、放たれていた。 時雨は、見ているしかできなかった。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

夜。 戦場とは思えないほど静かに星が瞬く夜。 生き残った時雨と北上が、同じく生き残ったル級フラッグと対峙していた。 「君たちは…君だけは！！」時雨の思いの丈を込めた雷撃は、明らかに格上の敵戦艦粉々に打ち砕き、轟沈させた。 「やったじゃん、時雨…」北上が呟いた。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

その場にうずくまった時雨に、もう艦載機を飛ばす事すらできない満身創痍の翔鶴がそっと近寄り、抱きしめた。 「翔…」 「時雨…？」 「雨が…」 「雨？」 「雨が…止まないんだ…僕の目から…」 翔鶴は黙って時雨を強く抱きしめた。声を押し殺し、涙が涸れるまで時雨は泣いた。 #艦これSS

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

さぁてそろそろれんそうほうのれんそうほうによるれんそうほうの為の艦これＳＳ一時間一本勝負が始まるぜ？！用意は良いか野郎ども！？ あ違ったほとんど艦娘だから女子だった！！ こまけぇこたぁいんだよぉ！！ なに？テンション？ああ、十キロもランニングすりゃハイ！ってやつだぁぁ！！ＷＲＹ！

量産型ほうれんそう㌠ @356cm_cannon

鎮守府の隅にある、小さな丘。 空に一番近い、その小さな丘には一つ、碑石がある。小さいがよく磨かれたその碑石には「美しく勇敢な姉妹、ここに眠る」と彫られている。 時雨はそこに毎朝一番で、花を捧げに行くのを欠かさない。 道端で摘んだ、シロツメクサ、オミナエシなどを。 #艦これSS