アニメ『赤毛のアン』第一話から浮かび上がるもの

またこの話だよん。
0
It happens sometimes @ElementaryGard

村岡花子訳の『赤毛のアン』を借りてきた。講談社の児童文学全集の。抄訳かな。よくわからない。

2014-11-02 10:47:52
It happens sometimes @ElementaryGard

『赤毛のアン』の邦訳にはろくなのがないの法則 - Togetterまとめ togetter.com/li/738234 @togetter_jpさんから

2014-11-02 10:48:24
It happens sometimes @ElementaryGard

ああ、村岡も原文のユーモアを理解してない。

2014-11-02 10:49:02
It happens sometimes @ElementaryGard

第一章の出だしを検討してみます。

2014-11-02 10:53:04
It happens sometimes @ElementaryGard

>Mrs. Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped down into a little hollow,

2014-11-02 10:53:20
It happens sometimes @ElementaryGard

> fringed with alders and ladies' eardrops and traversed by a brook that had its source away back in the woods of the old Cuthbert place;

2014-11-02 10:53:40
It happens sometimes @ElementaryGard

花岡訳 >アボンリー街道をだらだらとくだっていくと、小さなくぼ地に出ます。ここにレイチェル=リンド夫人は住んでいます。まわりには、はんのきがしげり、ずっと奥のほうのカスバート家の森から流れてくる小川がよこぎっています。

2014-11-02 10:56:24
It happens sometimes @ElementaryGard

くみ訳 レイチェル・リンド夫人の家は、アヴォンリー街道の下り坂の先にある小さなくぼ地にあって、ハンノキとツリフネソウが茂っている。この茂みを小さな川が流れており、それをさかのぼっていくと、カスバート家の屋敷の森に至るのだった。

2014-11-02 11:14:17
It happens sometimes @ElementaryGard

>it was reputed to be an intricate, headlong brook in its earlier course through those woods, with dark secrets of pool and cascade;

2014-11-02 11:14:50
It happens sometimes @ElementaryGard

村岡訳 >森の奥の上流のほうには、思いがけないふちや、滝などがあって、かなり流れがはげしいそうですが、リンド家のくぼ地に出るころには、しずかな小川になっていました。

2014-11-02 11:16:19
It happens sometimes @ElementaryGard

世を忍ぶ天然の堰や滝を内に秘めたこの森のなかを、水流荒々しく駆けていくと評判のこの川も、

2014-11-02 11:30:24
It happens sometimes @ElementaryGard

>but by the time it reached Lynde's Hollow it was a quiet, well-conducted little stream,

2014-11-02 11:31:19
It happens sometimes @ElementaryGard

くみ訳 くぼ地のリンド家のもとに至る頃には、いたって行儀のいい、おとなしい小川になっているのだった。

2014-11-02 12:00:16
It happens sometimes @ElementaryGard

>for not even a brook could run past Mrs. Rachel Lynde's door without due regard for decency and decorum;

2014-11-02 12:00:35
It happens sometimes @ElementaryGard

村岡訳 >それというのも、レイチェル=リンド夫人の門口を通るときには、川に流れでさえも、行儀よくしないではいられなかったからなのでしょう。

2014-11-02 12:02:03
It happens sometimes @ElementaryGard

くみ訳 なにしろあのレイチェル・リンド夫人の住みかを通りすぎるとなると、小川といえども慎ましさやお行儀をわきまえるのであった。

2014-11-02 12:06:55
It happens sometimes @ElementaryGard

「あの」と付け加えるのがコツ。並みの翻訳家では度胸がないからこういう技を使えない。

2014-11-02 12:07:39
It happens sometimes @ElementaryGard

いかがでしょう村岡と私の訳を比べてみて。前者が原文のユーモアを何もわかっていないことが浮かび上がります。

2014-11-02 12:09:10
It happens sometimes @ElementaryGard

村岡訳 >森の奥の上流のほうには、思いがけないふちや、滝などがあって、かなり流れがはげしいそうですが ははあ、it was reputed を文字面どおりに解して「そうです」としたのか。

2014-11-02 12:10:32
It happens sometimes @ElementaryGard

私のは「と評判の」。なぜこうしたかわかりますか。

2014-11-02 12:11:18
It happens sometimes @ElementaryGard

小川を擬人化しておおげさに描写し、それすら屈するというリンド夫人とはそも何者なりや?と煽ってるんですよ原文は。

2014-11-02 12:12:59
It happens sometimes @ElementaryGard

そのおそるべきリンド夫人が、マシュウが背広姿で馬車に乗ってどこかに向かっているのを家の窓から目撃して、むむこれは何か大変なことが起きているぞとマシュウの妹マリラのもとに急ぐ、という展開になるわけです。 pic.twitter.com/NbfFDXX44d

2014-11-02 12:17:22
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

リンド夫人が駆けていく。坂を上っていくところに注目。彼女の家はくぼ地にある、と原文にはあるのをしっかり踏襲している。 pic.twitter.com/g3iCSqkZOR

2014-11-02 12:18:52
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

ほら、上っています。マリラの家から小川が流れてきてリンド家に至る、と原文にあるのだから、マリラの家が高台にあることが読み取れる。アニメのスタッフはちゃんとそこを読み取って映像化してます。 pic.twitter.com/EAj8gcFtF5

2014-11-02 12:21:24
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

小川がどうこうという原文か所は映像化されていないのですが、必要ないと判断されたのでしょう。要するにカスバート家とリンド家の位置関係(高低)を著者は小川にたくして説明しているのだから、坂道を駆け上がるリンド夫人のカットがあれば映像翻案として成り立つ。

2014-11-02 12:24:08