#字書き深夜の飯テロ大会 まとめ

分厚く切ったパンの切り口は真白く、きめ細かい。バターとミルクの甘い香りを一度吸い込んでから、オーブンへ。焼きあがりにナイフを滑らせればささくれ立った表面の弾ける音。追って、たっぷりとした白いバターがとろけて細かな泡を作り、そして静かに染み込んでゆく。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 00:35:01
熱されたオリーブオイルからたちのぼる、指先に絡むような芳香。千切りにしたジャガイモを炒めてゆく。白がごく薄い黄色に変わったころ、牛乳をざらりと流し込み、卵をふたつ割り入れる。塩と胡椒で味を整えかき回してゆくうちに、油をまとってぐずぐずの巣が完成する。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 00:35:28
大きなお茶碗の中に少し冷えかけた酢飯。その上にしめしめと鰯の刺身を食べたい分だけ乗っける。生姜と刻みネギと隠し味に少しのニンニク。醤油をかければ出来上がり。箸を持って一気に口へとかっこむ。二杯目は、温かい茶をかけてお茶漬け風味に食べよう。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 00:38:41
味噌の香ばしく甘い香りが鼻腔を刺激する。しゃきしゃきのもやし、味噌に漬けて炙った焼き豚、どれも視覚の暴力を振るう中、まずはスープを啜ると、北海道味噌の濃厚な旨味が口に広がる。黄色が濃い中太麺はコシがあって甘い。その旨さに、舌だけでなく胸まで満たされる。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 00:43:23
満を持して持ち上げた蓋の下から魚醤の香を孕んだ湯気がたつ。鍋底を刮げたついでに匙についた焦げをつまんだ。ほろ苦く甘い。冷蔵庫から迎えた茹鶏のまとうてらりとした脂の衣が飯に触れたところから融けてゆく。添え物の香草は私の皿にだけ必要だ。 #字書き深夜の飯テロ大会 海南鶏飯つくろう
2014-10-22 00:44:57
じゃが芋と人参と玉葱と豚肉と、あと何だっけ?こんだけ入ってれば大丈夫だろ。そう言って、豪快に切った具材を全て鍋に放り込む君の手から豚肉をひったくって、包装に書いてあるレシピくらい目を通せと溜息をつく。こんなんでもなんとかなるんだから、カレールーは偉大だ #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 00:47:19
ふんわりしっとりのスポンジから、滴るほどはたいた甘酸っぱいレモンシロップ、その上にはしゅあしゅあミルクのムース、表面は甘くて苦いチョコレートでコーティング。つやつやとろりのチョコレートドーム。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:02:45
さくっと前歯がパリパリと音をたて重なった生地を割開き、バニラビーンズの独特の甘い匂いのするカスタードクリームがとろりと落ちてきてパリパリになったパイ生地と合わさってしんなりとさせ、卵とクリームの甘味が香ばしさと一緒になるパイ生地シュークリーム食べたい #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:07:34
さくり、と歯を立てると音とは対照的にふわふわとした生地が口に招かれる。じゅわりと広がる少しの油と、途端に口内に広がった柔らかな甘みとシナモンの香りに思わずくふりと笑みが零れた。「アーサー、シナモン付いとるで」 #字書き深夜の飯テロ大会 飯テロするつもりが何か違った
2014-10-22 01:10:50
水を切った水菜と細切りの大根は透き通るほどシャキシャキとして、そこに光の加減で虹色に光る断面の鯛、そしてしっかりと塩気のある塩昆布を全体によく混ぜ合わせ、塩味と昆布のジューシーな旨みがさっくりと切れるほど新鮮な鯛の味を引き立て野菜のサクサクを味わう旨い #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:18:14
炊きあがった米をしばし蒸らし、しゃもじでほぐしたのちに、小ぶりの丼にそっと盛る。その上に卵屋さんから買ったばかりの新鮮卵を割り落とし、濃い目の醤油とごま油を垂らしてふんわり混ぜる。最後にガスコンロで炙った海苔を揉み解して乗せる。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:34:05
