中国の一人っ子政策と人身売買（平井和也さんの抄訳）

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

雑誌『The Diplomat』に、中国の一人っ子政策が女性や子供の人身売買の大きな要因になっているという記事が掲載されているので、以下に抄訳します。urx.nu/dQP5 続 pic.twitter.com/mHnTTt31bi

拡大

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

過去数十年間に、中国の一人っ子政策によって性的人身売買が悪化。中国の刑法では人身売買についての定義が曖昧。ただ、政府は、女性や子供の人身売買という犯罪が重大な人権侵害であり、被害者の肉体的・精神的な健康を害するものだという認識を持っている。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

中国は、世界中の性的人身売買を減らすことを目的とした多くの国際的な条約を批准しており、国内でも女性と子供に対する人身売買撲滅に関する行動計画を進めている。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

が、実際、重大な性的人身売買は続いており、一人っ子政策がその原因になっている部分が大きい。1979年に同政策が開始されて以来、中国では性別の偏りが悪化している。2020年には結婚できない男性が3000万人になるという推計もある。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

中国政府は、一人っ子政策によって4億件以上の出産を防ぎ、めざましい経済成長を遂げることができたという見方を示している。ただ、2013年11月に中国政府は、夫婦の一方が一人っ子の場合には二人以上の出産を認めるという緩和策を発表している。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

ジャーナリストや学者は、この中国政府の政策緩和について二つの要因を挙げている。1. 偏った男女比の是正。2. 急激な労働力の高齢化による福祉面でのリスク拡大への対応。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

米国務省の2014年人身売買報告書によると、主にミャンマー、ベトナム、ラオス、モンゴル、北朝鮮、アフリカ諸国、米国大陸出身の女性と子供が中国で強制労働と性的人身売買の被害に遭っているという。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

多くの女性は結婚ブローカーを通して取り引きされ、中国に連行、売春や労働を強制されている。米国務省の報告書は、性的人身売買の原因は一人っ子政策にあると明記している。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

米国務省「中国政府の出産制限政策と男児選好の文化がいびつな性別構成を生んでいる。それは、強制的な売春と、外国人女性と中国人男性の結婚に対する需要拡大につながりかねない」続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

問題が特に深刻なのは貧しい地方。多くの若い女性が経済的な豊かさを求めて都市部に移住し、村の女性が減った結果、男性が結婚相手を求めてブローカーに近づくということになる。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

特にミャンマーは、人身売買され中国に連行される女性の代表的な調達国となっている。同国の内務省報告書によると、2009年に起こった155件の人身売買のうち85件が強制結婚で、特に中国とミャンマーの間で最も件数が多かったという。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

2006年1月から2010年12月の641件の人身売買事案を分析した結果、69.7％が強制結婚で、そのうち80％で売買された女性が中国に連行されたことが明らかになった。続

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

人身売買問題の専門家ミシェル・クラーク氏「中国の人口構成の安定には少なくとも一世代の時間が必要で、近い将来、中国人男性はお嫁さん探しのためにあらゆる手を尽くす状況になるでしょう。人身売買がその手段になるのは確実です」了

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

中国：「一人っ子政策」の功罪～経済が十分な発展を示す前に迎える高齢化社会～（門倉貴史） group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/kado/pdf/…