ウタウスレイヤー「ヴィデオ・キル・ザ・レディオスター」 #utslyr

◆注意な◆ニンジャスレイヤーのアトモスフィアのあるUTAU、実際サツバツ。気になる人はミュート等でのセルフ管理メント重点な◆歌殺◆
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左上D @ruthlessdragon

ウタウスレイヤーは手元のラジオをもう一度起動しながら、いくつもの配電盤の中から目的の物を捜す。「けどそこでそいつは何て言ったと思う?目を見て話せ、だぜぇ?」笑い声。この作戦にはタイミングが重要だ。目的のブレーカーを見つけ、そしてウタウスレイヤーは腕組みをした。 22

2014-10-28 22:02:10
左上D @ruthlessdragon

「それ、やめておいたほうがいいわよ」ウタウスレイヤーにかかる声。姿は見えない。どうやらUNIXサーバーを盾にしているらしい。「……お主……ウタウか?」振り返りながら言葉を返す。「ええ、そうよ」「どういう意味だ、やめるべきとは」 23

2014-10-28 22:04:54
左上D @ruthlessdragon

「貴女、シンジが何者かは知っているの?」「ウタウ。三ヶ月前のイケブクロ抗争にいた者の一人」瀕死の状態でありながら、ウタウとして覚醒したマコは、その時に聞こえた声をウタウ記憶力により鮮明に思い出すことが出来た。あの特徴的な声を聞き違えるはずがない。 24

2014-10-28 22:06:21
左上D @ruthlessdragon

「そうね、ウタウなのは間違いないわね」「お主もウタウなら消すまで」手にスリケンを握るウタウスレイヤー、しかし「待った」ノータイムで声がかかる。「サーバーを破壊すれば確かに混乱が起きる、でもそれに乗じて行動を起こすよりもっといい手があるとしたら、どうする?」 25

2014-10-28 22:08:39
左上D @ruthlessdragon

「私はあなたと話をしたいのよ」サーバーの影からUNIX光を放つホログラムが現れる。そこに映し出されているのは、イケブクロ抗争の映像……?「なんだ、それは」ホログラムが消え去り、その代わりに現れるのはタイトなスーツに身を包んだオレンジの髪を左右でドーナツ結びにした女性だ。 26

2014-10-28 22:10:44
左上D @ruthlessdragon

「ドーモ、ウタウスレイヤー=サン。クーリオンです」 27

2014-10-28 22:11:24
左上D @ruthlessdragon

「ふぃー、今日も喋った喋った。おつかれちゃーん!」シンジがキツネサインを掲げながらラジオ・ブースから出てくる。MCもそれに続く。しかしMCは、突然歩みを止めたシンジの背中にぶつかってしまう。「シンジ=サン?どうなされたので?」「どういう……ことだ、これは」 28

2014-10-28 22:13:11
左上D @ruthlessdragon

ゴウランガ!廊下を守っていたクローンミクダヨーは一人残らず昏倒!ツキジのマグロめいた様相を呈している。(クーリオンのやつ……しくったか?)シンジは素早く廊下を走査する。そして小さく呟く。「MC=サン、悪いがブースの中にいてくれ。俺様がいいって言うまで出てくるなよ」 29

2014-10-28 22:15:15
左上D @ruthlessdragon

「いったい何を……」MCの返事も待たず、決断的にブース内に蹴り込む!「アイエエエエ!?」力任せに扉を閉めた瞬間、背後からスリケン!「甘いぜぇ!!」シンジが声を発しただけでスリケンが落下する! 30

2014-10-28 22:17:10
左上D @ruthlessdragon

薄暗い廊下の向こうから現れた蒼黒装束がオジギする「ドーモ、ヒビキ・シンジ…いや、ショッキングウェイブ=サン。ウタウスレイヤーです」「……ドーモ、ウタウスレイヤー=サン。ショッキングウェイブです」シンジがアイサツを返してコンマ0.2秒後、ウタウスレイヤーがスリケンを投擲する! 31

2014-10-28 22:19:20
左上D @ruthlessdragon

「イヤーッ!」「しゃらくせぇ!!」シンジの咆哮!スリケンが地面に落ちる!「イヤーッ!」「どうしたどうした!!」シンジの咆哮!スリケンが地面に落ちる!「イヤーッ!」「それだけかァ!!」シンジの咆哮!スリケンが地面に落ちる! 32

2014-10-28 22:21:18
左上D @ruthlessdragon

「どうした、スリケンを投げるだけか。次は俺が行くぞォ!!」シンジが叫ぶ。ウタウスレイヤーは三連続側転で回避!壁面に円状の亀裂!もし直接当てられていれば、体がネギトロめいて見えない刃に切り刻まれていただろう!! 33