玉子焼きが食べたい。 オフシーズンになると決まってあいつはそう言った。オレの好みとは真逆の、ふんわり甘く焼いた玉子焼きが好きで、自分で作ったほうが上手いくせにいつだってオレにねだるのだ。おまえが焼いたやつが食べたい。甘くして、と甘ったるく笑いながら。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:38:40
@hatsusio 炊きあがりから少し時間が経った白ご飯を、適度に塩を利かせた水をくぐらせた手に適量乗せる。絶妙な力加減で優しく米を両手で包み、形を整えながら握る。ガスコンロで炙った海苔で服を着せてやり、横にたくあんを添える。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 01:45:09
綺麗なサシの入ったお肉をフライパンに乗せる前にミルで挽いた塩、胡椒をかける。 肉の旨みを味わうためにかけるのは片面だけだ。 フライパンにほんの少しのオリーブ油とにんにくを熱しお肉を滑りこませ、表面に少し焦げ目をつけて反対側も焼く。 あぁ、とても良い香りだ #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 02:20:43
日付が変わる前に淹れてもらった珈琲も報告書が書き上がる頃にはすっかりと冷えた。実に勿体ない。「珈琲は朝起きたら淹れてやる。だからこれ飲んで寝ろ」薄く湯気の上がる真っ白なミルクを一口含めばほんのり甘くよく眠れそうだ。翌朝の珈琲を夢に見そうで幸せを感じた。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 02:42:53
電子レンジを使わずに、手間を惜しまず蒸し器で。湯気に包まれたそれは、少し冷えてきたこんな季節に一番食べたくなる。 肉汁たっぷりの豚まんか、ほっとする甘さのあんまんか、はたまたチーズとミートソースが絡まる、ピザまんか…。 さあ、何を食べようか。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 12:35:33
ああ、あれが食べたい。上あごが痛くなるような、熱々サクサクのアジフライ。パン粉は細かめでアジも小さめ、だけど身は肉厚。そして冷えたソースがそのすべて。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 19:36:53
電子レンジじゃないの。ホーローのミルクパンゆっくり温めたミルクに、琥珀色のあまい蜂蜜。くるくるかき混ぜて、ふんわり香る柔くあまい暖かさ。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 19:43:04
玄関のドアを開けて電気をつけ、ため息ひとつ。 スーツのままソファに横たわり、コンビニ袋から4個100円のミニあんパンを取り出して頬張る。カッスカスの食感に眉をしかめ、無理矢理缶コーヒーで流し込んだ。頬には一筋の涙が #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 20:48:58
少し硬めに炊いたホクホク白ごはん。出汁の効いた、豆腐とほうれん草の味噌汁。ごはんは納豆で食べるか、カリコリのたくあんで食べるか。それともサケの塩焼きにしようか。とても迷う。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 21:07:34
塩がふられた青銀色に光るそれの水分を拭う。温めたグリルの上に再び塩をふったそれを置くと、強火で一気に焼いた。ひっくり返すまでの三分間で、素早く大根を摩り下ろす。脂の焼ける香りが漂う。こんがりとしたそれに大根を添え、ポン酢をかければ、もう何もいらなかった。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 23:46:57
食パンを薄くスライスする。一枚を皿の上に乗せて、その上にはみずみずしいレタスを手でちぎってのせて、上からは少し炙ったチーズをとろりと乗せる。チーズが固まらないうちにその上からスライスした生ハムとトマトを乗せて、パンをかぶせたら豪快にかぶりつく。美味い。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-22 23:53:24
指先で割ったチョコレートを口に含み、固形が消えていくまでのゆるやかな時間を楽しむ……つもりが、消えた途端にまた口に放り込むことになる。やはり悪魔的存在。 #字書き深夜の飯テロ大会
2014-10-23 00:20:12