連作・「長いハロウィン」

天波 八次浪 @yajirow

@0sika0 @ERIGO30 んじゃとりあえずやじは宣言しますッ！　私の@がついてないフィクションぽいツイートにお話でリプライが来たら、結構な確率でノリノリでお話で返すと思います！　あと、イキナリお話っぽい@が来たらやはり結構な確率で食いつくかとッ！　カモン！

鹿目久憲（しか） @0sika0

@yajirow @ERIGO30 んじゃ俺も、公開とかじゃなく、やりましょってリプが来たら、受けますよー。後、今日は忙しいので後でお二人に投げてみますねー。ふふっふー♪

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「おい、今日はコロッケパン買ってこい」「俺はチョココロネな」「あたしには、レッドブルでいいわ」柄の悪い上級生たちにかこまれて、少女は屋上でうつむいていた。「部費はもらってるんだろう」#フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 （な、何事っ……先輩たちが悪に染まっている！　昨日はマトモだったのに！）少女は鞄を握り締める。（目を合わせちゃダメだ、まずここから脱出しないと！）ちらと見た階段への扉は不良たちの喫煙所と化して塞がれている。（経路は……！）少女は素早く柵を乗り越え、身を投げた。

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「そこの生徒！昼休みに屋上から外に出るとは何事ですか！」ソバージュに固めた前髪、原色の赤いスーツの教師が保健室の窓から叫ぶ。この先生、普段白衣と無印良品の服しか着てなかったはずだ。

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 （ツッコミ所はそこじゃないっ）少女は楠の太い枝に着地すると、初めて屋上の上級生を見返した。（昨日売れ残りのパンをあげた時はあんなに喜んで頭をがしがし撫でてくれたのに）裏切られた気分だ。（保健の先生なんか喋り方まで違うしっ）一体この学校で何が起こっているのか。

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「おい！そこの生徒！スカートの丈が短すぎだ！髪は三つ編みに結べ！」バットを持った体育教師が追いかけてくる。「前髪が長すぎよ。ばっさり切ってあげるわ」昨日まで優しかった家庭科教師もハサミをふりかざして追ってくる。

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 （これは死人が出るかもっ）少女は開いた窓からハードル走の要領で校舎に飛び込み、人目を避けて部室を目指す。（部長はッ、あの偏屈ならこの状況でも動じていなさそうっ）スライディングで部室のドアノブに飛びつき、思いっきり引き開ける！

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「騒々しいな」黒ぶちメガネの部長がいつものように文庫から顔をあげる。「部長、学校が今日、何かおかしくありませんかッ？」「この国のために君も今こそ戦うんだ！インターナショナルウ♪」部長は文庫ね「資本論」を掲げるがそこには民明書房と書いてある(とんだパチもんだ…)。

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 「部長もかあっ！」殴り掛かる少女の拳をひょいと避けて部長は文庫本でばしっと少女の顔をはたく。「君もだな！」「ええっ！？」「ふとやっちまいたくなるけど色々とまずいからやらない事があるだろう、そのタガが外れて魔がさすままに暴走しているんだよ！　君も！　私も！」

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@0sika0 この調査は俺向けじゃないな。男は古着屋で買った偽のブランドロゴ入りポロシャツの匂いをかいだ。浅草か上野ならまだ新品であるかもな。そして次の男は校舎から飛び降りる少女と出逢う。#フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

鹿目久憲（しか） @0sika0

@ERIGO30 店を出て、愛車のカブに乗りエンジンをかけた。心地よい振動が伝わり発車オーライの合図を受ける。「さて次は…と」ハンドルを握り、軽く捻ると愛車はゆっくりと前進を始めた。トタタタタと軽快な音を鳴らしながら、俺は歩道側に寄る形で車道を走る。(無かったら新品で誤魔化すか)

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@0sika0 男は80年代風の白いヘルメットをかぶり、街を走る。スタジャン姿が見受けられる。「しまむらで売ってるだけじゃなかったか」男は高校の屋上から少女が飛び降りてくるのを見る。しかし、落下の速度はゆっくりとだ。「あの子か意外に早く見つけたな」バイクを校舎に乗り入れる。

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 部長が強引に壁にドンと体ごと押し付けてくる。少女は反射的に顎をひき、部長の下腹部を蹴り、頭から頭突きを食らわす。「むうん…」部長が倒れたすきに部室から飛び出す。外にはくたびれたポロシャツの男がカブに乗っていた。「ああ、進みが早い。お嬢さん、早く後ろに」

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 「誰だッ、盗んだバイクで校舎の中窓ガラス割って走り回りたかったタイプと見たっ！ 」少女は男の後ろに跨がると鞄をしっかりと腹に抱える。「オーケイおっさん、出してくれぃ。この騒ぎについて何か知ってるのかい？」(部長の言う通りだっ、躊躇いが湧かない！ 短絡かつ爽快！)

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「待ちなさい！この非国民！この非常時に何を！」校舎からなぎなたや竹槍を持った教師たちが走ってくる。「まずい、予想より進みが早い、ここから逃げるぞ」「何？どうなってるの」「時間がどんどん遡ってるのさ、お嬢さん、あんた以外のな」

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@0sika0 少女はためらいなくバイクの後ろに乗る。調べた通りならこの校舎はかつて軍事施設で、空襲で焼けたはず。早いとこ抜け出すか。「待ちなさい！非国民！」声のわりに表情を失った教師たちが追ってくる。大丈夫かと振り向くと、思いの他、後ろの少女はどこか楽しそうだ。

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 「悪い冗談ッ、ってえことは一旦ハイカラになった後にゃあ父兄が焼き討ちに来るってわけっ！」ふと少女は思い出す。「部長が昨日言ってた、なんだっけ、時代の幽霊？ 集団ヒステリーを起こすとかって与太話。おっさん、これってみんなは取り憑かれているの？」

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 「昔はよかった。あのころの日本は強かった。あの頃に戻りたい。そういう奴等がいるのさ。お嬢さん、悪い、ちょっと後ろの奴等を巻くぞ」大型の黒い車が数台後ろからついてくる。男は細い路地にバイクをねじ込むように左折させる。

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@0sika0 細い路地を抜けると、指令通り遺跡に出る。「こんなのなかったよねっ！？」という少女に「ああ」と男は頷く。「この建物に入れるのは、お嬢さん、あんたくらいだな。ほら、鍵ならここにある」男は薄い銀色のカードを少女に渡す(とばしてごめんなさい。しかさんのターン)

天波 八次浪 @yajirow

@ERIGO30 「学校の外もかっ」髪を路地の壁が掠める。「ひええっ」身を縮めて路地を抜けると、景色が一変した。広大な、石造りのすり鉢状の遺跡が広がっている。その中心から陽炎のような透明な煙が立ち上っている。「こんな場所あったっけ！？ なかったよね！？」

佐々木江利子@固形石けん @ERIGO30

@yajirow 男から渡された鍵を手に、少女は石造りのすり鉢状の遺跡に向かう。「鍵って、どこに挿すのよっ。聞いときゃよかった」少女は銀色のカードをかざしながら遺跡の壁にそって歩き始める。