2014-10-28 22:23:54
左上D @ruthlessdragon

シンジは続けざまに声のスリケンを投げる!「ハーハッハッハァッ!」包帯を巻いたままの顔面を歪めて笑う!コワイ!!「お前が潜り込んでいたのはッ!」ウタウスレイヤーは柱の影に身を潜める!しかし瞬時に柱はヒビだらけになる!「既に気付いていた!!」 34

2014-10-28 22:25:37
左上D @ruthlessdragon

「このエコーロケーション・ウタでなぁ!!」さらに柱にヒビ!「だから駒音を派遣させた!」イケナイ!これ以上は柱が保たない!「足止めにもならなかったみたいだがなぁ!!」ナムサン!!ついに柱が崩壊!! 35

2014-10-28 22:27:07
左上D @ruthlessdragon

「俺様に障害物なんて意味がないぜぇ?」その言葉を証明するように、声がかけられると共に土煙が払われていく。コンクリートと、それを覆う薄い化粧パネルの向こうには……誰もいない!! 36

2014-10-28 22:29:08
左上D @ruthlessdragon

「んなはずは……グワーッ!?」おお、見よ!シンジの肩に突き刺さっているのは、紛れもなくスリケン!それを投げた先を見れば……窓に大小二つの穴が空いているではないか!一つの穴は人一人の大きさ。そしてもう一つの穴の隣を、ほぼ同じ大きさのサイズのスリケンが通り抜ける! 37

2014-10-28 22:31:07
左上D @ruthlessdragon

「ウタに頼りすぎた。それがお主の敗因だ」ウタウスレイヤーは背後をネオデーテームの夜景に彩られながら空中を横切る!空中浮揚?否!それはウタウどうしの戦いにおいても強靭さを誇るガイブ社製フックロープだ! 38

2014-10-28 22:33:12
左上D @ruthlessdragon

エコーロケーション・ウタは自らの出す声の反射定位により正確に人の場所を把握できるというウタだ。そしてそれを応用すれば、声のスリケンにより相手を粉微塵にすることすら可能だ。しかし、この二つを同時に使用することが出来ないという弱点があった。 39

2014-10-28 22:35:20
左上D @ruthlessdragon

その弱点に柱を盾にしつつ移動をしていた時に気付いたウタウスレイヤーは、大きく移動し声のスリケンの攻撃半径外に出た。そして、窓の外から大きく移動しながらのスリケン投擲を始めたのだ。「ノー・ソング、ノー・ウタウ」ワンイマジナリのインストラクションが頭をよぎる。 40

2014-10-28 22:37:10
左上D @ruthlessdragon

「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」 41

2014-10-28 22:38:11
左上D @ruthlessdragon

絶叫を上げる度にその声はスリケンとなり窓ガラスを破砕!しかしそれがウタウスレイヤーに当たることはない!シンジの全身が見る間に突き刺さったスリケンで覆われていく!!「イヤーッ!」「グワーッ!」 42

2014-10-28 22:40:47
左上D @ruthlessdragon

「お前は……一体……」息も絶え絶えになったシンジが呟く。「インタビューしよう」フックロープを回収し、粉塵まみれとなったリノリウムの床の上に再び降り立つウタウスレイヤー。「お主はイケブクロ抗争に来ていた、あれは何のための抗争だ?」 43

2014-10-28 22:42:10
左上D @ruthlessdragon

取り出す小型端末。そのモニターに映し出された監視システムめいた映像。「ハッ……懐かしいな……」「何のためだと聞いている!」腹に掌底打ち。辛うじて立っていたシンジがリノリウムの床に転がる。背中に脚を載せ、遠慮のない力を込める。 44

2014-10-28 22:44:16
左上D @ruthlessdragon

「俺様たちマテリアルと……はぁっ……プラグインの……」荒い呼吸を繰り返しながら、シンジが辛うじて喋る。「プラグイン?それは?」「奴ら……技術……奪……」声が小さくなる。その口元に耳を近づけた。……その時である!! 45

2014-10-28 22:46:34
左上D @ruthlessdragon

「グガアアアアアアアッ!!」ことさら強烈な雄叫び!これが意味するのは一つ!床全てにヒビが入り、そして崩れ落ちる!「……っ!」ウタウ反射力をもってしてフックロープを天井に掛けるウタウスレイヤー。しかしシンジは重力に従い落下!! 46

2014-10-28 22:48:20